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12月定例会 (平成29年12月5日)

 県議会12月定例会の開会にあたり、提案いたしました議案の 説明に先立ち、一言申し上げます。

 

 11月29日未明に、北朝鮮がミサイル発射を強行し、青森県沖西方の日本海の排他的経済水域内に落下しました。今年に入ってからだけでも16回目のミサイル発射であり、日本海で操業する 本県の漁業関係者をはじめ、県民に極めて大きな緊張と不安を与え、地域社会の平和と安全を著しく脅かすものであり、私は断じて容認できないと申し上げてまいりました。
 また、最近、日本海沿岸の各道県に木造船の漂着が相次ぎ、一部の船では遺体が発見されております。本県におきましても、鶴岡市の海岸に木造船が漂着したほか、一部白骨化した遺体も発見されております。秋田県に漂着した北朝鮮の漁船に8人が乗船していた例もあり、県民の間に不安が広がっているところであります。
 県としましては、北朝鮮情勢に関し、政府に対し断固とした対応をとるよう求めるとともに、沿岸警備について、県警察や酒田海上保安部など関係機関との連携を強め、引き続き緊張感を持って、県民の皆様の安全・安心の確保に万全を期してまいります。 

 

 次に、経済の動向及び当面の県政課題について、御説明申し上げます。

【経済の動向】

はじめに、経済の動向について申し上げます。

 我が国の経済につきましては、緩やかな回復基調が続いております。個人消費は緩やかに持ち直しており、生産は持ち直し、雇用情勢は改善しております。
 本県経済についてみますと、個人消費は力強さには欠けるものの持ち直しております。生産も持ち直し、雇用情勢の着実な改善が進んでいるなど、全体として持ち直しております。
 先行きにつきましては、雇用や所得環境の改善が続く中で、緩やかに回復していくことが期待されますが、国内外の経済情勢の変化が本県に影響を与えることも予想されますので、引き続きその動向を注視してまいります。

次に、当面の県政課題について申し上げます。

はじめに、県産米のブランド化と販路拡大の取組みについて申し上げます。

 「雪若丸」につきましては、9月30日から県内外で先行販売を開始しました。
 取扱い店舗においては、用意した数量が瞬く間に完売となった ところが多く、また、購入いただいた皆様からは、「しっかりした粒感があり、美味しい」、「炊き上がりの白さが綺麗」、「また購入したい」といった数多くの声をいただきました。さらに、販売に携わる方々からも高い評価をいただき、大変心強く感じたところであります。
 平成30年産の本格デビューに向けて、今後は、先行販売でいただいた御意見を活かしながら、特長である「しっかりした粒感と適度な粘りの新食感」を消費者に丁寧に伝えていくなど、認知度向上を図り、販売拡大につなげてまいります。
 「つや姫」につきましても、11月3日、4日に、ハワイにおいてセールスプロモーションを実施しました。
 このたびは、商取引の拡大に主眼を移し、在ホノルル日本国総領事館でのレセプションに小売店・レストランの実需者等を招待し、「つや姫」の取扱いを働きかけ、商談に向けた動きもあったところです。
 引き続き、関係者の皆様と一体となって、「つや姫」、「雪若丸」のブランド化を推進するとともに、本県の主力品種である「はえぬき」も含め高品質・良食味米の生産に向けた取組みを進め、「つや姫」、「雪若丸」、「はえぬき」の三本柱で「米どころ山形」のさらなる評価獲得につなげてまいります。

次に、東北中央自動車道福島大笹生~米沢北間の開通について 申し上げます。

 11月4日に、県民待望の東北中央自動車道福島大笹生~米沢北間が開通しました。
 山形県・福島県合同で開催された開通式典に、石井国土交通大臣、吉野復興大臣、内堀福島県知事、志田県議会議長など多くの関係者の皆様とともに参列した中、日本一長い無料トンネルである栗子 トンネルの山形県側でテープカットが行われました。
 今回の開通にあたり、県では、県内宿泊施設で利用できる割引クーポンや、置賜地域等で特典やサービスを受けられる「やまがた冬のあった回廊キャンペーン手形」の発行などに加え、インターネットやSNS、テレビ番組など各種メディアを活用した情報発信を行ったほか、首都圏・北関東地域において周知・利用促進のPRイベントを実施するなど、宣伝・広報を行ったところであります。
 開通を機に、置賜地域の観光施設では入込数が増加しており、開通の効果が早くも現れているものと考えております。また、米沢におきましては、開通を見通した企業立地もみられ、利便性の向上に伴い、今後さらなる立地が期待されております。
 来春4月20日には、広域観光の拠点施設として「道の駅米沢」のオープンが予定されています。このたびの開通効果を広くPRするとともに、「道の駅米沢」や福島県と連携した情報発信により、一層の交流の促進と地域の活性化を図ってまいります。

