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2月定例会(平成31年2月19日)

 平成31年県議会2月定例会の開会に当たり、一言申し上げます。

はじめに、本県のスピードスケート競技選手の国際舞台での活躍について申し上げます。

 山形中央高校2年生の小坂凛選手が、今月、イタリアで開催されたジュニアワールドカップで、女子3000mと1500mの2種目で見事優勝を果たされました。さらに、マススタートにおいても2位という快挙でありました。

 世界の大舞台で本県の選手が活躍することは、県民に大きな元気と活力を与えてくれるものであります。

 小坂選手はじめアスリートの皆さんの今後の活躍に期待するとともに、県としましても、本県選手の一層の競技力向上を目指して、しっかりと取り組んでまいります。
 

次に、県花紅花の日本農業遺産の認定について申し上げます。

 このたび、山形県紅花振興協議会が申請した「歴史と伝統がつなぐ山形の『最上紅花』」が、日本農業遺産に認定されました。本県では初の認定となります。

 日本農業遺産は、我が国において、将来に受け継がれるべき重要かつ伝統的な農林水産業を営む地域を認定するものであります。古来より本県で生産され、日本の伝統文化の発展にも大きく貢献し、今も広く県民の皆様に親しまれている県の花「紅花」が、その価値を認められ、日本農業遺産に認定されたことは大変喜ばしく、「紅花」に携わっておられる方々にとって大きな誇りとなるものであります。

 この認定を契機に、「紅花」の生産と加工技術が後世にしっかりと受け継がれるよう、地元自治体や関係団体等と連携して支援を強化するとともに、国内外に積極的に情報発信して認知度を高め、地域の活性化につなげてまいります。

 さらに、今後は世界農業遺産認定を目指して取組みを進めてまいります。

次に、国際交流の拡大に向けた取組みについて申し上げます。

 昨年10月から今月まで運航された台湾と山形空港、庄内空港を結ぶ国際定期チャーター便につきましては、台湾から合計で約1万人のお客様をお迎えし、紅葉や樹氷をはじめとする本県の豊かな自然や食、温泉などを満喫していただいたところです。

 こうした中、国際定期チャーター便の春夏期の新規運航と秋冬期の運航継続に向け、先月、台湾を訪問し、航空会社や旅行会社に対するトップセールスを行い、新たに3月下旬から8月上旬の春夏期に84便の運航が決定したところであります。これは、官民一体となってこれまで継続して行ってきた誘致活動の成果であると考えております。

 現在、秋冬期につきましても運航継続が検討されているところでありますので、将来の定期便化を見据え、引き続き運航継続・拡大に向けて働きかけを行い、更なるインバウンドの拡大に取り組んでまいります。

 

 それでは、今回、提案いたしました議案の説明に先立ち、県政運営の所信の一端を申し上げ、議員各位並びに県民の皆様の御理解と御協力を賜りたいと存じます。

【本県を取り巻く情勢】

 4月末に天皇陛下が御退位、5月1日に皇太子殿下が新しい天皇陛下として御即位され、「平成」から新しい元号へと変わり、新たな時代がスタートいたします。

 平成は、県内初の高速道路である山形自動車道の山形北~寒河江間の開通で始まり、平成3年には県内2つ目の空港となる庄内空港の開港、翌年には山形新幹線の開業と、県勢発展の土台となる高速交通のインフラ整備で幕が開いた時代でありました。

 また、平成の時代は、長らく「はえぬき」が米どころ山形を牽引し、平成22年デビューの「つや姫」がその評価を一層高めることとなりました。さらに、昨年は「雪若丸」もデビューし、高品質な果樹や畜産物とあわせ、「食料供給県山形」としての評価も一段と高まっております。

 平成13年には慶應義塾大学先端生命科学研究所が開設され、山形大学の有機ELとあわせ、世界最先端の研究成果を活用した本県産業の発展の可能性が拡大しました。 

 若者が学ぶ場につきましても、平成4年に東北芸術工科大学、平成13年に東北公益文科大学が開学し、近年も、県立米沢栄養大学の開学や同大学への大学院の設置、本県初の併設型中高一貫教育校である東桜学館の開校や県立農業大学校への林業経営学科、県立産業技術短期大学校への土木エンジニアリング科の設置など充実が図られてまいりました。

