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2月定例会(平成30年2月19日)

 平成30年県議会2月定例会の開会に当たり、一言申し上げます。

はじめに、今冬の雪の状況について申し上げます。

 この冬は平年に比べ降雪の時期が早く、また、1月下旬以降は、冬型の気圧配置が強まって強い寒気が流れ込んだため、県内各地で大雪と厳しい低温に見舞われました。特に、今月中旬、大蔵村肘折では、統計開始以降、最も多い積雪を観測したほか、県内の観測地点の多くで平年を大幅に上回る積雪となり、公共交通機関のダイヤの乱れ等、県民生活に大きな影響が生じました。また、県内では雪下ろしや除雪作業中の事故が相次いでおり、亡くなられた方々と御遺族に深く哀悼の意を表しますとともに、被害に遭われた方々に、心からお見舞いを申し上げます。
 県では、平成24年以来、6年ぶりに豪雪災害対策本部を設置し、雪害事故防止の周知徹底、道路除排雪の徹底、雪崩や土砂災害の警戒、低温に伴う水道管の凍結防止や農作物の適正管理の呼びかけ等、関係機関と連携して対応しているところであります。
 また、融雪の遅れによる農作業への影響を未然に防止するため、融雪剤の購入に対する助成を内容とする融雪遅延対策を、本日付で発動することといたします。
 今後は、寒気の緩みに伴い、雪崩や落雪などによる被害も懸念されます。引き続き、市町村とともに県民の皆様への注意喚起を行いながら、雪対策に万全を期してまいります。

次に、有機エレクトロニクス関連企業の県内進出について申し上げます。

 このたび、本県への誘致を進めてまいりましたディスプレイ製造装置メーカーが、米沢市に進出し、有機ELディスプレイ製造に必要な部材を生産することが決定しました。
 県では、平成15年度に有機エレクトロニクス研究所を立ち上げて以来、世界最先端である有機エレクトロニクスの研究成果の事業化と関連産業の集積に力を入れてきたところであり、現在、多くの県内企業が有機EL応用製品の開発等に取り組んでおります。
 今回新たに、有機ELディスプレイ関連の最先端技術を持つ企業が本県に進出することにより、有機エレクトロニクス関連産業の集積が一層加速し、ひいては、地域経済の活性化に大きく貢献するものと大いに期待しているところです。

次に、現在メダルラッシュで日本中を沸かせている平昌オリンピックについて申し上げます。

 このたびの冬季オリンピックには、本県のオリンピックメダリスト育成事業の支援対象選手6人が出場しております。本県から冬季オリンピックの1大会に6人の出場は過去最多となるものです。
 山形中央高等学校出身の4人が出場するスピードスケート競技におきましては、男子1500mに出場した小田卓朗選手が、この種目の日本勢過去最高に並ぶ5位入賞を果ました。ウィリアムソン師円選手や一戸誠太郎選手、また、スキーフリースタイル女子ハーフパイプの鈴木沙織選手も健闘しており、さらに 本日は、メダル獲得に期待のかかる加藤条治選手が男子500mに挑みます。
 明日以降も、斯波正樹選手がスノーボード男子パラレル大回転に出場するほか、スピードスケートの団体種目なども行われます。
 オリンピックという大舞台で本県ゆかりの選手が活躍することは、県民の皆様に大きな元気と活力を与えてくれるものであります。 6人の選手の活躍を皆様とともに大いに期待したいと思います。

 

 それでは、今回、提案いたしました議案の説明に先立ち、県政運営の所信の一端を申し上げ、議員各位並びに県民の皆様の御理解と御協力を賜りたいと存じます。

【本県を取り巻く情勢】

  私は、知事就任以来、人口減少が県政の最重要課題であるという認識を持って、その対策に全力を挙げて取り組んでまいりました。
 先に公表された総務省の調査では、東京圏が22年連続の転入超過となり、地方の人口が減少し続けている状況が明らかとなりました。こうした中、政府は、地方への新しい流れを創出するため、東京23区内の大学の定員抑制や地方大学の振興、地域における若者の雇用機会の創出に向けた対策を講ずることとしております。
 こうした政府の動きを踏まえ、本県に若者を惹きつけ、定着・回帰を促す取組みを強化していかなければなりません。

