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肘折温泉

いま、山形から・・・ 温泉王国やまがた 山間に佇む、湯治の里 肘折温泉(大蔵村)
(平成29年11月3日掲載)

 山岳信仰の地、霊峰・月山の麓。水清き銅山川沿いに風情あるたたずまいの宿が軒を連ねる静かな温泉郷、大蔵村・肘折温泉。20軒あるどの旅館も温泉はかけ流し。豊富に湧き出る湯量と様々な効能が特徴です。また、湯治場らしく自炊場が設けてある旅館も多く、温泉街の朝市で購入した旬の食材を使って料理をつくり、気ままに食事を楽しむことができるところも魅力のひとつです。今回は、昔ながらの湯治場の面影を残し観光客に愛され続けている温泉郷をご紹介します。

月山の麓に、古くから広がる湯治場
新庄方面と肘折温泉を結ぶ、平成25年11月に完成した肘折希望大橋。

 山形市から田園地帯を北へ。舟形村から進路を変え、最上川を渡り豊かな自然に囲まれた山間地帯をゆっくりと登っていきます。巨大なジェットコースターのようも見える、日本最大級の鋼製ラーメン構造(※)桟道橋・肘折希望のぞみ大橋を渡れば肘折温泉です。

当時の面影を色濃く残す街並み。
大蔵村出身の八鍬さん。

 肘折温泉の歴史は古く、開湯は平安時代にあたる約1200年前の大同2(807)年といわれています。「肘折」とは、その名の通り体の部位である肘が由来。老僧が肘を折って苦しんでいたところ、この土地の湯に浸かったら、すぐに傷が癒えたと伝えられています。泉質はナトリウム-塩化物・炭酸水素塩温泉。切り傷ややけど、リウマチ、骨折などの外傷や、胃腸病、皮膚病に効能が得られるとされ、昔から、近隣の人々が農繁期の疲れを癒したり、骨折や傷に有効な湯治場として賑わいを見せていたそうです。

旅館によってお湯の色や入浴感も違うので湯めぐりも面白い(写真は西本屋旅館)。

 「昔から湯治場としてよく知られていますが、肘折温泉は月山の登り口にあたるので、昔は月山参りのために最後に身体を清める場所だったと聞いています。多いときでは、1日に2~3千人がここから月山に登って行ったそうですよ」と教えてくれたのは、肘折いでゆ館支配人の八鍬晃さん。生傷にも効くと言われる肘折温泉に数日間宿泊し、月山に入山する前に体調を整えるには最適の場所だったようです。

 「昔は2~3週間宿泊されて湯治をする方も多かったですね。最近は長くても1週間程度かな。一泊二日の短期型の湯治もあります。肘折温泉の旅館や3軒ある日帰り温泉施設を1,100円で3カ所回れる『肘折温泉湯めぐり』も好評です。手軽に体験できることで、昔に比べて若い方の利用が増えていますね」。

(※)ラーメン構造・・・強固に接合された柱や梁などの軸組によって建物を支える構造。ラーメンとはドイツ語で“枠”“骨組み”の意味。


 

地元の幸が賑やかに並ぶ肘折温泉の朝
夏場は毎日5時半頃からほかの季節は6時頃からスタート。4月下旬~11月下旬にかけて店が並びます。

 夏場は毎日朝5時半から肘折温泉街にお店が並びます。地元のお母さんたちが、採れたての野菜や山菜、果物、自家製の漬物や笹巻きなどを持って集まり朝市が開かれるのです。

 「現在は10店舗ほどのお店が並びます。米やみそを持ち込んで自炊していた昔と違い、最近の湯治は旅館で食事付きということが多いのですが、朝市でおかずを買い足したり、間食を購入したりしていますね」。

 朝市に並ぶ品はどれも新鮮でリーズナブルなものばかり。地元のお母さんたちとの会話を楽しみながらの買い物も肘折温泉の醍醐味です。朝市の食材をお土産にして、自宅で肘折の味を楽しむのもおすすめです。


 