次に、国際交流の拡大に向けた取組みについて申し上げます。

 11月18日から23日までの間、「雪と文化」をテーマに来年 2月に東北で初めて開催する「国連世界観光会議」への協力を要請するとともに、欧州地域における本県の知名度向上を図り、経済交流及び観光交流の拡大に結び付けるため、スペインを訪問してまいりました。
 国連世界観光機関本部では、タレブ・リファイ事務局長と会談し、会議に世界各国から幅広い関係者が参加いただけるよう働きかけを行ってまいりました。
 在スペイン日本国大使公邸では、現地の旅行会社や航空関係者等を招いて、本県食材を用いた昼食会を開催し、本県の優れた魅力を紹介しました。

出席者からは、「山形県の観光素材は、日本の原風景を好むスペイン人のニーズに合致する。ぜひ、多くのスペインの方に伝えたい」との高い評価をいただいたところです。
 また、本県出身者をはじめ、貿易関係者、県産酒を扱う日本食レストラン店主、観光関係者など、現地で発信力のある方々6名を新たに「やまがた特命観光・つや姫大使」に委嘱し、様々な場面で幅広く本県のPRを行っていただくこととなりました。
 このほか、日本政府観光局や日本貿易振興機構のマドリード事務所を訪問し、現地における最新の情報をもとに、本県の知名度向上と交流の拡大に向けて意見交換を行ってまいりました。
 今回の訪問により構築した人脈を大切にし、本県との経済、観光等の交流拡大に結び付けてまいります。

次に、県産品のブランド力強化について申し上げます。

 県産品につきましては、これまでのブランド力を高めるための取組みにより、農林水産分野等において一定の評価が得られているところでありますが、今後は、県産品全体の認知度向上を図っていく必要があると考えております。
 このため、県産品全体の魅力をブランドコンセプト「上質ないいもの山形」として伝えるブランドマークを作成し、11月29日に公表いたしました。
ブランドコンセプトには、本県の自然や風土、そこで育まれた文化とものづくりの心に支えられた、手間を惜しまない、丁寧なものづくりが、上質ないいものを生み出しているイメージを盛り込んでおります。
 今後、このコンセプトをもとに、ブランドマークを用いて、多様なメディアを通して認知度を高めたり、イベントにより県内外でプロモーションを展開するなど、山形県で作られた製品は優れているというイメージを広く浸透させ、山形ブランドの確立を図ってまいります。

次に、IWC(インターナショナルワインチャレンジ)2018「SAKE部門」審査会の山形開催に向けた取組みについて申し上げます。

 県産日本酒につきましては、関係者の連携した取組みが実を結び、国内外のコンクールで高く評価され、昨年12月には都道府県としては初の清酒の地理的表示(GI)「山形」の指定を受けたところであります。
 これを好機と捉え、国内外におけるさらなる知名度向上を図ることを目的として、平成30年度に、東北では初めてとなるIWCの「SAKE部門」審査会を本県で開催するため、招致活動に取り組んでまいりました。
 これまで、英国にあるIWC事務局への県担当者の派遣やIWC担当者による県内視察等を通して、山形開催に向けた条件や体制について一つひとつ調整を重ね、現在、本県で開催する道筋が見える状況まで進んでおり、本定例会に当面必要な関係予算を提案したところであります。
 引き続き、東北初となる山形開催が実現するよう、関係者一丸となってしっかりと取り組んでまいります。

次に、奥羽・羽越新幹線の整備等について申し上げます。

  両新幹線の整備実現に向けましては、「オール山形」で全力を挙げて取り組んでいるところであり、今月1日にも、政府に対して、県と県議会、市町村、経済界、県内の3つの地域組織、県選出国会議員により、地元関係者が一致団結して、要望活動を行ったところであります。
 これに先立ち、山形新幹線で運休・遅延が最も多い福島~米沢間に関し、JR東日本が平成27年から実施してきた抜本的な防災対策に関する調査結果について、先般、県に対して報告がありました。
 その内容は、同区間に約23kmの短絡トンネルを整備し、工期は着工から約15年、事業費は約1,500億円となり、トンネルの断面をフル規格新幹線仕様とする場合は事業費が約120億円増加するというものであります。
 これに関し、私は、同じく今月1日に、同社の冨田社長と面談し、このトンネルの早期事業化と、将来のフル規格新幹線の整備も見据えながら、トンネル整備のあり方や財源スキームなどについて県と同社が検討を進めることを要請し、理解を示していただいた ところです。
 今後、両新幹線の早期実現に向けて、山形の総力を結集して、しっかりと取り組んでまいります。