 出羽三山や山寺等の日本遺産登録、新庄まつりや遊佐の小正月行事アマハゲのユネスコ無形文化遺産登録など、本県が国内外に誇る豊かな自然や歴史、高い精神文化等に対する評価も高まっています。

 

 こうした中、平成元年に約126万人だった本県人口は、現在は約109万人と、およそ30年の間に17万人減少しました。

 私は、知事就任以来、人口減少が県政の最重要課題であるという認識に立ち、その対策に力を入れて取り組んでまいりましたが、全国的な傾向ではあるものの、少子高齢化の進行や依然として歯止めがかからない東京一極集中の影響等により、近年、本県の人口は毎年1万人程度の減少で推移しており、状況は厳しさを増しています。

 政府は、新年度において「まち・ひと・しごと創生総合戦略」が最終年度を迎えるに当たり、若者の地方移住の加速を図るとともに、次期戦略の策定に向けた取組みを進めております。

 人口減少問題の克服に向けて、政府の動向も踏まえ、引き続き「やまがた創生総合戦略」をしっかりと推進してまいります。

 

 経済面に目を向けますと、昨年末からTPPや日EUのEPAといった経済連携協定が相次いで発効し、4月には外国人労働者の受入れ拡大を図る新たな在留資格制度が導入されます。訪日外国人旅行者数も年々増加しており、昨年は過去最高となる3千万人を突破し、政府は2020年の4千万人を目標に観光政策の一層の充実を図ることとしております。

 こうしたグローバル化の流れの中にあって、インバウンドや輸出の拡大など海外の旺盛な活力をいかに取り込んでいくか、人手不足など厳しい競争環境に置かれる産業の持続可能性をいかに高めていくかなど、「攻め」と「守り」の両面から戦略的な取組みを展開し、本県経済の活性化を図っていく必要があります。

 今日、「第4次産業革命」として、IoT、AI、ロボットなどICTの技術革新が急速に進展しております。ICTは、生産性向上や新製品・サービスの創出、交通や医療など地域が抱える課題の克服、利便性の高い生活の実現など、大きな可能性を秘めています。

 地域や企業が抱える課題の解決に向けて、現場の優れた技術や豊かな自然といった本県の特性も活かしながら、ICTによる多様なイノベーションを創出し、本県産業の発展や県民の暮らしの向上を図っていく必要があります。

【やまがた創生の拡大・加速】

 このように時代が大きく変化している中にあって、県づくりを進める上で重要なのは、将来に対する明確なビジョンであります。

 国内外における様々な変化の胎動を常に意識し、目の前の課題に柔軟かつ積極的に対応しながら、本県の新たな価値を常に創り続けていかなければなりません。

 先人から受け継いだ知恵や知識、技術、本県の豊かな自然や文化、人と人との絆を最大限に活用するとともに、それらをさらに磨き上げ、また、新たに生み出していく必要があります。

 私は、本県の将来ビジョンとして「自然と文明が調和した新理想郷山形」を掲げ、その実現に向けて、「県民総活躍」、「産業イノベーション」、「若者の希望実現」、「健康安心社会」、「県土強靭化」に全力を挙げて取り組んでまいりました。

 こうした考え方のもと、これら5つを県政運営の基盤として各種施策を力強く推進し、「やまがた創生」を拡大・加速してまいります。

 

 施策展開の方向性として、

 まず、一つ目の「県民総活躍」につきましては、

若者、女性、高齢者、障がい者など、年齢や性別、障がいの有無に関わらず、県民一人ひとりが家庭や職場、地域において、多様な能力を遺憾なく発揮し活躍できる環境整備を加速してまいります。さらに今後、県内でも外国人労働者の増加が見込まれる中、関係団体等とも連携し、就労や受入れに係る環境も整備してまいります。
 

