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6月定例会(平成27年6月22日)

 県議会6月定例会の開会にあたり、提案いたしました議案の説明に先立ち、一言申し上げます。

 はじめに、天皇皇后両陛下の御来県について申し上げます。

 天皇皇后両陛下におかれましては、6月17日から18日までの 2日間にわたり、私的な御旅行として御来県いただきました。天皇皇后両陛下の本県への御訪問は、平成14年6月に開催された第53回全国植樹祭に御臨席いただいて以来、13年ぶりとなりました。

 このたびは、東根市のさくらんぼ農園や河北町の紅花資料館などを御視察され、まさに本県の代名詞とも言える「さくらんぼ」と「紅花」を通して、本県の農業、歴史及び文化への御理解を深めていただき、また多くの県民と親しく交流していただきましたことは、県民にとって大きな喜びや励みとなりました。このたびの御来県にあたり、御協力いただきました関係の皆様に深く感謝申し上げる次第であります。

 次に、蔵王山の火口周辺警報への対応等について申し上げます。

 4月13日に蔵王山の想定火口域から概ね1.2kmを警戒範囲とする火口周辺警報が発表され、それ以降、蔵王山火山防災協議会で決定された防災対策に基づいて、山形市及び上山市とも連携を 図りながら、避難勧告の発令、警戒範囲へ通じる道路の閉鎖、入山規制看板の設置などの安全対策を講じるとともに、県のホームページ等による正確な情報提供に努めてまいりました。

 6月16日に火口周辺警報が約2ヶ月ぶりに解除され、想定火口域近辺においては、自主的な規制となりましたので、県としましては、それに伴う注意喚起看板の設置などを速やかに行うとともに、蔵王エコーラインの通行規制を解除し、本日6月22日から全線開通となりました。

 一方、蔵王温泉、蔵王温泉スキー場、蔵王ライザワールドなどの観光施設等においては、警報発表以降、これまで宿泊予約の落ち込みやキャンセルの発生など、風評による観光客等の減少が みられたところであります。

 県としましては、蔵王とその周辺への観光誘客と県内観光地への周遊促進を図るため、蔵王温泉観光協会をはじめ、山形市、上山市、関係団体等と一丸となって、正確な情報の発信と安全性を強くアピールし、風評被害の払拭に努めてまいりました。また、蔵王及び関連中小企業者への金融面での支援、西蔵王有料道路の無料開放による観光誘客のほか、「山形県教育旅行復活推進チーム」による新たなキャンセル防止の対策と今後の誘致促進に向けた取組みなどを行ってきたところです。

 火口周辺警報が解除された今後におきましても、引き続き、関係市、地元観光協会及び関係団体と密接に連携しながら、蔵王及び県内の周辺地域の観光客回復に全力で取り組んでまいります。

 次に、経済の動向、農作物の生育状況並びに当面の県政課題について、順次、御説明申し上げます。

【経済の動向】

はじめに、経済の動向について申し上げます。

 我が国の経済につきましては、緩やかな回復基調が続いております。生産はこのところ一部に弱さがみられますが、個人消費は持ち直しの兆しがみられ、雇用情勢は改善傾向にあります。

 本県経済についてみますと、個人消費は一部に弱さがみられるものの、生産は持ち直しており、雇用情勢は改善が続いているなど、全体として持ち直しております。

 先行きにつきましては、雇用・所得環境の改善傾向が続く中で、緩やかに回復していくことが期待されるところですが、海外景気の下振れや円安傾向による物価の動向などに留意する必要があります。県としましても、公共事業の計画的な発注や、ポストDCをはじめとするイベントの積極的な展開など、景気回復の動きをしっかりと支えていくための施策展開に引き続き意を用いてまいります。

【農作物の生育状況】

次に、農作物の生育状況について申し上げます。

 今年は、春先の天候に恵まれ、特に4月下旬からは、気温が高く、5月における月平均気温は、山形、酒田、新庄等で観測史上最高を記録するなど、県内全域でこの時期としてはかなり高温で、降水量が少ない状況が続きましたが、灌水の徹底などにより、生育は全体的に順調に推移しております。

