ホーム > 知事室 > 県議会での知事説明 > 県議会知事説明要旨2014年 > 9月定例会 (2014年9月18日)

9月定例会 (2014年9月18日)

 県議会9月定例会の開会にあたり、提案いたしました議案の説明に先立ち、一言申し上げます。

 今年の梅雨(ばいう)期からこれまで、台風の接近・上陸や前線の活発化により、大気の状態が非常に不安定となり、広島市をはじめ全国各地で大きな被害が発生しました。お亡くなりになられた方々と御遺族に対し深く哀悼の意を表しますとともに、負傷された方々や家屋の流出などの被害に遭われた方々に、心からお見舞いを申し上げます。

【大雨被害への対応等】

 本県におきましても、台風8号の接近に伴い活発化した梅雨前線の影響により、7月9日明け方から雷を伴った非常に激しい雨が 降り、河川のはん濫による住宅の浸水被害が広範囲に発生するなど、昨年7月に引き続き、2年連続で、大きな被害が発生したところ  です。

 南陽市では、1時間最大降水量が52ミリ、降り始めからの降水量が232ミリとなり、昨年7月の2倍近くに達するなど、県南地域を中心に激しい降雨となり、河川の水位上昇、堤防欠壊や  越水などにより9市町で住民に避難指示・勧告等が出されたほか、道路への土砂崩落などにより4市町で集落の孤立状態が発生しました。

 被害の状況について申し上げますと、軽傷者1名の人的被害があったほか、建物関係では、住家につきましては、全半壊、床上・床下浸水など合計して昨年7月の1.4倍に当たる633棟に被害が及んでおり、非住家につきましても408棟に被害が生じております。

 また、公共土木施設関係では、道路158箇所、河川324箇所、土砂災害23箇所の被害が確認されており、被害額は150億円に達する見込みであります。農林水産関係では、農作物等1,685 ヘクタール、農地・農業用施設569箇所、森林関係192箇所などの被害が確認されており、被害額は23億円を超える見込みであります。

 県としましては、直ちに災害対策本部を設置し、市町村及び政府と連携しながら被害状況の把握と応急復旧活動を開始いたしました。

 私自身も現地に足を運び、被害の大きかった地域の状況を確認 しましたが、一刻も早く応急対策を講じるとともに、2年連続した被害であり、復旧対策に昨年以上に万全を期さなければならないとの思いを強くいたしました。7月23日には上京し、関係府省に対し、早期の復旧に向けた災害復旧事業の推進など7項目についての緊急要望を行ったところであります。

 これまで行った取組みとしましては、南陽市に災害救助法及び被災者生活再建支援法を適用したほか、県管理道路の応急復旧に 取り組むとともに、県管理河川や農業用施設等では、被害拡大防止のための大型土のうの設置や堆積した土砂の撤去などの応急対策を実施いたしました。農業者に対しましては、病害虫の防除等の技術指導を徹底するとともに、市町村やJA等と連携し、農薬、肥料及び資材購入費に対する補助や必要な資金の無利子融資などを行っております。

 今後、災害復旧事業等を本格化させてまいりますが、必要な予算をこのたびの補正予算に計上し、早期の復旧に向け、関係者及び  地元住民の方々と連携・協力しながら、全力で取り組んでまいりますので、議員の皆様の御理解と御協力をよろしくお願い申し上げます。

 また、先月22日には村山地域で局地的に雷と強風を伴う非常に激しい雨が降り、一部地域では降ひょうもみられました。天童市を中心に東根市、寒河江市において、りんご、西洋なし、ももなどに被害が発生し、被害額は約11億円となっております。

 このような大きな被害となったことから、7月9日からの大雨被害と同様に、農業者の農薬等の購入費に対する補助や資金の無利子融資による支援を実施しているところです。被害を受けた農家の方々が安心して営農を継続できるよう、関係機関・団体と連携しながらしっかりと対応してまいります。