 二つ目の「産業イノベーション」につきましては、

ものづくりや農林水産業、観光など、全ての産業分野においてイノベーションを拡大し、生産性の向上や人手不足の解消、競争力の強化を図ってまいります。具体的には、有機エレクトロニクス、バイオテクノロジーなど世界最先端の技術分野における産業集積、企業や農業現場等へのIoT、ロボット等の先端技術の導入を促進いたします。また、地域資源を活かした6次産業化や、農業や製造業等と連携した着地型観光の取組み、デザインや情報発信の工夫による県産品の販路拡大など、新たな切り口や分野間の連携により、高付加価値化や新たな価値の創出を進めてまいります。
 

 三つ目の「若者の希望実現」につきましては、

本県の発展に大きな役割を担う若者が、ここ山形で、希望を持ち、学び、働き、暮らし、活躍できるよう応援し、若者の県内定着・回帰を促してまいります。進学や就職時の県外転出が大きな課題となっておりますので、教育機関や企業等と連携して、郷土への誇りや愛着の醸成、地域の企業や県内高等教育機関をきちんと知ってもらう機会の充実を図ってまいります。また、首都圏の大学と連携した県内就職の促進や市町村・企業等と連携した移住支援の充実、貧困や社会参加に困難を有する若者等への支援の充実にも取り組んでまいります。
 

 四つ目の「健康安心社会」につきましては、

「人生百年時代」や「共生社会」が時代のキーワードとなる中、県民誰もが、安心して、健康で、いきいきと暮らせる社会の実現を目指し、地域の医療や福祉を支える人材の確保、「健康長寿日本一」の実現に向けた家庭や地域、職場における健康づくり、障がい者の就労支援等をより一層推進してまいります。

 五つ目の「県土強靭化」につきましては、

近年、全国的に大規模災害が頻発し、昨年は本県でも豪雨による甚大な被害が発生したことなどを受け、ハード・ソフトの両面で、防災・減災から復旧・復興までの災害対応力の強化を図ってまいります。また、県民の暮らしや産業活動、国内外との交流を支える道路、鉄道、空港、港湾等の交通インフラにつきまして、市町村や経済団体、近隣県等と連携しながら、整備促進に向けた取組みを加速してまいります。加えまして、新たな社会資本としてのICTの利活用拡大に向けた環境整備、再生可能エネルギーの導入促進や環境資産の保全・活用など持続可能な地域づくりを推進してまいります。 
 

【決意・結び】

 こうした取組みを展開していくに当たりましては、変化が激しい時代であるからこそ、既成概念に捉われない豊かな発想や創意工夫、果敢な挑戦が重要となります。

 そのためには、様々な個性や能力を持った人材、地域の力の結集が欠かせません。 

 今後の施策展開に当たりましては、あらゆる分野で、「多様な人材の育成・確保」及び「多様な主体との連携・協働」を重視しながら、引き続き「県民視点」、「現場主義」、「対話重視」を基本姿勢に、現場の実情や課題を的確に把握しながら、「やまがた創生」を拡大・加速してまいります。

 

 未来は、過去、そして現在の積み重ねの上に創り上げられていくものであります。先人たちの技術、知恵、熱い想いと努力の上に本県の現在があるのであります。私たちも、将来に向けて、今、何をしなければならないか、常に考えていく必要があります。

 新年度におきましては、県づくりについて中長期的な政策展開の方向性を示す第4次総合発展計画(仮称)の策定に取り組んでまいりたいと考えております。市町村や県民各層から幅広く御意見を頂戴し、県議会の皆様とも議論を深めながら、新たな時代の県づくりの方向性をしっかりと検討してまいります。

 

 次に、このたび提案いたしました平成31年度当初予算を御説明申し上げます。

【平成31年度当初予算を取り巻く環境】

 平成31年度の地方財政につきましては、地方の安定的な財政運営に必要となる地方一般財源総額について平成30年度を上回る額が確保され、地方の総意としてその縮減を要請してきた臨時財政対策債も前年度と比べて減少となりました。また、「防災・減災、国土強靭化のための3か年緊急対策」を推進するための財源手当ても盛り込まれたところであります。

 一方で、本県の収入を見通しますと、県税は7年連続の増加、2年連続の1,100億円台を見込んでおりますが、地方交付税と臨時財政対策債を合わせた実質的な地方交付税は減少の見込みとなり、引き続き厳しい予算編成を余儀なくされたところであります。
 

