ホーム > 知事室 > 県議会での知事説明 > 県議会知事説明要旨2013年 > 6月定例会 (2013年6月14日)

6月定例会 (2013年6月14日)

知事室タイトル

県議会6月定例会 知事説明要旨

(2013年6月14日)

県議会6月定例会の開会にあたり、提案いたしました議案の説明に先立ち、本県を取り巻く経済情勢及び国の施策動向、農作物の生育状況、並びに当面の県政課題について、順次、御説明申し上げます。

【経済情勢及び国の施策動向】

はじめに、本県を取り巻く経済情勢及び国の施策動向について申し上げます。

我が国の経済動向につきましては、着実に持ち直しております。雇用情勢は、厳しさが残るものの改善しており、生産や消費は持ち直しております。物価については緩やかなデフレ状況にあるものの、このところ一部に変化の兆しも見られます。

本県経済について見ますと、弱含みの動きが依然続いてはおりますが、個人消費に底堅さが見られ、雇用情勢は改善の傾向がうかがわれるなど、下げ止まりつつあります。

なお、先行きにつきましては、欧米をはじめとする海外の経済状況や金融市場における流動性の高まりなどの影響も懸念されますが、輸出の持ち直しなどを背景として、景気回復へ向かうことが期待されます。

こうした中、政府は、大胆な金融政策、機動的な財政政策、民間投資を喚起する成長戦略のいわゆる「3本の矢」を一体的に展開することで、日本経済の再生を目指した取組みを進めており、3本目の矢である成長戦略につきましては、「日本産業振興」、「戦略市場創造」、「国際展開戦略」を柱として、本日、閣議決定されたところです。具体的な施策展開は今後検討されていくものと思いますが、政府には、国の経済を支えるのは地域経済であるとの認識をしっかりとお持ちいただき、力強い景気回復や安定的な経済成長の実現に向けた施策を積極的に推進していただきたいと考えております。本県としても、こうした国の施策等も活用しながら、「活力溢れる山形県」の実現に向けて取組みを進めてまいります。

あわせて、成長戦略の中でも主要な取組みと位置付けられているTPP協定交渉への参加について申し上げます。

政府は本年3月にTPP協定への交渉参加を表明しておりましたが、その後の報道では、7月頃からの交渉入りが確実になったと伝えられております。TPP協定につきましては、これまでも申し述べてまいりましたが、食品の安全、国民皆保険制度の維持、安価な労働力の流入など、多岐にわたって、その影響が懸念されます。

特に、本県の基盤となる重要な産業である農林水産業につきましては、TPP協定によって多大な影響を受けることが危惧されるところであります。また、関連する製造業、観光業などの産業にも幅広く波及していくと考えられますので、本県経済への影響を懸念しているところです。

こうしたことから、今後の本格的な交渉を行うにあたっては、関係国との協議内容などについて、国民に十分な情報提供と明確な説明を行うとともに、戦略的な交渉を進め、国益を守り抜き、米や畜産物などの重要品目について、聖域を確保し、交渉からの除外対象として、万全な対応を行う必要があると考えております。

先般、例年より時期を前倒ししてとりまとめた山形県開発推進協議会の「平成26年度国の施策等に対する提案」におきましては、本県の提案事項が国の平成26年度予算の概算要求に反映されるよう、県議会の皆様とともに強く要請してまいりました。あわせて、TPP協定交渉につきましても、本県の立場を強く主張してきたところであります。引き続き、全国知事会等とも連携しながら、本県の提案が国の施策において十分反映されるよう、働きかけてまいります。

一方、成長戦略とあわせて、同じく本日、政府の当面の経済財政運営の基本指針、いわゆる「骨太方針」が閣議決定されました。その中では、中期的な財政再建目標として、国・地方を通じた基礎的財政収支の赤字改善と債務残高の安定的な引下げが掲げられておりますが、あわせて、地方交付税の「歳出特別枠」の取扱いなどを含め、地方財政制度にも言及がなされております。地方交付税をはじめとする地方財政制度のあり方は、地方の行財政運営の根幹にかかわる事項であり、本県も含め、全国の自治体にとって非常に大きな影響を与えるものです。現段階で具体的な検討のスケジュール等は示されておりませんが、政府においては、依然として厳しい地方の経済情勢をしっかりと踏まえ、地方税収の動向など、地方における安定的な財源の確保に十分に御留意いただくとともに、今後、国と地方の協議の場等において、十分に地方と協議を行った上で検討を進めていただきたいと考えております。

【農作物の生育状況】

次に、農作物の生育状況について申し上げます。

農作物の生育は、5月上旬までの低温・日照不足により、果樹や野菜を中心に、平年よりやや遅れておりましたが、生産者の皆様の御努力と、5月中旬以降の高温・多照傾向により、ほぼ平年並みに回復し、現在は、全般として概ね順調に推移しております。