 次に、経済の動向、農作物の生育状況並びに当面の県政課題について、順次、御説明申し上げます。

【経済の動向】

 はじめに、経済の動向について申し上げます。

 我が国の経済につきましては、緩やかな回復基調が続いており、消費税率引上げに伴う駆け込み需要の反動の影響もあって、生産に弱い動きもみられますが、消費に持ち直しの動きがみられ、雇用情勢は着実に改善し、消費者物価は緩やかに上昇しております。

 本県経済についてみますと、個人消費に駆け込み需要の反動がみられるものの、生産は持ち直し、雇用情勢は改善が進んでいるなど、着実に持ち直しております。

 なお、先行きにつきましては、当面、駆け込み需要の反動により一部に弱さが残るものの、次第にその影響が薄れ、緩やかに回復していくことが期待されます。

 こうした見通しでありますが、最近の円安により、原油をはじめとする輸入原材料の高騰が続いております。さらにイラクやウクライナ情勢の悪化等を背景とした原油輸入価格の上昇もあり、経営に大きな影響を受けている中小企業者もみられます。これらを踏まえ、原油・原材料価格の高騰により影響を受けた中小企業者を対象とした金融対策を実施することといたしました。

 また、現在、昨年9月からの電気料金値上げや、今年4月からの消費税率引上げにより経営に影響を受けた中小企業者に対する金融対策を実施しておりますが、県内の経済情勢を踏まえて、今年9月末日までとしていた実施期間を来年3月末までに延長して、継続して支援してまいります。

 これらの支援策により、中小企業者をしっかりと支えてまいり ます。

【農作物の生育状況等】

 次に、農作物の生育状況等について申し上げます。

 先ほど申し上げましたように、梅雨期から8月にかけては、激しい気象変動に見舞われましたが、生産者の皆様によるきめ細かな栽培管理などにより、農作物の生育は総じて安定しており、品質は良好となっております。

 水稲につきましては、順調に生育し、出穂(しゅっすい)期は平年より3日程度早まり、その後も気象変動に対応した適切な水管理等が行われ、現在、収穫期を迎えているところです。農林水産省が公表した8月15日現在の作柄概況によりますと、本県は「やや良」とされております。しかしながら、その後の日照不足により、収量や品質への影響が懸念されますので、関係機関・団体と連携しながら、適期内の刈取り等の徹底を図っているところです。また、デビュー5年目を迎える「つや姫」につきましても、順調に生育しており、今年も高品質・良食味が期待されるところであり、新しいテレビCM等を有効に活用しながら、ブランド化に弾みをつけたいと考えております。

 果樹につきましては、まもなくりんご「秋陽(しゅうよう)」やぶどう「シャインマスカット」などの収穫盛期を迎えます。果樹の生育は、総じて順調であり、現時点までの出荷量は昨年を上回っております。また、野菜につきましては、えだまめやトマトの生育は良好となっております。

 実りの秋を迎えておりますが、今年は気象の変動が大きかったこともあり、農作物の管理には、例年以上にきめ細かな対応が必要となっております。今後とも農作物の生育状況を的確に把握するとともに、適切な栽培管理が行われるよう、技術指導の徹底を図ってまいります。

 こうした生育状況の一方で、米をめぐる情勢について申し上げ ますと、主食用米の需要は年々減少傾向で推移しており、平成24年産、25年産米の作柄が良かったことも相まって、本年6月末の民間流通における主食用米の在庫は、平成16年以降で 2番目に多い222万トンとされております。加えて、本年産米の作柄につきましても全国的に豊作が見込まれております。

 このような状況などから、全国的に米の概算金が引き下げられており、全農山形県本部においても、先日、大幅な引下げを決定したところです。また、今年は米政策等の見直しにより、米の直接支払交付金が半減されることとなっており、本県稲作農家の経営は大変厳しい状況に直面しております。

 県としましては、こうした状況を踏まえ、市町村やJAグループ、金融機関と連携して、農家の資金繰りの安定を図るため、運転資金の無利子融資を本日から実施することといたしました。あわせまして、県庁及び各総合支庁に米価下落に係る相談窓口を開設し、農家からの相談に迅速かつきめ細かに対応するとともに、各種支払の期限延長など農家への配慮を関係者に要請いたします。さらには、県産米の販売・消費拡大に向け、官民一体となってオール山形で流通対策に全力で取り組むなど、農家経営の維持安定を図り、意欲を失うことなく営農活動の継続ができるよう、関係機関・団体と連携しながら、しっかりと取り組んでまいります。