 海外との関係に目を向けますと、TPPをはじめとする経済連携協定の締結の動きが加速し、日本全体で訪日外国人旅行者が急増するなど、今後さらに、国境を越えたグローバルな人的・経済的交流が拡大していくことが見込まれております。
 こうした世界とのつながりを着実に取り込む戦略的な視点に立って、本県の活力を高め、さらなる成長に結び付けていくことが重要となっております。

 また、様々なモノがインターネットとつながるIoTやAI、ビッグデータなどの情報通信技術の進展、ロボット産業などにおける急速な技術革新は「第4次産業革命」の到来とも呼ばれ、私たちのライフスタイルや産業のあり様に大きな変革をもたらすと言われています。
 こうした先端的技術を活かし、生産性の向上や新製品の開発、地域課題の克服に向けて、あらゆる分野で新たなイノベーションを創出し、産業経済の活性化や暮らしの向上につなげていかなければならないと考えております。

【やまがた創生の展開強化】

 今、時代は大きな転換期にあります。私たちは変化の先をしっかりと見据え、先んじて挑戦し、新しい社会の形成に取り組んでいかなければなりません。
 先人から連綿と受け継がれてきた知恵や知識、匠の技、世界に誇れる多彩な地域資源を活かし、これから山形を支えていく将来世代のために、未来の山形へとつながる新しい種を播き、将来の発展の礎を築いていく必要があります。

 こうした県づくりには、県民の豊かな発想力と元気、果敢な挑戦が不可欠であります。これを支え、応援するために、県政運営の基盤となる「県民総活躍」、「産業イノベーション」、「若者の希望実現」、「健康安心社会」、「県土強靭化」に力を注ぎ、山形の価値を高め続け、県民誰もが山形らしい豊かさを実感できる県づくりに取り組み、「自然と文明が調和した新理想郷山形」の実現を目指してまいります。

 まず一つ目は、「県民総活躍」であります。

 女性、高齢者、障がい者をはじめ、県民一人ひとりが家庭や職場、地域において、多様な能力をいかんなく発揮し活躍することができる環境整備を進めてまいります。
 ひとり親家庭への支援や、子どもの貧困や引きこもりへの対策をはじめ、高齢者や障がい者が安心して活動できる地域づくりを進め、困難の有無にかかわらず、誰もが等しく活きいきと活躍できる社会の実現を図ってまいります。
 また、2020年の東京オリンピック・パラリンピックを契機として、スポーツや文化・芸術を一層振興し、県民の生涯にわたる生きがいや楽しさの創出につなげてまいります。

 二つ目は、「産業イノベーション」であります。

 ものづくりや農業、森林ノミクスをはじめ、全ての産業分野におけるイノベーション創出を支援し、産業の生産性向上や競争力の強化を図ってまいります。
 本県の企業が有する高いものづくり技術を土台として、IoT等の先端技術を組み合わせることによって、付加価値の高い製品やサービスの創出につなげてまいります。
 さらには、世界最大規模のワイン品評会であるIWCの「SAKE部門」審査会を本県で開催し、世界に向けて「日本一美酒県山形」の知名度を高めるとともに、食や観光などの優れた地域資源を発信し、県産品の販路拡大など地域経済の活性化に結び付けてまいります。
 本格デビューを迎える「雪若丸」をはじめ本県農業のブランド化を進めるとともに、「第21回全国農業担い手サミットinやまがた」を開催し、全国の意欲ある農業者との交流を通して、地域農業の発展につなげてまいります。
 また、やまがた創生を加速していくためには、交流人口をさらに拡大していく必要があります。国際チャーター便や外航クルーズ船の誘致拡大、新潟駅新幹線・在来線同一ホーム化を契機とした「新潟県・庄内エリアプレDC」など県内各地における重層的な取組みを強力に展開し、国内外からさらなる誘客を図り、「観光立県山形」を確立してまいります。