水稲につきましては、田植えは、平年よりやや遅れての作業となりましたが、移植後に好天が続いたことなどから、現在のところ、つや姫をはじめ、生育は順調となっております。

また、24年産つや姫の販売につきましては、3月に実施しました三大都市圏におけるテレビCMに加え、春先からの積極的な店頭キャンペーンなどの効果もあり、堅調となっております。

現在収穫期を迎えているさくらんぼにつきましては、開花期の天候が不順でありましたが、受粉対策の徹底を図るなど、様々な取組みを行ったこともあり、先月28日に行った作柄調査では、収穫量は平年並みと予想されております。なお、佐藤錦の収穫盛期は昨年より1、2日程度遅い今月27日から28日頃と見込まれております。

すいかやアスパラガスなどの露地野菜につきましては、高温・少雨のため、灌水管理等に多くの労力を要しておりますが、病害虫の発生も少なく、順調に経過しております。

今後とも、農作物の生育状況を的確に把握するとともに、気象変動に対応した適切な栽培管理の指導を徹底してまいります。

【当面の県政課題】

次に、当面の県政課題について申し上げます。

はじめに、地方交付税削減への対応について申し上げます。

これまでも再三申し上げてきましたとおり、このたびの国の地方交付税削減に伴う給与削減要請は、これまでの地方独自の行革努力を考慮しないばかりか、地方の固有財源である地方交付税を通じて一方的にその削減を求めるという、地方の自主性、自立性を阻害するものであり、大変遺憾であります。

しかしながら、今年度予算において、現実に地方交付税が削減されてしまっている中、地方交付税削減が県民サービスに影響を及ぼすことはできるだけ避けなければなりません。

このため、苦渋の判断として、所要の財源を確保していくため、職員に協力を求めることとしたところであります。

なお、この件につきましては、職員の協力が欠かせないことから、職員団体と十分に話し合いを行い、職員の理解が得られるよう努力してまいりたいと考えております。

また、私をはじめ特別職の給与につきましては、現在、削減措置をとっておりますが、一般職の取扱いにあわせて、削減幅を拡大するよう検討してまいります。

次に、自生山菜の放射性物質検査について申し上げます。

先月17日、最上町産コシアブラから食品衛生法の基準値を超える放射性セシウムが検出されたことなどを受けて、今回の補正予算にも必要経費を計上しておりますが、放射性物質検査に係る検査対象品目と対象地域を大幅に拡大し、県内全域できめ細かく検査できるよう体制を拡充してまいります。

昨日までに、25品目、29市町、250検体について検査を実施しておりますが、先ほどのもの以外はすべて不検出若しくは

基準値以下となっております。

山菜やきのこは本県の豊かな自然がもたらす山の恵みでありますので、県民の皆様をはじめ、多くの消費者の方々に季節感を楽しんでいただき、安心して食べていただけるよう、今後とも関係者と連携しながら、しっかりと取り組んでまいります。

次に、戸沢村角川地区における地すべり災害への対応状況について申し上げます。

4月16日の地すべり発生直後から、県では、戸沢村と連携して地すべりの監視、警戒を続けてまいりました。地すべりの動きは安定しておりますが、危険な状態であることに変わりはありません。4月26日には、6世帯18名の方々に村から避難勧告が行われ、現在も避難生活を余儀なくされております。

先月初旬からは現場での応急対策工事として支障木の伐採と伐採木の搬出作業に着手し、現在は、崩壊の恐れのある不安定土砂の排土工事とともに、地すべりの規模や深さなどについてのボーリング調査を実施しているところであり、その解析を踏まえ、梅雨期における地すべりの動きを確認しながら、恒久対策工事に着手するなど、スピード感を持って対応してまいります。

また、村道の通行止めに伴い、地域の住民の方々の営農活動への影響が懸念されたことから、農作業用の迂回路を整備し、先月下旬に供用を開始したところであります。

今後は、国の協力をいただきながら、できる限り早期に恒久対策工事を実施し、地すべり災害の復旧を図るとともに、戸沢村と連携し、避難者及び地区の皆様の気持ちに寄り添い、健康などにも十分に配慮しながら、一日でも早く元の生活に戻れるよう、しっかりと対応してまいります。

次に、高速道路の整備促進について申し上げます。

高速道路の整備促進につきましては、私自身、関係各県の知事と連携し、何度も国に提案、要望を重ねてきたところですが、今年度に入り、国土交通省から、先月15日に日本海沿岸東北自動車道の秋田県との県境区間「遊佐象潟道路」及び新潟県との県境区間「朝日温海道路」の新規事業化が発表され、翌16日には、東北中央自動車道の秋田県境未事業化区間の計画段階評価を進めるための調査着手が発表されました。