【当面の県政課題】

 次に、当面の県政課題について申し上げます。

 はじめに、山形デスティネーションキャンペーン(山形DC)等について申し上げます。

 6月14日に開幕し、今月13日までの3か月にわたり開催された山形DCでは、多くのお客様をお迎えし、山形の素晴らしさを満喫し、山形の旅を楽しんでいただけるよう、「県民総参加、全産業参加」により多くの取組みを進めてまいりました。

 山形DCは、東日本大震災以降、大きく落ち込んだ本県への観光客の回復と拡大を図る契機になるとともに、本県が目指す「観光立県」の実現に向け大きな弾みをつけることができました。期間中、多くのお客様においでいただき、交流人口の拡大と観光力の底上げにつながる確かな手ごたえを感じているところです。

 今後は、この山形DCにおける多くの取組みを活かし、「日本人の心のふるさと美しい山形」の魅力をより多くの方々に実感していただけるよう、引き続き官民一体となって本県観光交流の拡大に取り組んでまいります。

 山形DCを終えて最初の大規模イベントとなる第38回全国育樹祭につきましては、来月12日の開催まで残すところ20日 余りとなりました。

 これまで、金山町の「山形県遊学の森」の会場を彩る花を高校生などから栽培いただくとともに、花を飾る木製のプランターカバーを緑の少年団などから製作いただくなど、多くの県民の皆様の御協力のもと準備を進めてきたところです。また、今月15日には、現地で大会のメイン行事である式典のリハーサルを実施したところであり、今後、本番同様の総合的なリハーサルを行い、万全の態勢で大会に臨んでまいります。

 県内外から多くの方々の参加を見込んでおり、山形の魅力を全国に発信するとともに、緑を守り育てる活動の輪を山形から東北、全国へと広げ、次の世代に引き継いでいく契機となる大会にしてまいります。あわせまして、本県の豊かな森林資源を「森の恵み」、「森のエネルギー」として活かしていく「森林(モリ)ノミクス」の取組みを加速させ、林業振興や地域活性化につなげてまいります。

 次に、国際交流の推進について申し上げます。

 インドネシア共和国パプア州との姉妹県州20周年記念事業として、11月10日にジャヤプラで開催される記念式典に出席するため、県、県議会、県遺族会及び友好協会の訪問団がパプア州を訪問することとしております。

 この訪問を機に、これまで培われてきた友好の絆をより一層確かなものとし、今後の交流を推進してまいりたいと考えております。

 次に、平成27年度県政運営の基本的考え方について申し上げます。

 来年度の予算編成や組織機構等の検討に先立ち、このたび、「平成27年度県政運営の基本的考え方」の案をお示しいたしました。

 平成27年度は、県民一人ひとりが喜びと幸せを実感できる「自然と文明が調和した理想郷山形」の実現に向け、「産業の振興」と「地域の再生」の2つの視点を重視し、これまでの成果を土台に、4本の成長戦略の実行をさらに加速させてまいります。

 また、本県の人口減少の進行とその将来見通しを、改めて危機感を持ってとらえ、持続的な成長・発展に向けた新たな人口減少対策を成長戦略と一体的に力強く推進してまいります。

 こうした取組みを中核に、第3次山形県総合発展計画「短期アクションプラン」を強力に推進することで、山形らしい、新しい成長を実現し、東北全体の復興・日本の再生に貢献してまいりたいと考えております。

 今後、この案について、県民の皆様、県議会の皆様から広く御意見をいただき、それらを十分に踏まえたうえで「平成27年度県政運営の基本的考え方」を策定し、来年度の予算編成等に臨んでまいります。

【議案等の概要】

 次に、このたび御審議いただきます議案の概要について御説明 申し上げます。

 提案いたしました議案は、平成26年度山形県一般会計補正予算(第3号)など52件であります。

 まず、一般会計補正予算について申し上げます。

 今回の補正予算は、冒頭申し上げました7月9日からの大雨により被害を受けた施設の復旧等を進めるとともに、県勢の発展に向けた喫緊の課題に対応するため補正を行うものであります。

