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9月定例会 (2013年9月18日)

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県議会9月定例会 知事説明要旨

(2013年9月18日)

はじめに、2020年のオリンピック・パラリンピック大会の開催地決定について一言申し上げます。

皆様御承知のとおり、今月8日、アルゼンチンのブエノスアイレスで開催されたIOC総会で、2020年のオリンピック・パラリンピック大会の開催地が東京に決定されました。

スポーツは、私達に感動や勇気、活力を与えてくれるものであり、その最大の祭典であるオリンピック・パラリンピック大会が我が国で開催されますことは、誠に喜ばしく、大変意義のあることであります。多くの方々に我が国を訪れていただき、観光や様々な交流の展開などにより、地域の活性化につながっていくことも期待しております。

今回の招致にあたりましては、そのねらいとして、「東日本大震災からの復興の加速と世界への感謝」を強く掲げております。東北の一員であり、また、被災県以外では、この2年間最も多くの避難者を受け入れてきた本県としましては、この大会開催を通して、復興に弾みがつき、被災地が元気づけられることや、東北地方が震災から復興している姿が世界に向けて発信され、世界との絆が深まることを期待しております。

それでは、県議会9月定例会の開会にあたり、提案いたしました議案の説明に先立ち、経済の動向、農作物の生育状況、当面の県政課題について、順次、御説明申し上げます。

【経済の動向】

はじめに、経済の動向について申し上げます。

我が国の経済動向につきましては、緩やかに回復しつつあります。

生産は緩やかに増加し、雇用情勢は改善しており、消費は持ち直しの傾向にあります。消費者物価は、エネルギーを中心に上昇しており、それを除いても、基調として底堅さがみられます。

本県経済についてみますと、生産はいまだ弱い動きとなっているものの、個人消費は底堅く推移し、雇用情勢は緩やかな改善傾向にあるなど、全体として下げ止まっており、持ち直しの兆しもみられます。

なお、先行きにつきましては、欧米や中国をはじめ、海外の経済状況の影響なども懸念されますが、輸出が持ち直すなかで、家計所得や投資の増加傾向が続き、景気回復の動きが確かなものとなることが期待されます。県としましても、こうした動きを確かなものにしていくための施策展開に引き続き力を入れてまいります。

【農作物の生育状況】

次に、農作物の生育状況について申し上げます。

今年は、4月から5月上旬までの低温・日照不足、その後、5月中旬から6月下旬まで好天に恵まれましたが、一転して、7月に入ってからの記録的な大雨や長期間の日照不足等、変動の大きな気象経過となり、8月には本県の主要な農作物であるぶどう「デラウェア」、えだまめ、すいかにおいて、一部で病害等が発生いたしました。このような厳しい気象条件下においても、生産者の皆様の御努力により適切な栽培管理や出荷時の選別の徹底が図られたところでありますが、これらの農作物の出荷量は例年より少ない状況となっております。

現在の農作物の生育状況としましては、水稲については、7月の長雨・日照不足や8月に入ってからの高温による影響が懸念されましたが、気象変動に対応した適切な水管理が徹底されたことなどから、出(しゅっ)穂(すい)及び登(とう)熟(じゅく)は順調に進み、現在、収穫期を迎えているところです。先月30日に農林水産省から公表された作柄概況によりますと、本県の作柄は「平年並み」と予想されております。今後とも、高品質を確保するため、適期における刈取りの徹底を図ってまいります。

次に、果樹につきましては、まもなくりんご「秋(しゅう)陽(よう)」やぶどう「シャインマスカット」などの収穫盛期を迎えます。総じて、食味は良好となっておりますが、6月の高温と少雨、7月の日照不足等の影響で、果実が小玉傾向であり、現時点における出荷量は例年よりやや少ない状況となっております。

また、野菜につきましては、えだまめやきゅうりで、7月の長雨・日照不足の影響により昨年を下回る作柄となっておりますが、トマトは例年並みの作柄まで回復しております。

実りの秋を迎えておりますが、今年は気象の変動が大きく、農作物の管理には、引き続き、例年以上にきめ細かな対応が必要となっております。今後とも農作物の生育状況を的確に把握するとともに、適切な栽培管理が行われるよう、技術指導の徹底を図ってまいります。

