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2月定例会(平成28年2月19日)

 県議会2月定例会の開会にあたり、提案いたしました議案の説明に先立ち、県政運営の所信の一端を申し上げ、議員各位並びに県民の皆様の御理解と御協力を賜りたいと存じます。

【本県を取り巻く情勢】

 我が国の経済につきましては、一部に弱さもみられますが、雇用情勢は改善しているなど、緩やかな回復基調が続いております。

 本県経済についてみますと、生産は足踏み状態となっておりますが、雇用情勢は改善が緩やかに続いているなど、全体として持ち直しております。

 しかしながら、海外景気の下振れなどにより、国内外の経済情勢が本県に影響を与えることも予想され、先行きは依然として不透明な状況であります。

 政府は、2020年頃までに名目GDP600兆円を目指すという大きな目標を掲げ、成長戦略のさらなる推進を図ることとしております。国を挙げて各地で地方創生に取り組んでいるところでありますが、まさに主役は地方であり、「地方の活力無くして日本の再生はない」と考えます。政府には、活力と元気に満ち溢れる地方の実現に向け、地域の隅々まで効果が行きわたり、安定的な経済成長に結びつく実効性の高い取組みを進めていくことを期待するものであります。

 我が国が参加したTPP協定交渉につきましては、今月4日に、参加12ヵ国の間で協定への署名が行われたところであります。政府は、昨年11月に「総合的なTPP関連政策大綱」を策定し、大綱の実現に向けた施策が補正予算に盛り込まれ、TPPを契機とした新たな市場開拓や農林水産業をはじめとする様々な影響に関する対策が講じられております。

 県としましては、県民の不安払拭に向け、引き続き政府に対して力強く実効性のあるTPP対策が展開されるよう働きかけを行うとともに、本県の実情に即した具体的な取組みを進めてまいります。

 農林水産分野におきましては、政府の補正予算を最大限活用し、畜産における生産基盤の強化や、果樹・野菜などの収益力強化等を支援するとともに、本県独自の施策を組み合わせながら農林水産業の体質強化を図ってまいります。また、商工分野におきましては、協定発効に伴う経済情勢の変化に対応するため、TPP協定対応資金の創設や中小企業・小規模事業者等への支援体制の充実を図ってまいります。

 海外との交流拡大につきましては、ビザの発給要件緩和や消費税の免税制度の拡充に加え、ユネスコ無形文化遺産であります「和食」をはじめとする日本の文化への関心の高まりなどで、昨年は訪日外国人数が約1,974万人となり、3年連続で過去最多を更新いたしました。2019年にラグビーワールドカップ、2020年には東京オリンピック・パラリンピックなど国際的なスポーツ大会が日本で開催されることとなっており、さらなる訪日外国人の増加が期待されるところであります。

 本県には、豊かな自然と美味しい食、精神性の高い文化、温かみのある人の絆などがそれぞれの地域で連綿と受け継がれております。こうした本県の宝を最大限に活用し、海外からの誘客拡大を図ってまいります。

 政府は「一億総活躍社会」を目指すとしておりますが、私は、それ以前から「県民一人ひとりが喜びと幸せを実感し、活き活きと輝いて生きていける山形県」の実現に向けて、誰もが能力を発揮し活躍できるための各般の施策に率先して取り組んできたところであります。引き続き待機児童ゼロに取り組むとともに、障がいのある人もない人も共に生きる県づくりを進め、性別や年齢、障がいの有無に関わらず、誰もが個性と多様性を尊重され、持てる能力を十分に発揮できる取組みを加速してまいります。

【やまがた創生の推進】

 昨年は、地方と政府が「地方創生は、日本の創生である」との思いを共有し、「人口減少問題の克服」と「成長力の確保」に向けて取組みを始めた「地方創生元年」であり、本県では、昨年10月に「やまがた創生総合戦略」を策定したところであります。

 今年は、より実効性のある取組みを進め、本格的に実行していく地方創生の前進の年であります。私は、本県の特性を最大限に活かしてやまがた創生をけん引する「挑みの八策」を中心に、総合戦略に掲げた施策の実現を目指し、山形発の地方創生の推進に向けて果敢に挑んでまいります。