 三つ目は、「若者の希望実現」であります。

 これからの本県の発展に大きな役割を担う若者が、希望を持ち、学び、働き、暮らし、活躍できるように応援してまいります。
 若者の県外転出が社会減の大きな要因となっておりますので、県内の高等教育機関の情報発信力を高めるとともに、若者の県内進学を後押しする取組みに力を入れてまいります。
 また、大都市圏での地方回帰の志向の高まりを受け、市町村と連携し、県外からの若者世帯の移住促進策を講じてまいります。

 四つ目は、「健康安心社会」であります。

 県民の活躍を促進するため、誰もが安心して健康で暮らせる社会の実現を目指してまいります。
 家庭や働く場などあらゆる生活の場において、生涯にわたって、健やかで心豊かに暮らすことができる地域社会の実現を図るため、このたび、「みんなで取組む健康長寿県やまがた推進条例」を提案いたしました。
 また、バリアフリー化をハード・ソフト両面から加速し、障がいのあるなしにかかわらず、県民誰もが安心して暮らせる県づくりを進めてまいります。

 五つ目は、「県土強靭化」であります。

 県民の暮らしの利便性を高め、産業活動や国内外との交流を拡大し、やまがた創生につなげていくためには、高速交通網をはじめ社会資本の整備が重要であります。
 平成30年度には、東北中央自動車道の南陽高畠~山形上山間が開通するなど、本県の高速交通ネットワークの整備が着実に進捗します。こうした整備進展の流れを次への弾みとして、格子状骨格道路の整備、奥羽・羽越新幹線の整備実現などの高速交通網の整備充実に向けた取組みをさらに加速させてまいります。
 ICTの浸透による超スマート社会の到来が予想される中、県民誰もが暮らしの利便性を享受し、生産性の向上や新たな価値の創造につなげていくため、新たな社会資本としてのICTの利活用拡大に向けた環境整備を進めてまいります。

【決意・結び】

 これらの取組みを加速していくうえでは、本県の存在感を高めていくための情報発信の強化、地域課題と直面する市町村、近隣県や民間企業との連携、さらには、県づくりの原動力である人材育成など未来への投資、ICT活用等によるイノベーションの創出などの視点を重視してまいります。

こうした県政運営の基本的な考えのもとで、第3次山形県総合発展計画の短期アクションプランを着実に推進し、「やまがた創生」の展開を力強く押し進め、豊かさと活力に溢れ、世界とつながり、未来に開かれた山形県づくりを目指してまいります。

 次に、このたび提案いたしました平成30年度当初予算を御説明申し上げます。

 

【平成30年度当初予算を取り巻く環境】

 平成30年度の地方財政につきましては、地方の安定的な財政 運営に必要となる地方一般財源において、地方税収は景気回復により増加が見込まれる一方で、地方交付税は減少しております。また、地方の総意としてその縮減を要請してきた臨時財政対策債につきましては、前年度と比べて減少となりました。
 本県の状況を見ますと、県税は、法人事業税や個人県民税の増加などにより平成20年度以来10年ぶりに1,100億円台を見込んでおりますが、一方で、地方交付税は減少し、一般財源総額としては前年度比で微減となったところであります。