一風変わった炭酸泉を味わう
日帰り温泉施設・カルデラ温泉館。露天風呂もあります。

 肘折温泉街を流れる苦水川にがみずがわ沿いに佇む、八角形の屋根が印象的な木造建築。黄金こがね温泉を源泉とする「カルデラ温泉館」です。こちらでは、炭酸ガスを多く含み、温度が8℃と低い天然の炭酸水が湧き出ています。肘折温泉の源泉のような高温泉のすぐそばに、このような低温の炭酸泉が湧き出ているのは全国的にも珍しいのだとか。手や足を炭酸泉で部分入浴してから熱い温泉につけると、ピリっとしてからジーンと温まります。炭酸泉は飲むこともできます。胃酸を中和し、胆汁分泌を促すので胃腸や肝臓、すい臓の働きを活発にするそうで、高血圧や便秘に効果的だといわれています。山形生まれの歌人・斎藤茂吉も肘折温泉に滞在し、炭酸泉について「泡立ちて湧きくる泉の香を好しと幾むすびしつけふの日和に」と歌を詠んでいます。

飲泉場は浴場の入り口にあります。販売されているペットボトルなどで持ち帰ることも可能です。
浴場では足や手などの部分冷浴もできます。30秒~1分ほどつけた後、温泉で温まります。冷え性に効果的だそうです。
金山杉を使った木のぬくもり溢れる空間です。


 

サイダーやこけし…。肘折グルメやグッズもさまざま
サイダーはカルデラ温泉館・肘折いでゆ館・商店などで販売しています。
肘折系 鈴木征一さんのこけし。肩のところや胴のところの重ね菊の描彩が特徴。

 肘折温泉で味わっていただきたいものの一つが炭酸泉を使った“サイダー”です。こちらは2種類あり、かわいらしいピンクのサイダーは大蔵村産のトマトを使ったトマトサイダー。口に含むとトマトの香りや清涼感が広がり、クセになる味わいです。

 宮城県の鳴子と遠刈田の二つの流れを汲む“肘折こけし”もおすすめです。やわらかでありながら個性的な表情が人々を魅了し続けています。温泉街にはこけしをあしらったグッズを購入できるお店も。カネヤマ商店ではこけしの特別ラベルのワンカップ日本酒や、オリジナルのトートバッグを販売しています。温泉街でカワイイ出会いがあるかもしれません。

 
こけしラベルの日本酒。中身は大蔵村の小屋酒造「花羽陽」
カネヤマ商店は6時から18時30分(冬季は6時30分~)で無休です。


 

イベントも盛りだくさん
53回目となる「なめこ・こけしまつり」。今年は11月6日(月)に「肘折いでゆ館」にて行われます。
「肘折幻想雪廻廊」。今年度は1月27日(土)、2月3日(土)、10日(土)、17日(土)に開催。各日19:00~20:00です。

 四季折々のイベントや見どころがたくさんあります。毎年11月に行われるのが、「なめこ・こけしまつり」。地鶏の鶏ガラをベースに酒かすを加えた肘折温泉特製のなめこ汁の振る舞いや、肘折こけしの即売会のほか、なめこつかみ取り大会などユニークなイベントも。肘折の秋を存分に味わえるイベントです。また、1月下旬~2月は「肘折幻想雪廻廊」が開催。3mを超える雪壁にろうそくの火を灯します。雪灯りに照らされる空間に酔いしれてみてはいかがでしょうか。

肘折温泉開湯伝説の場所でもある地蔵倉。

 そのほか、肘折の見どころは温泉やイベントだけではありません。縁結びや子宝、商売繁盛のご利益があると言われている「地蔵倉」、翡翠色の水が流れる「小松淵」、日本の棚田百選の里に選ばれている肘折温泉から7kmほどのところにある「四ヶ村しかむらの棚田」など、四季折々の表情で魅了してくれるスポットもさまざまです。

 湯治場として栄えてきた肘折温泉にはゆったりとした贅沢な時間が流れ、日常を忘れさせてくれるひとときが待っています。日々の疲れを癒しに肘折温泉へ、ぜひどうぞ。


 


 

アクセス

車の場合は山形駅から国道13号線を新庄方面へ進み舟形ICを下ります。県道56号 → 県道330号 → 国道458号と進みます(約2時間)
仙台からなら山交バス48ライナーで新庄駅まで約2時間20分。新庄駅から大蔵村の村営バスで55分です。

取材協力・お問い合わせ

肘折温泉観光案内所 TEL.0233-76-2211
カルデラ温泉館 TEL.0233-76-2622 http://www.hijiorionsen.jp/
カネヤマ商店 TEL.0233-76-2123 http://kaneyama-shop.com
 


 


 


 

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  • 平成29年11月3日掲載

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