なお、米の主産県として安全性の確認に万全を期すため、昨年同様、昭和25年2月時点の旧235市町村単位を基本に、出荷前の玄米サンプルについて放射性物質の「出荷前検査」を行ったところ、201地点すべてで不検出であり、安全性が確認されましたので、昨日までに、全県下で出荷・販売を可能としたところであります。

また、「つや姫」や市町村が希望する品種について行う「ブランド戦略検査」についても、昨年同様に、本県独自の取組みとして、今月下旬に検査を行うこととしております。

今後とも、主食である米の安全・安心の確保を徹底しながら、様々な機会を捉えて、おいしさと安全性を積極的にPRしてまいります。

【当面の県政課題】

次に、当面の県政課題について申し上げます。

まず、豪雨災害への対応について申し上げます。

7月中旬から下旬にかけて本県に深刻な被害をもたらした豪雨災害は、その後の閣議決定において国の激甚災害指定の対象にもなったところですが、改めて本県にとって非常に大きな災害でありました。

この災害への対応につきましては、県議会8月臨時会におきまして、68億円余の災害復旧事業費等の補正予算を御可決いただき、現在、その執行に全力を挙げているところでありますが、その後の継続的な現地調査によって被害の全貌が明らかとなり、追加の対応が必要となりましたことから、このたびの9月補正予算に第2弾の対応として、18億円余の事業費を計上いたしました。引き続き、関係者や地元住民の皆様と力を合わせ、復旧対策に全力で取り組んでまいります。

また、直近では、今月15日から16日にかけまして、台風18号が日本列島を縦断し、近畿・北陸をはじめ広範囲にわたり被害をもたらしました。本県におきましても、一部地域において、暴風による建物の損壊や農林水産関係の被害が生じているとの報告を受けており、直ちに状況把握に努めているところです。

こうした大規模な自然災害が多発している昨今の状況に鑑み、改めて日頃からの備えが大切であるとの思いを強くしたところであります。本定例会においても、自主防災組織の育成・強化に対する支援や消防防災ヘリコプターの更新に要する経費を追加計上しておりますが、今後とも、県民の安全安心の確保に万全を期してまいります。

次に、中小企業の振興について申し上げます。

本県における中小企業は、県内企業数の99.9%、従業員数の84.4%を占めており、本県経済を牽引するとともに、安定した地域社会を支える力の源泉であります。その一方で、県内の中小企業を取り巻く環境は、国の政策効果による景気回復を実感するには至っておらず、また、輸入原材料価格の上昇や、電気料金の値上げなど、むしろ厳しさを増している要素もあり、決して楽観できない状況にあります。

このような中、創業や新分野進出を支援し、様々な経営課題の解決に向けた相談にワンストップでお応えするため、今月9日、県庁の中小企業振興課及び山形県企業振興公社において、「山形県中小企業総合相談窓口」(愛称「中小企業トータルサポート」)を設置いたしました。この窓口を核として、各企業の前向きな取組みに対し、各支援機関が密接に連携しながら、ニーズにマッチしたきめ細やかな支援を行ってまいります。

また、9月からの電気料金値上げを受けた緊急的な支援策として、中小企業等が行う事業所への省エネ設備等の導入に対する補助を9月補正予算に計上するとともに、電気代の負担増により経営に影響を受けた中小企業を対象とした融資制度を創設いたします。

これらの支援策を講じることにより、県内中小企業の持続的で多様な成長・発展を促進してまいります。

次に、女性の活躍促進について申し上げます。

7月に開催された全国知事会議において、私がリーダーを務める男女共同参画プロジェクトチームで作成した提言案「ウーマノミクスで地域再生・日本再生~女性の活躍促進のための提言~」が全国知事会提言として決定され、全国知事会を代表して、先月9日に、政府に対し提言を行いました。

その内容としましては、女性の活躍促進による我が国の活力の維持・向上、さらにウーマノミクスを推進し、経済の活性化を図ることが必要との観点から、企業におけるワーク・ライフ・バランス推進、出産・育児・介護などのライフステージに応じた女性の就業継続・再就職支援、地域を男女でともに支える社会の推進、及び「日本の未来を創る女性活躍応援基金」の創設の4つを提言いたしました。