【平成30年度当初予算等】

 次に、平成30年度における施策展開の概要について、「平成30年度県政運営の基本的考え方」に基づく7本の柱に沿って御説明申し上げます。

 はじめに、第一の柱「郷土愛を育み未来を築く子育て支援・多彩に活躍する人づくり」について申し上げます。

  待機児童の解消に向けた取組みにつきましては、認可保育施設における低年齢児の保育体制の充実を図るなど、施設整備と保育人材確保の両面から保育の受入れ枠拡大を加速してまいります。
 また、ひとり親家庭の親子が安心して暮らせるよう、就労支援をはじめ、生活、教育、経済面も含めた総合的な支援を行ってまいります。
 教育面では、さんさんプランや探究型学習の推進により、児童生徒の学力向上にしっかりと取り組んでまいります。
 県内の高等教育機関等への県内高校生の進学を促進するため、オープンキャンパスの送迎バスの運行支援など、入学者の募集活動を支援してまいります。
 また、本県の小学生が、これからの社会の創り手となれるよう、起業家の講話や体験活動などを通じて、チャレンジ精神・創造性・探究心などの起業家精神の基盤となるマインドづくりを推進してまいります。

 次に、第二の柱、「いのちと暮らしを守る安全安心な社会の構築」について申し上げます。

 健康づくりに対する機運を醸成し、社会全体で健康を支える新たな仕組みを構築するため、今定例会に提案しました「みんなで取り組む健康長寿県やまがた推進条例」に基づき、県民の健康づくりの推進に関する施策を推進するための基金を創設します。
 介護離職ゼロに向けた取組みにつきましては、家族介護に伴う離職の防止や介護と仕事を両立しやすい環境づくりを推進するため、介護休業等取得職員の代替職員確保のための支援等を行ってまいります。
 また、新庄警察署、県立新庄病院の移転改築につきましても、引き続きしっかりと進めてまいります。

 次に、第三の柱、「新たな価値の創造・拡大・発信による活力ある産業の集積」について申し上げます。

 人手不足感が高まる中、県内産業の持続・成長に必要な労働者の確保と労働生産性向上を推進するため、IoT、AI、ロボット等の導入や高校生の地域産業に対する理解促進を図ってまいります。
 若者の正社員化と非正規雇用労働者の所得向上を一体的に推進するため、今年度全国に先駆けて創設した奨励金制度について、正社員化奨励金の対象年齢を40歳未満から45歳未満に引き上げるとともに、業務改善奨励金を新設し、県内労働者の正社員化・所得向上の取組みを強化してまいります。
 また、新たな発想と意欲を持つ若者のアイデアを創業へと導くため、「若者創業応援プロジェクト」として、創業を希望する若者を幅広くサポートするとともに、意欲ある若手経営者の海外展開や海外との商取引を初期段階から支援してまいります。
 世界最先端の技術を活かした付加価値額の拡大を図るため、 有機エレクトロニクス産業やバイオテクノロジー産業の集積及び事業化を力強く後押ししてまいります。
今年5月、東北で初めての開催となるIWC2018「SAKE部門」審査会を「オール山形」で成功に導き、「日本一美酒県 山形」を国内外に広めてまいります。

 次に、第四の柱、「地域の豊かさを支え、高いブランド力で国内外に展開する農林水産業」について申し上げます。

 「第21回全国農業担い手サミットinやまがた」が今年の秋に開催されます。県内外から農業者約2,000人の参加が見込まれる大きなイベントであり、開催の成功に向けて万全を期してまいります。
 平成30年は「雪若丸」の本格デビューの年であります。関係機関一丸となって、生産・販売・PRを展開することにより、「雪若丸」ブランドを全国に広め、「つや姫」の助けも借りながら、激化する産地間競争に打ち勝っていきたいと考えております。
 「スマート農業」の普及推進につきましては、民間企業やJA等と一体となり、ICTを活用した新技術を開発・実証してまいります。
 園芸大国やまがたの実現につきましては、大規模団地化の推進に向けて市町村と連携した団地化支援補助を新設するとともに、この秋に苗木販売が開始されるさくらんぼ新品種「山形C12号」の市場デビューを見据えたブランド化の取組みを進めてまいります。
 また、規模拡大や省力化・生産性向上に取り組む畜産業の担い手への支援規模を拡大するとともに、水産業のさらなる振興を図るため、平成31年度の竣工に向け、漁業試験調査船「最上丸」の建造工事を進めてまいります。
 やまがた森林ノミクスの推進につきましては、再造林のための経費を引き続き100%支援するほか、公共・民間施設における木造化や木質化を推進してまいります。

