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「山寺が支えた紅花文化」平成30年度日本遺産認定について(令和元年度構成市町等追加認定)

 

山寺紅花HPバナー 

(↑クリックすると「山寺と紅花」公式サイト※外部のページにリンクします)

 

 

地域の歴史的魅力や特色を通じて我が国の文化・伝統を語るストーリーを認定する「日本遺産(Japan Heritage)」について、平成28年度の「出羽三山『生まれかわりの旅』」、平成29年度の酒田市の「北前船」、鶴岡市の「サムライゆかりのシルク」に続き、「山寺が支えた紅花文化」が平成30年度の「日本遺産(Japan Heritage)」に認定されました。

本県では4件目となる日本遺産の誕生となり、村山地域では初の認定となります。

令和元年度には、構成自治体及び構成文化財の追加申請について、認定されています。

 日本遺産(Japan Heritage)とは

  「日本遺産(Japan Heritage)」とは、地域の歴史的魅力や特色を通じて我が国の文化・伝統を語るストーリーを「日本遺産(Japan Heritage)」として文化庁が認定するものです。
  ストーリーを語る上で欠かせない魅力溢れる有形や無形の様々な文化財群を、地域が主体となって総合的に整備・活用し、国内だけでなく海外へも戦略的に発信していくことにより、地域の活性化を図ることを目的としています。

 

~詳しくはこちらを御覧ください~

文化庁「日本遺産」ホームページ

(文化庁のホームページにリンクします)

 

「山寺が支えた紅花文化」について

 

構成市町

山形市、寒河江市、天童市、尾花沢市、山辺町、中山町、河北町、大石田町、白鷹町

(※大石田町、白鷹町・・・令和元年度追加認定)

 

ストーリー

概要

  鬱蒼と茂る木々に囲まれた参道石段と奇岩怪石(きがんかいせき)の景勝地「山寺」。この山寺から始まった紅花栽培と紅花交易は莫大な富と豊かな文化をこの地にもたらしました。石積(いしづみ)の板黒塀と堀に囲まれた広大な敷地を持つ豪農・豪商屋敷には白壁の蔵座敷が立ち並び、上方文化とのつながりを示す雅な雛人形や、紅花染めの衣装を身に着けて舞う舞楽が今なお受け継がれ、華やかな彩りを添えています。この地の隆盛を支えた山寺を訪れ、今も息づく紅花畑そして紅花豪農・豪商の蔵座敷を通して、芭蕉も目にした当地の隆盛を偲ぶことができます。

 

地域を見守る山寺からの景観豪農屋敷と紅餅
 【地域を見守る山寺からの景観】 【豪農屋敷(旧柏倉家住宅)と紅餅(染料)】

 

 

花笠まつり林家舞楽芋煮
【花笠まつり(花笠は紅餅を表現)】 【林家舞楽(紅花染め衣装)】 【芋煮(地域の食文化)】

 

 山形県の中央部に位置する村山地域は、江戸時代には日本一の紅花の産地として知られました。紅花は上方に運ばれて華麗な西陣織や化粧用の紅に加工されて日本人の暮らしを彩りました。ここでは紅花交易を通してもたらされた豊かな富と華やかな上方文化が今も息づいています。その発展の背景には当地を代表する古刹「山寺」が深くかかわっていました。

 

山寺が支えた紅花交易の発展

  山寺(宝珠山立石寺(ほうじゅさんりっしゃくじ))は、慈覚大師円仁が平安時代に清和天皇の勅命を受けて建立したと伝わる天台宗の寺です。長い年月を経て侵食された奇岩怪石が覆う山肌や、鬱蒼と茂る木々に囲まれた千数百段の石段など、自然景観と諸寺、そして門前町が一体となって山寺を構成しています。本堂には、比叡山延暦寺から分火された「不滅の法灯」が千年以上も絶えることなく燃え続け、この地を見守り続けています。
 紅花は慈覚大師や第二世安然大師によってこの地に伝えられたと言われています。山寺の門前町、慈覚大師の随行六人衆が起こした旧干布村(天童市干布地区)は立石寺の寺領とされ、江戸時代の早くから紅花栽培が行われ、多くの紅花商人が出て活躍しました。また、立石寺を本寺とした旧高瀬村(山形市高瀬地区)でも紅花栽培が盛んに行われ、今も主要な産地です。

 この地は、最上川がもたらす肥沃な土壌と朝霧の立ちやすい気候風土が良質な紅を多く含む紅花を育み、トゲのある紅花を摘み易くした栽培適地でしたので、やがて流域で広く栽培されるようになりました。江戸時代初期には全国生産量の50~60%を占め、質・量ともに日本一の紅花産地となったのです。元禄2年(1689年)山寺参詣の道すがら紅花畑を目にした松尾芭蕉は「眉掃きを俤にして紅粉の花」、「行末は誰が肌ふれむ紅の花」と句を詠みました。朝霧の中、一面に広がる紅花畑と若い娘たちが忙しく紅花を摘む様子が目に浮かぶようです。村々で栽培された紅花は「花買い」と呼ばれる商人が集荷し、紅花商人の屋敷で大勢の人の手で洗い干して煎餅状に丸めた「紅餅」に加工されます。地元産の和紙などに大切に包まれた紅餅は川の難所を避けて陸送され、やがて大石田河岸で舟積みされて最上川舟運と西回り航路(北前船)を介して上方へと運ばれました。当地に残る屏風絵はこうした様子を活き活きと今に伝えます。女性が口紅を塗る様子を表現する「紅をさす」という言葉の語源は紅花に由来します。産地でも紅花染めは行われており、体を温める効用を持つ紅花で染めた下着は、夏なお雪が残る出羽三山を参詣する行者がこぞって買い求めたと言います。