【平成31年度当初予算等】

 次に、新年度における施策展開の概要について、「平成31年度 県政運営の基本的考え方」に基づく7本の柱に沿って御説明申し上げます。

 はじめに、第一の柱「郷土愛を育み未来を築く子育て支援・多彩に活躍する人づくり」について申し上げます。

  待機児童解消の取組みとしまして、保育士の確保に向け、県外学生の県内就職や潜在保育士の再就職を促進いたします。また、10月から新たに実施される幼児教育・保育の無償化に適切に対応してまいります。

 子どもたちが地域の方々と触れ合い、また、子どもたちを地域全体で見守り、支える「子どもの居場所づくり」の取組みにつきましても、県内全域に拡大・定着させてまいります。

 また、若者の見聞を広げ、国際意識の醸成を図るため、パスポート取得に係る経費について、市町村と連携して支援してまいります。

 外国人材の受入れのための対応としまして、在住外国人向けと外国人を雇用する企業向けの相談・情報提供窓口を1か所に集約した「外国人総合相談ワンストップセンター」を整備するとともに、高度外国人材の卵である留学生につきましては、県内高等教育機関等への受入れを拡大し、県内での活躍につなげるため、奨学金の支給などにより支援してまいります。
 

 次に、第二の柱「いのちと暮らしを守る安全安心な社会の構築」について申し上げます。

 健康長寿日本一の実現に向けて、地域における「健康づくりリーダー」や、職場における「健康経営リーダー」を育成するなど、県民みんなで取り組む健康づくりの基盤を構築してまいります。

 受動喫煙の防止につきましては、喫煙専用室等の設置や、施設の禁煙化に合わせた改装を行う飲食店への支援、学校での出前講座の実施など、受動喫煙防止対策を推進してまいります。

 また、現在、19時から22時までの時間帯で受付を行っている電話による救急相談について、翌朝8時まで受付時間を拡大するとともに、人工呼吸器の装着など日常生活を営むために医療を要する障がい児が、安心して適切な支援を受けることができるよう、関係機関・団体の連携による総合的な支援体制を構築してまいります。

 さらに、低所得世帯を対象に市町村が行う冬季の灯油購入費等の助成への支援を当初予算から計上するとともに、生活保護世帯の子どもの修学旅行費用に対する助成について、中学生に加え、小学生まで対象を拡大いたします。

 加えまして、昨年本県で発生した豪雨災害への対応や北海道胆振(いぶり)東部(とうぶ)地震への支援などを通して明らかとなった、防災教育の充実や地域による実践的な防災力の強化、県・市町村の災害対応力の一層の強化などの課題を解決するため、自助・共助・公助それぞれ新たに実施する取組みにより、防災力の向上に努めてまいります。
 

 次に、第三の柱「新たな価値の創造・拡大・発信による活力ある産業の集積」について申し上げます。

 人手不足感が高まる中、県内企業の持続・成長に必要な就業者の確保と労働生産性の向上を図るため、女性・高齢者・障がい者・外国人等の就業に向けた取組みや、ロボット・IoTの導入促進、東北初となるAIトップエンジニアを目指す技術研修を開催いたします。

 正社員化と非正規雇用労働者の所得向上を一体的に推進する奨励金制度につきましては、正社員化奨励金の対象年齢を45歳未満から50歳未満に引き上げるとともに、業務改善奨励金の対象となる最低賃金を引き上げ、奨励金全体として拡充いたします。加えまして、賃金規定の整備など、労働者の処遇改善のアドバイスを行う「所得向上促進アドバイザー」を創設し、県内労働者の正社員化・所得向上の取組みを強化してまいります。

 また、県産酒を中心に、食や伝統工芸、観光、県産品などを総合的にPRするため、展示商談会を兼ねた、山形の美酒・美食を味わうフェアを開催し、「日本一美酒県 山形」の名を全国に広めてまいります。

 商工業振興資金につきましては、新規融資枠750億円を確保するとともに、消費税率の引上げにより売上げが減少し経営に支障をきたしている中小企業・小規模事業者を、地域経済変動対策資金の対象に追加し、60億円の融資枠を確保いたします。