 第1に、7月9日からの大雨被害への対応であります。

 道路、河川、砂防、林道等の土木・農林関係施設の災害復旧事業費を計上するとともに、社会福祉施設等の復旧及び海岸漂着物の回収に要する経費を追加いたします。また、災害救助関係として、宅地内に流入した土砂等の処理経費に係る市町村への助成に要する経費を追加いたします。これら大雨被害への対応に係る補正予算額は、54億2,800万円余となります。

 第2に、県勢の発展に向けた喫緊の課題への対応であります。

 まず、中小企業の振興に向け、製造業者が行う付加価値を高めるための設備投資に対する支援を追加いたします。また、観光・経済交流の拡大に向け、台湾、ASEAN(アセアン)諸国へのプロモーションを展開するとともに、来年、本県で開催される「日台観光サミット」に向けた準備を進めます。あわせまして、無料公衆無線LAN (Wi(ワイ)-(フ)Fi(ァイ))の設置など外国人旅行者の受入環境の整備に取り組むほか、本県の貴重な観光資源のひとつである「山形おきたま愛の武将隊」を活用した情報発信を継続するなど、観光・経済交流の拡大を促進してまいります。

 次に、県産農産物の輸出拡大に向け、来年開催される「ミラノ国際博覧会」への出展準備を進めるとともに、農山漁村資源のさらなる活用に向け、アユの放流種苗を安定的に確保するための施設の機能強化を支援いたします。

 未来を築く子育て支援・人づくりの充実に向けましては、本年4月1日に実現した待機児童ゼロを維持するため、認可保育所への移行を計画している認可外保育施設の改修等を支援するほか、開所時間を延長する放課後児童クラブの取組みを支援いたします。また、新たに、男性不妊治療に係る医療費の負担軽減制度を東北で初めて創設いたします。

 さらに、安全・安心な社会の構築を目指して、ウイルス性肝炎患者の重症化を予防するための検査費用を支援するとともに、受動喫煙に関する正しい理解を促進するための県民運動を強化してまいります。加えまして、政府の調査検討会において日本海側の「津波断層モデル」が示されたことを受け、津波防災対策の推進に向け浸水・被害想定の調査・検討を行うほか、県立学校等のAEDを増設し、操作研修会を開催するなど、県民の安全・安心の確保を進めてまいります。

 この結果、今回の一般会計補正予算総額は、78億6,500万円となり、今年度の累計予算額は、6,094億8,400万円となります。

 次に、予算以外の議案の主なものについて御説明申し上げます。

 山形県手数料条例の一部を改正する条例の制定につきましては、医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律の規定に基づく医療機器の製造業の登録の申請をする者から 手数料を徴収する等のためのものであります。

 山形県幼保連携型認定こども園の学級の編制、職員、設備及び運営に関する基準を定める条例の設定につきましては、就学前の 子どもに関する教育、保育等の総合的な提供の推進に関する法律の一部改正に伴い、幼保連携型認定こども園に関する基準を定めるためのものであります。

 山形県福祉休養ホーム条例の一部を改正する条例の制定につきましては、同ホームを父子家庭の父子が利用できるようにするためのものであります。

 山形県県立学校設置条例の一部を改正する条例の制定につきましては、楯岡特別支援学校大江校を新設するためのものであります。

 山形県教育委員会委員の任命につきましては、委員の任期満了に伴い、提案の者を適任と認め、御同意をお願いするものであります。

 以上が、今回提案いたしました議案の概要でありますが、内容の詳細につきましては、議事の進行に従いまして、関係部課長より御説明申し上げますので、よろしく御審議のうえ、御可決くださいますようお願いいたします。

 なお、平成25年度一般会計及び公債管理特別会計など10特別会計、並びに電気事業会計など6公営企業会計の決算につきましては、監査委員の審査意見書を付し、今会期中に提出いたしますので、よろしく御審議のうえ、御認定くださいますようお願いいたします。


 

この記事に対するお問い合わせ

このページの先頭へ

ナビゲーション