 一つ目として、安全で質の高い農林水産物、優れた技術力、国内外から関心を集める精神性の高い文化などの様々な地域資源を活かし、「世界」へ挑んでまいります。

 「食産業王国やまがた」の実現に向けて、本県の強みである豊かな農林水産物を活用し、農林水産業者や食品製造業者、観光業者などが連携して、より付加価値の高い商品を作り、質の良い製品を県内外へ販売するなど、6次産業化をさらに推進してまいります。加えまして、県産農産物・加工品の海外における販路開拓・拡大を図り、山形ブランドの定着・拡大を進めてまいります。

 また、有機エレクトロニクスやバイオテクノロジーなど世界最先端の技術の集積促進や自動車、航空機をはじめとする成長期待分野の事業化の推進などによる産業の形成を進め、「ものづくり山形」を強く発信してまいります。

 さらに、本県に根付いた精神文化や伝統芸能、全市町村に湧いている温泉、豊かな景観など、県内の様々な地域資源を活かして国内外からの誘客を拡大し、受入態勢の整備に努めながら、「日本人の心のふるさと美しい山形」の魅力を広く発信し、「観光立県山形」の実現に取り組んでまいります。

 二つ目として、豊かな森林資源をはじめとする多様な資源、働く女性を応援する風土、温かい人と人との絆などを活かし、「未来への礎の形成」へ挑んでまいります。

 先人から受け継いだ豊かな森林資源を「森のエネルギー」、「森の恵み」として産業振興や雇用創出に活かしていく「やまがた森林(モリ)ノミクス」をさらに推進し、県産木材の生産、加工流通、利用の拡大を図り農山村の振興につなげるとともに、木質バイオマス資源を 活用した発電や熱利用を促進してまいります。加えまして、4月からの「株式会社やまがた新電力」の事業開始により、エネルギーの「地産地消」、「供給基地化」の実現や災害対応力の強化に向けた歩みを確かなものとし、再生可能エネルギーの導入拡大を通した 地域経済の活性化と産業振興により、持続可能な社会の構築に取り組んでまいります。

 また、結婚、出産、子育てまで切れ目のない支援体制の整備を図るとともに、三世代同居や近居の促進、祖父母世代との交流による地域全体で支え合う子育て支援、ひとり親家庭の自立支援や子どもの貧困対策の推進などにより、次代を担う若者や子どもたちの夢や希望を叶えることができる県づくりを進めてまいります。

 さらに、女性の就業率が全国トップクラスであることを強みとして、男女ともに仕事と家庭を両立できる環境整備に向けた取組みを進めるとともに、企業をはじめ様々な分野において県全体で女性の活躍を促進し、経済の活性化を図る「やまがたウーマノミクス」を推進してまいります。

 山形の新しい時代を創り上げる原動力は人材であります。本県の未来のために、県内での就職を志す若者に対して奨学金の返還支援を行うなど、県内産業の発展や地域の活性化を支える人材の育成や県内への定着・回帰に取り組んでまいります。

 三つ目として、県内の各地域で受け継がれてきた豊かな自然や文化、支え合いを活かし、「活力溢れる地域の創造」へ挑んでまいります。

 地域の伝統芸能や行事、文化をはじめ、県内の優れた文化芸術に子どもの頃から親しみ、学校はもとより多世代との交流を通して学び、実感できる機会を拡大することにより、地域への愛着・誇りの醸成を図ってまいります。

 また、雪国山形にとって、雪は暮らしの課題である一方、貴重な資源でもあります。豪雪から地域の暮らしを守る取組みを進めるとともに、雪を活かした交流の拡大や地域産業の振興、雪文化の伝承など、県民参加による安心で元気な雪国づくりに取り組んでまいります。

 やまがた創生を実現するためには、高速交通網をはじめとする社会資本の整備が重要であります。県内における高速道路等の整備促進はもとより、国際航路や航空路線の一層の充実や奥羽・羽越新幹線の早期実現など、地元や近隣県と連携して、多様で重層的な広域交通ネットワークの形成に取り組んでまいります。