 また、税率引上げ前の駆け込み需要の反動減対策としまして、商店街等が行う個人消費喚起の取組みに対し、市町村と連携して支援してまいります。

 消費税率引上げに対しましては、こうした取組みを通して産業 活動への影響を最小限に抑えるとともに、第二の柱で申し上げました低所得世帯等への支援により県民生活にも支障をきたすことのないよう、特に意を用いたところであります。
 

 次に、第四の柱「地域の豊かさを支え、高いブランド力で国内外に展開する農林水産業」について申し上げます。

 農林業の未来を担う高度な人材を育成するため、東北初となる 農林業の専門職大学設置に向けて、大学基本構想の策定に取り組んでまいります。

 また、園芸試験場の整備を契機に、さくらんぼの長期貯蔵技術の開発や「山形C12号」の輸出実証など、本県の園芸産地の発展につながる新たな研究に着手し、「園芸大国やまがた」の実現に向け、その取組みを加速するとともに、畜産による産出額500億円を目指し、意欲ある畜産業の担い手が実施する規模拡大や省力化・生産性向上のための施設整備等を支援してまいります。

 加えまして、昨年8月に世界かんがい施設遺産として庄内町の北楯大堰が登録されたことを契機に、周辺環境の整備を進めるなど、交流人口の拡大、地域の活性化にもつなげてまいります。

 やまがた森林ノミクスにつきましては、再造林のための経費に対する100%支援を引き続き実施するとともに、県産木材の利用拡大のため、公共・民間施設における木造化や木質化を推進するほか、高性能林業機械の導入促進や、市町村・林業事業者等に対する森林整備支援体制の構築を図るなど、やまがた森林ノミクスをさらに推進してまいります。

 漁業試験調査船「最上丸」につきましては、今年秋の竣工に向け計画どおり建造工事を進めてまいります。
 

 次に、第五の柱「世界に誇る山形の魅力を発信し国内外の旺盛な活力を引き込む『観光立県山形』の確立」について申し上げます。

 観光地域づくり法人、いわゆるDMOなどに、売れる商品を生み出すスキルやノウハウを習得していただくため、商品企画の専門家を派遣する取組みを新たに実施してまいります。

 また、昨年5月に、「山寺と紅花」が日本遺産に認定されたことを契機として、その魅力を国内外に発信し、観光振興や交流人口の拡大、そして地域活性化につなげてまいります。

 インバウンドの拡大に向けましては、台湾からの国際定期チャーター便の継続・拡大と新規チャーター便の誘致強化を図るため、空港着陸料の減免、県内での長期宿泊や貸切バスの使用に対する助成など、航空会社や旅行会社への支援を行ってまいります。

 加えまして、県内空港を取り巻く環境の分析、将来需要の予測を行い、滑走路延長によって得られる便益と費用、コストダウンにつながる整備手法などを検討し、国際定期便の就航誘致に向けて、滑走路延長を実現するための方向性を探ってまいります。
 

 次に、第六の柱「再生可能エネルギーによる産業振興と地域活性化、国内外に誇れる優れた環境資産の保全・創造・活用」について申し上げます。

 北海道胆振(いぶり)東部(とうぶ)地震で発生したブラックアウト(全域停電)をはじめ、台風や大雨など、自然災害による電力供給停止が相次いだことを踏まえ、家庭等における蓄電池の導入支援を通して、電力面の災害対応力を強化してまいります。

 家庭や事業所でのペレットストーブなど再エネ設備の導入に対し引き続き支援するとともに、飯豊町に建設が予定されているバイオガス発電施設整備に対する支援を実施するほか、県営風力発電所の整備や水力発電所のリニューアル工事についても着実に進めることにより、再生可能エネルギーの導入を促進してまいります。

 また、昨年の豪雨災害を教訓として、市町村における災害廃棄物処理計画の早期策定に向けた支援を強化してまいります。
 

 次に、第七の柱「地域活力と多様な交流を生み出し災害に強い県土基盤の形成」について申し上げます。

 県・市町村・企業・大学などオール山形で移住定住・人材確保策を一体的に展開する中核的組織の設立に向けて、県と市町村連携による先行組織を設置し、移住及び就業の促進に取り組んでまいります。