 次に、第五の柱、「世界に誇る魅力を発信し国内外の旺盛な活力を引き込む『観光立県山形』の確立」について申し上げます。

 平成31年度に開催される「新潟県・庄内エリアデスティネーションキャンペーン(DC)」を契機に、文化・歴史・美食など本県の地域資源を磨き上げるとともに、DCの効果を庄内エリア、そして県内全域に波及させる取組みを展開してまいります。
 また、温泉、スキー、登山・トレッキング、文化、美食などの魅力的な地域資源を活用することにより、世界中に認識される四季のリゾート「蔵王」ブランドを確立する「新『世界の蔵王』プロジェクト」を開始いたします。
 昨年8月の「コスタ・ネオロマンチカ」に続き、平成30年度は「ダイヤモンド・プリンセス」の初寄港など計5回の外航クルーズ船の寄港が予定されております。今年度以上にしっかりと“おもてなし”を行い、地域経済の活性化に結び付けてまいります。
 先日開催されました「国連世界観光会議in山形」の取組みを一過性のものとせず、醸成された機運やネットワークを活かし、さらなるインバウンドの拡大につなげるため、雪と文化をテーマにした東北観光会議(仮称)を開催いたします。

 次に、第六の柱、「再生可能エネルギーによる産業振興と地域活性化、国内外に誇れる優れた環境資産の保全・創造・活用」について申し上げます。

 「山形県エネルギー戦略」の開発目標101.5万kwの達成に向け、様々な取組みを展開しているところですが、平成30年度は、民間事業者による風力発電の導入を促進するため、事業可能性調査に対し助成するとともに、洋上風力発電の導入可能性の研究を進めてまいります。
 民間活力による県産再生可能エネルギー電力の地産地消を拡大するため、地域エネルギーマネジメントシステムの構築を図ってまいります。
 また、地域の水力や太陽光を活用した街路灯整備を行う市町村をモデル的に支援することで、地域の「ふるさと力(りょく)」を向上させ、明るく安全・安心な地域環境をつくってまいります。
 山岳資源と湧水の魅力向上に向けましては、学生ボランティアによる刈払い等の登山環境整備を体験する取組みなどに対して支援するほか、「里の名水・やまがた百選」の選定を行い、観光資源として活用してまいります。

 最後の柱、第七の「地域活力と多様な交流を生み出し災害に強い県土基盤の形成」について申し上げます。

 移住促進に向け、「住宅」支援、「(食べる)食」、「(仕事の)職」などを組み合わせた山形らしい移住・定住支援など、新たな取組みを展開してまいります。
 若手大工を育成するため、入職から概ね5年間を「若手大工育成支援プログラム」により新たに支援するとともに、見習い大工から熟練大工まで、それぞれの段階に応じた支援を行ってまいります。
 山形駅西口拠点施設につきましては、今定例会においてその名称を「山形県総合文化芸術館」とする設置条例を提案しておりますが、平成31年度中の開館に向け、鋭意工事を進めてまいります。
 フル規格の奥羽・羽越新幹線の整備実現につきましては、「山形県奥羽・羽越新幹線整備実現同盟」を核として、県内各地域の推進組織や沿線の関係県等と連携し、地域における理解促進と機運醸成、政府への要望活動等に取り組んでまいります。
 また、防災・減災・長寿命化の観点から、道路・河川などの社会資本整備についても、必要な予算を確保し、災害に強い県土基盤の形成を図ってまいります。