人口減少の加速化や、生産年齢人口が急速に減少していく中、わが国の活力を維持していくためには、中央政府と地方がそれぞれの役割を分担し、一体となって取り組むことによって、男女ともに働き、暮らしやすい社会にしていくこと、女性の活躍促進により経済を活性化していくことを実現し、地域再生・日本再生に導いていくことが必要であります。

この目標達成に向け、各種の施策を、強力に推し進めていただくよう関係府省に要請するとともに、山形県としても、女性が安心して働くことができる環境づくりの一環として、保育所等の整備を促進するなど積極的に施策を展開してまいります。

次に、山形デスティネーションキャンペーンに向けた取組みについて申し上げます。

昨年度の観光客数は、震災前の水準にあと一歩のところまで回復してきております。これは、官民一体となって様々な機会を捉えて、風評払拭に向けた安全性のPRや観光誘客のための取組みを実施した効果が表れたものと考えております。

この回復の流れを確実なものとするためにも、来年夏に開催が予定されている「山形デスティネーションキャンペーン(山形DC)」を成功させることが重要であります。先月28日には、国内外の旅行会社やマスコミの方など、約600名をお招きして、本県の魅力ある観光素材や受入企画をアピールする「全国宣伝販売促進会議」を開催いたしました。会議では、私はじめ県民の方々が山形の持つ素晴らしさをしっかりとアピールしたところです。

今後も、山形DCに向け、「オール山形」で官民一体となり、「住んでよし、訪れてよし」の地域づくりを進め、観光振興及び交流人口の拡大に努めてまいります。

次に、「平成26年度県政運営の基本的考え方」について申し上げます。

来年度の予算編成や組織機構等の検討に先立ち、このたび、「平成26年度県政運営の基本的考え方」の案をお示しいたしました。

平成26年度は、「自然と文明が調和した理想郷山形」の実現に向け、「産業の振興」と「地域の再生」の2つの視点を重視し、4本の成長戦略を力強く実行してまいります。

成長戦略の1本目は、「中小企業の振興、世界最先端の技術で産業形成、企業誘致の推進、『観光立県山形』の実現」、2本目は、「『食産業王国やまがた』の実現」、3本目は、「エネルギーで地域経済活性化・産業振興」、そして4本目は、「福祉・医療・教育の充実」であります。

また、県勢発展の原動力となる人材育成を基本に、女性の視点や能力の活用を重視しながら、これらの成長戦略を中核に据えて、第3次山形県総合発展計画「短期アクションプラン」を着実に推進してまいります。これにより、山形らしい、山形にしかできない新しい成長を実現し、東北全体の復興・日本の再生に貢献してまいりたいと考えております。

今後、この案につきまして、県民の皆様、県議会の皆様から広く御意見をいただき、それらを十分に踏まえた上で「平成26年度県政運営の基本的考え方」を策定し、来年度の予算編成等に臨んでまいります。

【議案等の概要】

次に、このたび御審議いただきます議案の概要について御説明申し上げます。

提案いたしました議案は、平成25年度山形県一般会計補正予算(第3号)など、27件であります。

まず、一般会計補正予算について申し上げます。

今回の補正予算は、県民の安全安心の確保、地域資源を活用した観光交流の拡大、子育て支援・人づくりの充実、そして再生可能エネルギー等の導入促進など、当面の県政課題を踏まえ、直面する緊急的な課題について補正を行うものであります。

第1に、「県民の安全安心の確保」であります。

先ほども申し上げましたが、7月の豪雨災害からの復旧事業費や、市町村が行う自主防災組織の育成・強化に対する支援を追加するとともに、平成10年3月に就航した消防防災ヘリコプター「もがみ」の更新を行うなど、防災・安全対策を充実いたします。また、市町村が行う高齢者等安心生活構築計画策定のための調査の支援や、若年者に対する自殺対策の強化、地域の在宅医療推進体制の充実強化、そして災害医療コーディネーターの養成など、地域の福祉・医療体制の充実を図ります。