 また、比叡山と古くから関係のある山寺の存在は、比叡山と縁故の深い「近江商人」たちをこの地に惹きつけました。山形の領主最上義光も積極的に商売上手な近江商人を誘致して上方との取引を盛んにしようとしたことから、やがて近江商人は山形市の中心部に店舗を構え、地元の商人とともに紅花交易を通して莫大な富をもたらし上方文化をこの地に伝えるとともに、山寺への寄進も行いました。これら紅花商人が時代とともに商売の形態を変えながら、現在も山形の経済を牽引し続けていることはこの地ならではの特徴と言えます。
 このように山寺と紅花には深いつながりがあり、山寺の存在が紅花を通してこの地域を経済面でも文化面でも大きく発展させたのです。
 

山寺と紅花交易がもたらした豊かな富と今に伝わる紅花文化

 「最上紅花」と呼ばれた当地の紅花は、朱から真紅まで多様な色合いを出す貴重な染料であり、その価格は「米の百倍・金の十倍」と言われた高級品だったので、その交易は莫大な富を生みました。商人が集まる町場や産地には豪農や豪商が己の財力と格式を誇示する屋敷を構えました。この地には、紅花交易全盛期を偲ばせる立派な蔵屋敷が今も数多く残り、当時の栄華をうかがい知ることができます。また建物には当地ならではの特徴が見られます。
 一つ目の特徴は、北前船で伝わった上方の座敷蔵文化と、羽州街道により伝わった江戸の店蔵文化が、同一敷地内で見られることです。屋敷の多くは、通りに面して門を建て、「店蔵(店舗兼住居)」、「座敷蔵(賓客をもてなす場)」、「仏蔵(仏間))」を建てました。江戸の土蔵造りは黒壁、上方は白壁を原則としますが、この地の蔵は全て白壁であり、上方文化の影響を見てとれます。また、羽州街道を利用した紅花交易も江戸時代の半ばから盛んになったので、江戸の店蔵文化が伝わりました。二つ目の特徴は、豪雪地ならではの建物の配置が見られることです。敷地は、通りに面して短冊状に割られ、敷地の北に寄せて建て、敷地の南に門を建て日照を確保するための敷地内通路が設けられています。三つ目の特徴は、「座敷蔵」では上方文化の調度品が数多く見られることです。住居のうち最も格式が高く、床の間、棚、書院付きの座敷蔵は耐火性と保存性に優れ、贅(ぜい)を尽くして収集された可憐な雛人形や紅花染め衣装、屏風などを眺めると往時の華やかな暮らしをうかがい知ることができます。産地の荷主は取引上しばしば上方へ出張しており、華麗な雛人形や紅花染め衣装に魅せられて買い求め土産としたものが今に伝えられています。自慢の雛人形はひなまつりの時期にそれぞれの自宅や蔵を開放して公開されます。それは当地に春を告げる風物詩です。その豪華さと数の多さを目にした人々は、かつての紅花交易がもたらした莫大な富に思いをはせます。
 また、山寺立石寺の開山とともに伝えられ、谷地八幡宮や慈恩寺において毎年奉納される上方舞楽は、紅花染めの神聖な赤い衣装が用いられ、華やかに舞う姿は人々を魅了します。慈恩寺にはあでやかに唇に紅をさす化粧を施された秘仏が安置され、信仰を集めています。
 紅花交易は食文化にも影響を与えました。当地の郷土料理「芋煮」は、秋に川原で食べる鍋料理です。紅花を上方に運んだ船頭が、地元の食材の里芋と帰り荷の棒鱈を川原で煮て食べたことが発祥と言われます。また、家庭料理として親しまれている「おみづけ(近江漬け)」は堰に流れる青菜等のくず野菜も無駄にせず漬物にして食し、倹約と商いに努めた近江商人由来の食文化です。
 紅花は当地に莫大な富をもたらし、豊かな文化を今に伝えます。この地域を訪れる者は、山寺の情景と紅花畑、紅花豪農・豪商の蔵座敷そして雛人形など、様々な上方由来の文物を通して芭蕉もきっと目にしたに違いない、紅花で栄えた当地の隆盛を偲ぶことができるのです。
 

ストーリーの構成文化財一覧

構成文化財一覧はこちらから (PDFファイル565KB)

(※番号7、8、9、29・・・令和元年度追加)

 

「山寺と紅花」構成文化財マップ、おすすめ観光ルート、PR動画など

こちらからご覧ください。

~「山寺と紅花」公式サイト 

(※外部のページにリンクします)

 


 

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  • 2016-04-18作成

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