 山形県総合文化芸術館及び県立図書館につきましては、平成31年度中の開館及びリニューアルオープンに向けて、それぞれ工事を進めてまいります。

 また、県内で行われる東京2020(ニーゼロニーゼロ)オリンピック聖火リレーに 向け、ルート調査等の準備を進めるとともに、今年開催されるラグビーワールドカップに関しまして、公認チームキャンプ地での環境整備や交流事業に取り組んでまいります。

 奥羽・羽越新幹線の早期実現、福島~米沢間トンネル整備の早期事業化に向けましては、県同盟と各地域の推進組織を核として、沿線の関係県とも連携し、機運醸成や政府等への要望活動の取組みを引き続き推進するとともに、庄内空港への格安航空会社の新規就航に向けた受入態勢の整備、利用拡大の取組みへの支援を通して、交流拡大、地域活性化につなげてまいります。

 また、頻発する自然災害を踏まえ、河川の堤防や砂防施設の整備、農業用施設の改修など、防災・減災事業に取り組むとともに、3か年の河川流下能力向上緊急対策として、堆積土・支障木対策を集中的に実施してまいります。
 

 平成31年度予算におきましては、

人手不足や頻発する自然災害、消費税率の引 上げといった難局を打開すべく様々な施策を講じることとし、これら所要の予算を計上した結果、一般会計当初予算額は、6,130億9,800万円となりました。

 

 また、公債管理特別会計など11特別会計予算は、合計で2,569億9,300万円余となりました。
 

 財政運営につきましては、

今後を展望しますと、依然として多額の財源不足が生じる厳しい状況が見込まれるところです。産業振興の施策展開をはじめ、「やまがた創生」を推進することで、県民所得の向上、県内経済の成長による好循環を生み出し、県税収入の増加を図っていくことが重要と考えております。

 そのうえで、今回の予算編成と同時に策定した「山形県財政の中期展望」におきまして、歳入面では、県有財産の売却や有効活用の促進、基金や特別会計資金の有効活用等を図り、歳出面では、すべての事務事業を対象に徹底した見直し・改善を行うとともに、行政経費の節減・効率化に取り組むこととしております。

 こうした歳入、歳出両面からの対策を講じつつ、中長期的な財政健全化の目標として、今後の社会資本整備や産業振興の必要性にも留意しながら、行財政改革推進プランの期間中において、臨時財政対策債と補正予算債等を除いた県債残高の減少を推進することとしており、その目標達成と調整基金の確保に引き続き努めてまいります。

【平成30年度2月補正予算】

 次に、平成30年度2月補正予算について御説明申し上げます。

 まず、政府の補正予算への対応としまして、防災・減災、国土強靭化のための公共事業の追加や、ICTを活用したスマート実証農場の整備、保育士修学資金やひとり親高等職業訓練促進資金等の貸付原資造成に対する支援などの予算を計上いたします。

 また、今後のさらなる降雪に万全に対応できるよう、道路除雪費を追加いたします。

 こうした対応に、執行実績等に伴う補正を合わせますと、一般会計の2月補正予算総額は、100億600万円の減額となりました。

 繰越明許費につきましては、ただいま申し上げた政府の補正予算への対応として、総額で268億1,800万円余を増額補正いたします。
 

【予算以外の案件】

 次に、予算以外の案件の主なるものについて御説明申し上げます。
 山形県会計年度任用職員の給与及び費用弁償に関する条例の設定につきましては、地方公務員法の改正に伴い創設される会計年度任用職員の給与及び費用弁償の規定について定めるもの、山形県公文書等の管理に関する条例の設定につきましては、公文書等の管理に関する基本的事項を定めること等により、公文書等の適正な管理、歴史的公文書の適切な保存及び利用を図るためのもの、山形県森林環境譲与税基金条例の設定につきましては、森林の整備及びその促進に関する施策並びに市町村が実施する当該施策に対する支援を実施するための基金を設置するものであります。

 また、山形県部設置条例の一部を改正する条例の制定につきましては、新たに防災くらし安心部を設置する等のためのものであります。
 

 

 以上が、今回御提案申し上げました議案の概要でありますが、内容の詳細につきましては、議事の進行に従いまして、関係部課長より御説明申し上げますので、よろしく御審議のうえ、御可決くださいますようお願いいたします。


 

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