 水稲につきましては、好天が続いたことから、田植えは平年よりもやや早めの作業となり、その後の生育は順調に推移しております。

 収穫の最盛期となっているさくらんぼにつきましては、4月上旬に霜の影響が一部にありましたが、開花期は好天に恵まれ、受粉対策が徹底されたことなどから、結実良好で、現時点では全体として平年並みの1万3,400トン程度の収穫量を見込んでおります。 

 また、7月中旬から出荷時期を迎えるすいかなどの露地野菜につきましては、病害虫の発生も少なく生育は順調に推移しております。

 今後とも、農作物の生育状況を的確に把握するとともに、気象変動に迅速に対応しながら、引き続き適切な栽培指導を行ってまいります。

【当面の県政課題】

次に、当面の県政課題について申し上げます。

はじめに、国際交流の推進について申し上げます。

 5月29日に「2015日台観光サミットin山形」が、日本及び台湾の総勢200名を超える参加のもと、東北では初めて本県で開催されました。サミット会議前日の歓迎晩餐会には、多数の関係者から御参加いただき交流を深めることができました。これからの本県と台湾との相互交流拡大に向けて、関係者の皆様の強い熱意と友好の絆をより確かなものに感じたところであります。

 サミット会議では、「相互交流500万人」を実現していくためには、大都市への一極集中を緩和し、地方分散、季節分散を推進していくことが肝要であり、広域観光を促進するとともに、若い世代の交流や観光業界・行政における人材交流を日台双方で積極的に推進していくことなどの合意がなされました。

 山形のみならず、東北のインバウンドは、依然として震災前の水準に戻っていない状況にあります。県としましては、今回のサミットの成功を契機として、観光資源の魅力をさらに発信し、台湾との交流を行いながら、誘客拡大を進めてまいります。

 さて、本県には、豊かな自然や文化・スポーツ、そして優れた産品が数多くあります。これらの魅力を海外に積極的に発信し、経済、観光及び文化の各般にわたり、海外との交流拡大や企業への支援の取組みをさらに推進してまいります。

 まず、台湾につきましては、今回のサミットにおける人材交流を積極的に推進するとの合意を踏まえ、本県と台湾との間で職員の派遣を行い、交流拡大に向けた取組みを加速してまいります。

 韓国につきましては、これまでのソウル事務所の活動により、人的ネットワークが形成されたことに加え、民間レベルでの交流の取組みに一定の道筋ができたこと、また、距離的にも近いことから、本年9月末をもってソウル事務所を廃止いたします。その一方で、今後はこれまでの観光誘客を中心とした取組みに加え、経済及び文化面での交流も強化してまいります。具体的には、現地の観光・経済コーディネーター等による情報発信の強化のほか、日本酒を 核とした県産品の輸出販路拡大、スポーツ・文化等を通した交流の拡大などの取組みに力を入れてまいります。

 中国につきましては、ハルビン事務所に加え、上海に現地アドバイザーを新たに配置し、大消費地への県産品の輸出拡大を図ってまいります。

 また、ASEAN(アセアン)につきましては、シンガポールに貿易コーディネーターを新たに配置し、輸出拡大に向けた取組みを本格化してまいります。

 今後とも、国際情勢の変化に的確に対応し、柔軟で効果的な体制を構築し、民間との連携を図りながら、今年は、山形県が「世界に打って出る年」として、本県の魅力を海外に向けて力強く発信してまいります。

次に、「観光立県」の実現に向けた取組みについて申し上げます。

 現在、ポストDCとして、6月13日から9月12日までを期間とする「山形日和。」観光キャンペーンを展開しております。

 そのスタートを飾るイベントとして、6月20日、21日には 「第4回日本一さくらんぼ祭り」を開催いたしました。東日本大震災からの復興を願い、若者が主体となって山形からさくらんぼで元気を発信するイベントとして、今回も趣向を凝らした新たな企画を加え、雨が降りましたが、多数の御来場をいただき大変な盛況となったところです。今後も、御協力をいただいている関係の方々とともに知恵を出し合い、工夫を重ね、初夏の山形を代表する祭りに育ててまいりたいと考えております。

 本県には、精神性の高い伝統文化が息づく自然あふれる素晴らしい環境や、山形を創造する源泉といえる、まじめで助け合いの精神豊かな県民性があり、これは国内外に誇ることができる山形の宝であります。