 次に、「人材確保・生産性向上の推進」について申し上げます。

 現在、雇用情勢の改善が続き、また、働き方改革が求められる中にあって、製造業はもとより全産業・全分野における有用な人材の確保・育成、そして生産性の向上が喫緊の課題であると考えております。
 このため、平成30年度当初予算におきましては、人材確保・ 生産性向上を強力かつ効果的に推進するため、幅広い視点で取組みを進めてまいります。
 まず、人手不足対策としまして、「オールやまがた人材確保・ 生産性向上推進協議会(仮称)」の設立により推進体制を整備するとともに、労働者の所得向上や各分野における就業者の確保のための支援などに取り組んでまいります。
 また、ICTによる生産性向上を図るため、IoT等活用モデルの構築やロボット導入支援人材の育成など、業務改善、省力化を実現する技術の導入への支援などに取り組んでまいります。
 さらに、県外からの若者世帯の移住に向け、市町村・JA等と連携し、山形らしい移住促進策を一体的に展開するなど、移住・ 定住の観点からの取組みも積極的に進めてまいります。

 

 これら施策を推進するため所要の予算額を計上した結果、平成30年度の一般会計当初予算は、6,051億4,300万円となりました。

 また、公債管理特別会計など11特別会計予算は、合計で2,487億2,200万円余となりました。

 財政運営につきましては、今後を展望いたしますと、依然として多額の財源不足が生じる厳しい状況が見込まれるところであります。産業振興の施策展開をはじめ、「やまがた創生」を推進することで  県内経済の成長による好循環を生み出し、県税収入の増加を図っていくことが重要と考えております。
 そのうえで、今回の予算編成と同時に策定した「山形県財政の中期展望」におきまして、歳入面では、県有財産の売却や有効活用の促進、基金や特別会計資金の有効活用等を図り、歳出面では、すべての事務事業を対象に徹底した見直し・改善を行うとともに、行政経費の節減・効率化に取り組むこととしております。
 こうした歳入、歳出両面からの対策を講じながら、中長期的な財政健全化の目標として、今後の社会資本整備や産業振興の必要性にも留意しながら、行財政改革推進プランの期間中において、臨時財政対策債と補正予算債を除いた県債残高の減少を推進することとしております。その目標達成と調整基金の確保に引き続き努めてまいります。

 

【平成29年度2月補正予算】

 次に、平成29年度2月補正予算について御説明申し上げます。
 まず、政府の補正予算への対応としまして、防災・減災対策等に伴う公共事業の追加や、地方創生拠点整備交付金の活用による園芸試験場等の施設・設備の整備のための予算を計上いたします。
 また、今冬(こんとう)の降雪状況を踏まえ、今後のさらなる降雪に万全に対応できるよう、道路除雪費を追加いたします。
 こうした対応に、執行実績等に伴う補正を合わせますと、一般会計の2月補正予算総額は、288億円の減額となりました。
 繰越明許費につきましては、ただいま申し上げた政府の補正予算への対応として、総額で186億4,100万円余を増額補正いたします。
 

【予算以外の案件】

 次に、予算以外の案件の主なるものについて御説明申し上げます。
 給与関係の条例といたしましては、議会の議員の議員報酬月額、知事等の給料月額及び行政委員会の委員の報酬額等を引き上げる ための山形県特別職の職員の給与等の支給に関する条例等の一部を改正する条例の設定のほか、知事等及び職員の給与を減額して支給する現行の減額措置を廃止して、新たに減額措置を講ずるための関係条例、国家公務員の退職手当の改正措置に準じ、退職手当の額を引き下げる等のための山形県職員等に対する退職手当支給条例等の一部を改正する条例の設定などを御提案申し上げております。
 みんなで取り組む健康長寿県やまがた推進条例の設定につきましては、県民の健康づくりの推進に関する施策を総合的かつ計画的に推進するためのもの、山形県文化基本条例の設定につきましては、文化に関する施策を総合的かつ計画的に推進するためのもの、山形県総合文化芸術館条例の設定につきましては、山形県総合文化芸術館を設置するためのものであります。

 

 以上が、今回御提案申し上げました議案の概要でありますが、内容の詳細につきましては、議事の進行に従いまして、関係部課長より御説明申し上げますので、よろしく御審議のうえ、御可決くださいますようお願いいたします。


 

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