【決意・結び】

 東日本大震災の発生から間もなく5年を迎えようとしておりますが、今なお約3,500人の方々が県内での避難生活を送っておられます。復興が実感できる日が来るまで、引き続き、避難者の方々お一人おひとりの気持ちを大事にしながら、できる限りの支援を行い、震災からの復興、東北の発展に寄与してまいります。

 豊かで質の高い暮らし、安定的に発展し続ける産業経済、活力ある地域社会、これらを支えるのは安全・安心の確保であります。

 我が国では大規模な地震や津波、台風や豪雨などの災害が頻発し、本県でも、近年は豪雨や大雪による被害が多く発生している状況にあります。これまでもハード・ソフト両面から防災・減災対策の充実を図ってきているところでありますが、防災に関連する施策をさらに推進していく必要があると考えております。

 今後、防災に関する基本理念や県の責務等を明確化した基本条例の制定も視野に入れ、県、市町村、関係機関及び県民の皆様との連携のもと、「災害に強い山形県」の実現に取り組んでまいります。

 本年は、9月10日、11日に「第36回全国豊かな海づくり大会」が開催されます。これを契機に、本県水産業の振興と地域の活性化を図ることにより、漁業関係者の活力につなげてまいります。

 また、10月21日から24日まで「第54回技能五輪全国大会」が、さらに、10月28日から30日まで「第36回全国アビリンピック」が開催されます。これらの大会は、震災からの東北のものづくりの復興・発展の視点にも立って、東北六県知事連名で山形県に誘致したものであり、東北各県とも連携し、成功を収めることで、東北の復興、日本の再生に結びつけてまいりたいと考えております。

 いずれの大会も、本県では初めての開催となりますが、来県される方々を温かいおもてなしの心でお迎えするのはもちろんのこと、本県の魅力をアピールする絶好の機会と捉え、山形の豊かな自然や文化を積極的に発信してまいります。

 私は、知事就任以来、「心の通う温かい県政」を基本姿勢に、県民の生命と生活を守ることを最優先に、活力溢れる山形県の実現に取り組んでまいりました。

 今後も、県民の皆様や市町村としっかり対話を重ね、現場の声を大切にしながら、「産業の振興」と「地域の再生」という2つの視点を重視し、雇用を創出する4本の成長戦略を「やまがた創生総合戦略」によって加速させ、本県の将来ビジョンである「自然と文明が調和した理想郷山形」の実現に向けて、県民の皆様の御協力のもと、全力で取り組んでまいります。

 次に、このたび提案いたしました平成28年度当初予算を御説明申し上げます。

【平成28年度当初予算を取り巻く環境】

 平成28年度の地方財政につきましては、企業業績の回復等に伴い、税収の増加が見込まれる一方で、地方交付税が減少しております。また、地方の総意として要請してきた臨時財政対策債の縮減が一定程度進んでおります。臨時財政対策債は地方交付税の代替措置とされておりますが、実質的には国の借金を地方が肩代わりするものでありますので、引き続き、政府に対し、臨時財政対策債に頼らない地方交付税制度の運営を強く働きかけてまいります。

【平成28年度当初予算等】

 次に、平成28年度における施策展開の概要につきまして、2月補正予算に計上した施策とあわせ、短期アクションプランに掲げる6本柱に沿って御説明申し上げます。

 はじめに、第一の柱「県勢の発展を担い、未来を築く子育て支援・人づくりの充実」について申し上げます。

 結婚、出産、子育て支援の推進につきましては、「やまがた出会いサポートセンター」における総合相談機能を充実・強化し、きめ細かな支援を行ってまいります。

 また、宿泊型の産後ケアモデルの構築に取り組むほか、三世代同居や近居の良さなどの情報発信を充実するとともに、中高年層の力を活かし地域全体で子育てを行う拠点づくりを支援いたします。加えて、保育人材の確保のため、朝夕の時間帯に保育士を短時間雇用する保育所等への支援を行います。