第2に、「地域資源を活用した観光交流の拡大」であります。

道の駅等への電気自動車用急速充電器の設置を支援することで県内観光・周遊を促進するとともに、旅館・ホテルのスタッフ等を対象とした観光情報等に関する研修の実施や飛島の観光スポットへの公衆トイレの整備など、山形DCに向けて、受入態勢を整備・充実いたします。

また、黒龍江省との友好県省締結20周年を記念して、文化・経済・スポーツ等の相互交流事業を実施いたします。

第3に、「子育て支援・人づくりの充実」であります。

平成26年4月1日の保育所入所待機児童ゼロの実現に向けた受入れ枠拡大のための取組み等を支援いたします。また、先ごろ公表された全国学力・学習状況調査結果を踏まえ、小中学校における学力向上対策に取り組みます。さらに、住民参加による海岸漂着物の回収や体験型環境教育プログラムの開発を行うとともに、農業大学校の学生寮及び交流施設の整備に要する経費を追加するなど、これからの山形県を担う人づくりを充実いたします。

第4に、「再生可能エネルギー等の導入促進」であります。

中小企業の振興について申し上げましたとおり、9月からの電気料金値上げを受けた緊急対策として、中小企業等が行う事業所への省エネ設備等の整備を支援いたします。また、県民や市町村が行う太陽光発電設備等の導入支援に要する経費を追加するとともに、木質バイオマスエネルギー利活用施設の整備を支援するなど、再生可能エネルギーの導入拡大を図ってまいります。

この結果、今回の一般会計補正予算総額は、76億2,200万円となり、今年度の累計予算額は、6,228億1,300万円となります。

次に、平成25年度山形県病院事業会計補正予算(第2号)について申し上げます。

西村山地域の医療提供体制につきましては、平成23年6月に将来ビジョンを策定いたしました。その後、河北病院では、この将来ビジョンを具現化するためのアクションプランを策定したところであります。

これを受け、河北病院につきましては、「地域の医療ニーズに対応する医療機能の重点化」及び「早期かつ強力な経営健全化の推進」の基本的な考え方のもと、救急医療をはじめ糖尿病等の生活習慣病のトータルケアや緩和ケアなどを担う地域拠点病院として役割・機能を見直してまいります。

このため、緩和ケア病棟や救急室等の整備に向けた実施設計に要する経費3,200万円余をこのたびの補正予算に盛り込んだところであります。

次に、予算以外の議案の主なものについて御説明申し上げます。

山形県職員等の給与に関する条例の一部を改正する条例の制定につきましては、平成24年10月の人事委員会勧告等に鑑み、55歳を超える職員等の昇給について、その者の勤務成績が特に良好である場合に限り行うこととするためのものであります。

山形県麻薬中毒審査会の設置の特例に関する条例の一部を改正する条例の制定について及び山形県社会福祉審議会条例の一部を改正する条例の制定につきましては、それぞれの委員の定数を定めるためのものであります。

山形県営土地改良事業分担金徴収条例の一部を改正する条例の制定について及び国営土地改良事業負担金徴収条例の一部を改正する条例の制定につきましては、分担金及び負担金の徴収対象となる事業を追加するものであります。

権利の放棄についての専決処分の承認につきましては、急施(きゅうし)を要したため専決処分をいたしましたので、その御承認をお願いするものであります。

山形県教育委員会委員の任命について及び山形県土地利用審査会委員の任命につきましては、いずれも委員の任期満了に伴い、それぞれ提案の者を適任と認め、御同意をお願いするものであります。

次に、諮問案件について御説明申し上げます。

公の施設を利用する権利に関する処分についての審査請求に関する諮問につきましては、山形県生涯学習センターの利用に係る不許可処分に対する審査請求について、地方自治法第244条の4第4項の規定に基づき諮問するものであります。

以上が、今回提案いたしました議案等の概要でありますが、内容の詳細につきましては、議事の進行に従いまして、関係部課長より御説明申し上げますので、よろしく御審議のうえ、御可決、御答申くださいますようお願いいたします。

なお、平成24年度一般会計及び公債管理特別会計など10特別会計、並びに電気事業会計など6公営企業会計の決算につきましては、監査委員の審査意見書を付し、今会期中に提出いたしますので、よろしく御審議のうえ、御認定くださいますようお願いいたします。


 

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