 ポストDCでは「県民総参加、全産業参加」のオール山形で取り組んだ昨年の山形DCの成果を活かし、さらに磨き上げ、山形の魅力を高める取組みを行ってまいります。それを後押しする一つとして、県内の宿泊施設や観光施設の利用拡大を図るため、6月29日にプレミアム付きの「山形日和。」旅行券の販売を開始いたします。この旅行券により、県内の観光資源に対する消費の喚起・拡大の効果をもたらすことで、ポストDC期間中も含めて、今後の観光誘客の促進にも大いに寄与するものと期待しております。

 国内外から本県を訪れるお客様に、山形を味わい、楽しんで、快適に周遊していただくため、受入態勢の整備に努めながら、「日本人の心のふるさと美しい山形」の魅力を力強く発信し、「観光立県」山形の実現を目指してまいります。

次に、教育の振興について申し上げます。

 今般の教育委員会制度の改正に伴い、地方公共団体の長が教育などの振興に関する総合的な施策の大綱について策定することとされました。

 これを踏まえ、5月18日に「山形県総合教育会議」を開催し、「山形県教育、学術及び文化の振興に関する施策の大綱」を策定したところであります。大綱においては、郷土愛を育む教育の推進と若者の県内定着の促進、生命の継承の大切さに関する教育の推進など、7つの方針を示しております。

 この大綱を念頭に置き、今後は教育委員会とともに、生きる力を育む「教育県山形」の実現に向けて、本県における教育の振興に力強く取り組んでまいります。

【議案の概要】

次に、このたび御審議いただく議案の概要について御説明申し上げます。

 提案いたしました議案は、平成27年度山形県一般会計補正予算(第1号)など、16件であります。

 まず、一般会計補正予算について申し上げます。

 今回の補正予算は、蔵王及び周辺地域について観光面での風評被害が生じていることへの緊急対策を講じるなど、直面する緊急的な課題についての補正を行うものであります。

 蔵王観光緊急支援としましては、宮城県等とも連携し、新聞等への広告掲載や首都圏及び仙台圏における観光キャラバンを実施するほか、蔵王刈田リフトの無料化に対する支援を行います。また、教育旅行の復活に向け、県外の旅行エージェントを招いた体験ツアーを実施するとともに、首都圏、関西圏等における広報・啓発活動を強化してまいります。さらに、現在6月30日までとしている西蔵王有料道路の無料開放期間について、夏休み期間を考慮した8月末まで延長することにより、観光誘客の促進を図ってまいります。

 次に、喫緊の課題等への対応としましては、8月に開催される世界陸上北京大会に出場するポーランド代表チームの事前キャンプの受入れに対する支援を行うほか、県立産業技術短期大学校への土木エンジニアリング科(仮称)の設置に向けた準備を進めてまいります。また、冬期風浪等により被災した鶴岡市の鼠ヶ関港防波堤の災害復旧工事に要する経費を追加いたします。

 以上の結果、今回の一般会計補正予算総額は、3億6,800万円となり、今年度の累計予算額は、6,186億3,300万円となります。

 次に、予算以外の議案の主なものについて御説明申し上げます。

 特定個人情報の保護の特例に関する条例の設定につきましては、行政手続きにおける特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律の制定に伴い、特定個人情報に関し、保護の特例を定めるためのものであります。

 山形県県税条例等の一部を改正する条例の設定につきましては、地方税法等の一部改正に伴い、法人の事業税の所得割の税率を引き下げ、外形標準課税を拡大する等のためのものであります。

 山形県県立学校設置条例の一部を改正する条例の制定につきましては、併設型中高一貫教育校の東桜学館中学校及び高等学校の開校に関し必要な事項を定めるためのものであります。

 山形県公安委員会委員の任命、山形県監査委員及び山形県人事 委員会委員の選任並びに山形県収用委員会委員及び予備委員の任命につきましては、いずれも委員の任期満了に伴い、それぞれ提案の者を適任と認め、御同意をお願いするものであります。

 以上が、今回提案いたしました議案の概要でありますが、内容の詳細につきましては、議事の進行に従いまして、関係部課長より御説明申し上げますので、よろしく御審議のうえ、御可決くださいますようお願いいたします。


 

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