 さらに、ひとり親家庭に対する自立支援のため、「ひとり親家庭応援センター(仮称)」を新たに設置するとともに、子育て・資格取得・就労などについて総合的に支援する「ひとり親家庭資格取得応援プロジェクト」を全国初の取組みとして展開し、子どもの貧困問題の次世代への連鎖防止につなげてまいります。また、女性の活躍を促進するため、女性の役職登用等に対する支援の充実を図るなど、企業等における男女共同参画を推進する環境づくりを支援いたします。

 若者人材の県内への定着・回帰の促進につきましては、保育士、看護職員及び介護福祉士の確保に向けた修学資金貸付制度の創設・拡充を行うほか、地域の中核企業等を担う人材を確保するため、市町村や産業界と連携した奨学金の返還支援制度を創設いたします。

 教育につきましては、「探究型学習」による確かな学力を育成するとともに、県民の活動を支える知の拠点として県立図書館の機能 強化に取り組むほか、私立高等学校における授業料負担の軽減について、学費負担の割合が大きい低所得世帯等に対する助成を拡充いたします。また、4月の農林大学校林業経営学科及び来年4月の産業技術短期大学校土木エンジニアリング科(仮称)の開設に向けて整備を進めるとともに、米沢栄養大学への平成30年4月の大学院設置に向けた準備を進めてまいります。

 スポーツの振興につきましては、平成29年度全国高等学校総合体育大会(南東北インターハイ)の開催に向けた準備を進めるほか、来たる東京オリンピック・パラリンピックも視野に入れ、本県スポーツの振興を目的として、新たに「スポーツ振興基金」を設置することとし、関係条例をこのたび提案したところであります。

 次に、第二の柱、「いのちと暮らしを守る安全・安心な社会の構築」について申し上げます。

 健康長寿日本一の実現を目指した取組みにつきましては、「やまがた健康づくりステーション」を創設するとともに、県民総参加による受動喫煙防止の取組みを進めてまいります。また、高齢になっても活き活きと安心して暮らせる「生涯活躍のまち(CCRC)」構想を実現するため、市町村における先進的な取組みを支援いたします。

 障がいを理由とする差別解消等の施策を推進するため、このたび「山形県障がいのある人もない人も共に生きる社会づくり条例」を提案しております。全国初となる民間事業所での差別解消の推進役となる「心のバリアフリー推進員」を新たに養成していくなど、障がいのある人もない人も共生する社会の実現を図ってまいります。

 また、こども医療療育センターの新医療棟を4月に開設するほか、県立障がい者施設について老朽化した施設の改修など入所者のニーズに対応した機能強化の取組みを進めるとともに、医療・福祉の基盤となる医師や看護職員、介護職員等の確保・定着にも一層力を入れて取り組んでまいります。

 生活排水処理施設につきましては、今後10年間の新たな普及率目標の達成に向けた整備を着実に進めるため、市町村における合併処理浄化槽の整備促進への支援を拡充いたします。

 危機管理の充実・強化につきましては、今後公表される津波浸水想定・被害想定を踏まえた津波防災対策や火山防災対策を推進するとともに、県防災行政通信ネットワークの再整備を行います。

 また、性犯罪被害者からの相談に対応する「性暴力被害者サポートセンター(仮称)」を新たに設置し、関係機関と連携した支援を行います。

 次に、第三の柱、「強みと特色を活かした産業振興・雇用創出」について申し上げます。

 製造業の付加価値額を平成28年度までに1兆円超とする目標の実現に向けて、中小企業の研究開発、設備投資、販路開拓等の取組みを支援してまいります。

 まず、中小企業の経営基盤の強化を図るため、商工会議所・商工会における小規模事業者に対する相談指導体制を強化するとともに、若者や女性、UIターン者の創業や事業承継を支援してまいります。また、中小企業の成長戦略の実現を支えるプロフェッショナルの人材を登用する企業への支援を行うほか、付加価値の高いものづくりを促進するため、産学官金等が連携した「メイドイン山形」製品の開発プロジェクトを支援してまいります。さらに、山形の魅力を国内外に広く発信し、県産品をはじめ山形ブランドの構築を推進いたします。