このことは、本県の高速道路整備において画期的な前進であり、これまで長きに亘り御尽力をいただいた沿線の方々をはじめ、多くの皆様に対し敬意を表しますとともに、関係機関の方々に心から感謝申し上げます。

高速道路は、東北全体の復興に大きく寄与するとともに、災害時の緊急輸送や交流人口・観光人口の拡大、物流、産業の振興など、本県の発展に欠くことのできない社会インフラであります。

県としましては、高速道路のミッシングリンクが早期に解消され、高速交通ネットワークが一日も早く整備されるよう、今後とも、県民の皆様、関係の皆様と連携し全力で取り組んでまいります。

次に、観光立県山形の実現に向けた取組みについて申し上げます。

平成26年度の山形デスティネーションキャンペーンに向けたプレキャンペーンとして、明日から「山形日和。」観光キャンペーンが開催されます。

今回は、首都圏や東日本を中心に、集中的に広報宣伝を行うとともに、来年の本番に向け、産業界や県民の皆様の御協力を得て「オール山形」での取組みとするための気運醸成も図ってまいります。

また、今月22日・23日の2日間、文翔館と山形市七日町大通りを会場として、「日本一さくらんぼ祭り」を開催いたします。昨年に引き続いての開催となりますが、今回は、次世代を築く若者が主体となっており、観光誘客の拡大を図るためにも、本県を代表する祭りに育てていきたいと考えております。

次に、私(知事)の2期目の退職手当の取扱いについて申し上げます。

私の2期目の退職手当につきましては、先般の定例記者会見に

おいて、特例的な措置は行わない旨をお話ししたところでありますが、その後、これに対して、県民の皆様から、もっと早い段階で説明するべきだったという声をはじめ、様々な御意見をいただきました。このような県民の皆様の声を真摯に、また、重く受け止め、2期目の退職手当については、受け取らないことといたしました。

今後とも、県民の皆様の御期待に応えられるよう、県政の推進に全力をあげてまいります。

【議案の概要】

次に、このたび御審議いただきます議案の概要について御説明申し上げます。

提案いたしました議案は、平成25年度山形県一般会計補正予算など23件であります。

まず、一般会計補正予算につきましては、先ほど申し上げた自生山菜の放射性物質検査体制や、微小粒子状物質、いわゆるPM2.5の常時監視体制を強化いたします。また、国の補助金等を財源とした基金を活用し、海岸漂着物対策の充実を図るとともに、待機児童ゼロの実現に向けた取組みの一環として、潜在保育士の再就職支援などの人材確保対策を実施いたします。このほか、国庫補助制度の対象拡大を受け、農協が行う穀類乾燥調製貯蔵施設等の改修に対する助成を追加するなど、総額で6億9,300万円を増額するものであります。この結果、今年度の累計予算額は、6,083億2,700万円となります。

次に、予算以外の議案の主なものについて御説明申し上げます。

山形県県税条例の一部を改正する条例の制定については、地方税法の一部改正に伴い、個人県民税について、公社債等に係る所得の課税方式及び損益通算範囲の見直しを行うとともに、住宅借入金等特別税額控除、いわゆる住宅ローン減税について、適用期限を延長した上で、消費税率の引き上げにあわせてその控除限度額を引き上げる等のためのものであります。

山形県過疎地域自立促進県税課税免除条例の一部を改正する条例の制定については、過疎地域において、製造業者等が一定の設備を取得した場合の課税免除の適用期間を延長するためのものであります。

山形県県立学校設置条例の一部を改正する条例の制定については、村山農業高等学校及び東根工業高等学校を統合し、村山産業高等学校を新設するとともに、金山高等学校を新庄南高等学校金山校に、山添高等学校を鶴岡南高等学校山添校に再編するためのものであります。

平成24年度山形県一般会計補正予算(第9号)、平成24年度山形県公債管理特別会計補正予算(第2号)及び山形県県税条例の一部を改正する条例の制定についての3件の専決処分の承認については、いずれも急施を要したために専決処分をいたしましたので、その御承認をお願いするものであります。

山形県公安委員会委員の任命について及び山形県人事委員会委員の選任については、いずれも委員の任期満了に伴い、それぞれ提案の者を適任と認め、御同意をお願いするものであります。

以上が、今回提案いたしました議案の概要でありますが、内容の詳細につきましては、議事の進行に従いまして、関係部課長より御説明申し上げますので、よろしく御審議のうえ、御可決くださいますようお願いいたします。


 

この記事に対するお問い合わせ

このページの先頭へ

ナビゲーション