次に、山形県環境影響評価条例の改正について申し上げます。

 県では、東日本大震災を教訓として、平成24年3月に「山形県エネルギー戦略」を策定し、新たなエネルギー開発100万キロワットを目標に、再生可能エネルギーの導入拡大に取り組んできたところであります。
 一方で、全国的に、大規模な太陽光発電の導入が増加し、土地の造成や樹木の伐採に伴う地形、生態系等環境への影響が指摘されるようになり、本県においても、これまで想定していなかったような、大規模な林地開発を伴う太陽光発電事業が計画されるようになってまいりました。
 こうしたことから、発電所建設による環境影響に対応するための制度について検討を進め、今般、山形県環境影響評価条例を改正し、太陽光をはじめ、水力、地熱、風力による大規模な発電用施設の建設事業を新たに評価の対象に加え、環境影響評価を義務付けることといたしました。併せて、より早い段階における環境配慮を可能にするため、条例の対象となる全ての事業に対して「配慮書」の手続き等を新たに設けることといたしました。
 県としましては、県民の皆様が安心して暮らせるよう、環境と調和した再生可能エネルギーの導入拡大を通して産業振興、地域の活性化を図り、環境と経済が好循環する持続可能な社会の構築に努めてまいります。

次に、文化基本条例の制定について申し上げます。

 県では、平成28年3月に策定した「山形県文化振興プラン」により、県民の文化芸術鑑賞機会の充実、文化芸術活動や地域における伝統文化継承活動への支援、山形の文化の国内外への発信などの取組みを進め、文化を通した地域への愛着や誇りの醸成、文化を活かした産業振興・地域活性化などを推進してまいりました。
 このような中、県内から「出羽三山~生まれかわりの旅~」をはじめ3件の文化や伝統を語るストーリーが相次いで日本遺産に認定され、また、新庄まつりがユネスコ無形文化遺産に登録されるなど、県民が育んできた山形の文化があらためて国内外から高く評価されております。さらに、平成31年度の山形駅西口拠点施設(仮称)の開館、2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会の開催などは、国内外との交流を拡大し、地域活性化を図る絶好の機会であります。
 今後、なお一層の文化を活かした取組みを推し進めるに当たり、県民一人ひとりが文化芸術活動の主役であることを認識していただき、多様な主体が一体となって文化の振興と文化を活かした地域・経済活性化に取り組む必要があることから、新たに「山形県文化基本条例(仮称)」を制定することとし、年度内の県議会への提出に向けて、準備を進めてまいります。

次に、このたび御審議いただきます議案の概要について御説明申し上げます。

 提案いたしました議案は、平成29年度山形県一般会計補正予算(第4号)など、39件であります。

まず、一般会計補正予算について申し上げます。

 今回の補正予算は、人事委員会勧告の実施に伴う給与改定や職員の異動等に伴う人件費の補正のほか、低所得世帯等に対する灯油購入費の助成やIWC「SAKE部門」審査会の招致に要する経費を補正するもので、一般会計補正予算総額は、1億2,800万円の減額となり、今年度の累計予算額は、6,176億1,200万円となります。
 繰越明許費につきましては、年度内に支出の終わらない見込みのある経費について翌年度に繰り越して使用するため、総額で108億6,400万円余を計上するものであります。
 債務負担行為の補正につきましては、工事の早期着工を図るため、いわゆるゼロ県債など17事業で36億5,800万円を計上いたします。
 土地取得事業特別会計など3特別会計及び電気事業会計など4公営企業会計の補正予算につきましては、人件費等を補正するものであります。

次に、予算以外の議案の主なものについて申し上げます。

  山形県国民健康保険 保険給付費等交付金の交付及び国民健康 保険事業費納付金の徴収に関する条例の設定につきましては、毎年度、県が市町村に交付する交付金及び県が市町村から徴収する納付金の基準等を定めるためのものであります。
 山形県公共調達評議委員会委員の任命につきましては、委員7名の任期満了に伴い、提案の者を適任と認め、御同意をお願いするものであります。

 以上が、今回提案いたしました議案の概要でありますが、内容の詳細につきましては、議事の進行に従いまして、関係部課長より御説明申し上げますので、よろしく御審議のうえ、御可決くださいますようお願いいたします。


 

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