 有機エレクトロニクスにつきましては、引き続き産業の集積を進め、有機EL照明の量産化に向けた取組みへの支援を行うとともに、商品の展示・販売を行う体制を強化いたします。また、企業立地への助成について県外企業の本社機能の県内移転を促進するための支援制度を拡充いたします。

 「観光立県山形」の実現に向けた取組みにつきましては、これまでのデスティネーションキャンペーン等の成果を活かしながら、観光誘客のさらなる拡大を図るため、首都圏やアジアにおける情報発信等を充実・強化するほか、本県への家族旅行や教育旅行に対する支援を拡充するなど、戦略的な取組みを展開するとともに、外国人観光客の受入態勢の充実を図ってまいります。また、雪の魅力を活用し、山形の冬の観光誘客をさらに活性化する取組みを拡充いたします。

 次に、第四の柱、「高い競争力を持ち、豊かな地域をつくる農林水産業の展開」について申し上げます。

 本県農地の多くを占める中山間地域における農業・農村の維持・活性化を図るため、新たな支援制度を創設いたします。一つ目は高齢化や後継者不足により耕作放棄地が拡大している中、持続的な農地の保全を図っていく地域の取組みに対する支援であり、二つ目は、農地を借り受け、農業所得の向上などを目指す生産活動を行う地域の中心的な担い手に対する支援であります。

 また、元気な農林水産業を応援し、競争力の高い農業経営体を創出するため、農業のトップランナーの育成に向けて中堅的な担い手などを支援するとともに、農業で女性が活躍できる環境づくりを進め、「アグリウーマン」を育成・応援してまいります。

 さらに、県産農産物等を活用した農産加工品開発への支援機能の強化を図るため、農業総合研究センターに食品加工試作支援棟を整備し、6次産業化の取組みを加速してまいります。また、「つや姫」に続く水稲新品種「山形112号」のブランド化に向けて、生産振興対策やブランド戦略の検討を進めてまいります。

 畜産振興につきましては、意欲ある畜産経営体が行う施設整備等に対する支援を拡充するほか、山形生まれ・山形育ちの「総称山形牛」の増頭や高品質豚肉の生産拡大の取組みを推進してまいります。また、水産振興につきましては、漁業試験調査船「最上丸」の代船建造に向けた基本構想の策定を行うほか、庄内浜産水産物の消費  拡大に取り組んでまいります。

 「やまがた森林(モリ)ノミクス」の展開につきましては、平成28年度は大型集成材工場が稼働するほか、木質バイオマス発電所の稼働に向けた動きも本格化する見通しであることから、今後増加する木材需要に対応するため、県産木材の安定供給体制に向けて路網整備や再造林を推進するとともに、流通体制の構築支援を行うなど、川上から川下に至るまでの取組みを加速してまいります。

 次に、第五の柱、「エネルギーを安定供給し、持続的な発展を可能にする環境資産の保全・創造・活用」について申し上げます。

 本県のエネルギー戦略の基本方向に沿って、再生可能エネルギーの導入促進に向けた施策を充実いたします。

 木質バイオマス発電施設の整備における積雪寒冷対策への助成制度を創設するとともに、民間事業者が行うエリア供給システムの構築に向けた取組みに対する支援を行います。また、県民参加型の再生可能エネルギー発電事業を県が認証し、その取組みを支援する制度を創設するほか、再生可能エネルギー設備の導入に伴う家庭でのCO2削減効果を集約し、環境価値の「見える化」を図ってまいります。

 本年から8月11日が「山の日」に制定されたことを踏まえ、本県の豊かな山岳資源の魅力を活かした自然環境への理解の促進と観光の振興を推進してまいります。

 次に、第六の柱、「地域活力を生み出し災害に強い県土基盤の形成」について申し上げます。

 奥羽・羽越新幹線の整備推進につきましては、さらなる機運の醸成を図り、ワーキングチームにおいて整備の実現に向けた課題の分析や整理を進めてまいります。また、航空ネットワークの充実につきましては、山形空港の羽田便及び名古屋便の2便運航定着・拡充のため、利用拡大に取り組むとともに、庄内空港における羽田便の一層の利便性向上に向けた取組みを強化・拡充してまいります。

 「道の駅」の整備につきましては、現在策定中の「やまがた道の駅ビジョン2020(仮称)」を踏まえ、市町村が行う「道の駅」の機能向上を図る施設整備に対する助成制度を創設いたします。

 「総合的な住宅対策」につきましては、人口減少対策として、三世代同居世帯のほか、親世帯との近居も支援対象に加えることにより、山形らしい住まいづくりをより一層推進してまいります。

 酒田港につきましては、今後の取扱コンテナ数の増加に対応するため、コンテナヤードの拡張等を行うほか、大型外航クルーズ船の受入れに向けた取組みを進めてまいります。

 これらの施策を推進するため所要の予算額を計上しました結果、平成28年度の一般会計当初予算は、6,235億5,900万円となりました。

 また、公債管理特別会計など10特別会計予算は、合計で1,496億9,000万円余となりました。

 財政運営につきまして、今後を展望いたしますと、依然として多額の財源不足が生じる厳しい状況が見込まれるところでありますが、地方創生の推進や産業振興などの取組みを通して県内経済の好循環を生み出し、中長期的な県税収入の増加を図っていくことが極めて重要であると考えております。

 その上で、今回の予算編成と同時に策定しました「山形県財政の中期展望」におきまして、歳入面では、県有財産の売却や有効活用の促進、基金や特別会計資金の有効活用等を図り、歳出面では、全ての事務事業を対象に徹底した見直し・改善を行うとともに、さらなる行政経費の節減・効率化に取り組むこととしております。

 こうした歳入、歳出両面からの対策を講じながら、中長期的な財政健全化の目標であります「臨時財政対策債と補正予算債を除いた県債残高の減少」の確実な達成と調整基金の確保に努めてまいります。

【平成27年度2月補正予算】

 次に、平成27年度2月補正予算について御説明申し上げます。

 第1に、政府の補正予算への対応としまして、土木、農林などの公共事業等につきましては、平成28年度から前倒しで実施するものを含め、103億2,100万円余を追加いたします。また、政府の「一億総活躍社会」実現のために創設された地方創生加速化交付金を活用し、やまがた創生の実現に向けて先駆的に取り組む 施策を速やかに実行してまいります。

 第2に、個別課題への対応としまして、低所得世帯等への灯油購入費の助成を行うほか、農地中間管理機構に農地を貸し付けた農業者等への協力金を追加いたします。また、西蔵王有料道路につきまして、現行では平成28年7月末日としている有料道路事業の終了時期を3月末日に前倒しすることとし、道路公社の債務処理に要する経費を計上しております。

 こうした対応に、執行実績等に伴う補正を合わせますと、一般会計の2月補正予算総額は、265億4,800万円の減額となりました。

 繰越明許費につきましては、ただいま申し上げました政府の補正予算への対応として、総額で106億2,900万円余を増額補正いたします。

【予算以外の案件】

 次に、予算以外の案件の主なるものについて御説明申し上げます。

 山形県職員等の給与に関する条例等の一部を改正する条例の設定につきましては、山形県人事委員会の勧告等に鑑み、職員等の給料月額等の改定を行うためのものであります。

 山形県若者定着支援基金条例の設定につきましては、奨学金の返還を支援する事業を実施することにより、大学生等の本県への定着を図るためのものであります。

 山形県立高等学校等及び小学校、中学校職員の定数に関する条例の一部を改正する条例並びに山形県警察職員定数条例の一部を改正する条例の制定につきましては、学校職員並びに警察官の定数を変更するためのものであります。

 以上が、今回御提案申し上げました議案の概要でありますが、内容の詳細につきましては、議事の進行に従いまして、関係部課長より御説明申し上げますので、よろしく御審議のうえ、御可決くださいますようお願いいたします。


 

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