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9月定例会 (2012年9月19日)

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県議会9月定例会 知事説明要旨

(2012年9月19日)

県議会9月定例会の開会にあたり、提案いたしました議案の説明に先立ち、経済の動向、農作物の生育状況、県政運営の基本的考え方並びに当面の県政課題について、順次、御説明申し上げます。

【経済の動向】

はじめに、経済の動向について申し上げます。

我が国の経済動向につきましては、世界景気の減速等を背景として、生産活動や設備投資など一部に弱い動きがあり、回復の動きに足踏みが見られます。

今後は、東日本大震災にかかる復興需要が引き続き発現するなかで、海外経済の状況が改善するにつれ、再び回復へ向かうことが期待されますが、一方で、欧州の政府債務危機等を背景とする金融資本市場の変動や海外景気のさらなる下振れ等による懸念などもあり、なお予断を許さない状況にあります。

本県経済について見ますと、生産活動の一部に弱い動きが見られるなど厳しさも残っておりますが、全体としては緩やかに改善してきております。

今後も、国内外の経済情勢が本県に影響を与えることも懸念されますので、引き続きその動向を注視してまいります。

【農作物の生育状況等】

次に、農作物の生育状況等について申し上げます。

今年の農業を取り巻く環境は、2年続けての豪雪による融雪の遅れや、急速に発達した低気圧による強風被害など厳しい状況下でスタートしたところです。加えて、梅雨明け後から9月中旬まで、平年に比べてかなりの高温と少雨で経過し、山形では真夏日が27日間連続するなど、例年になく厳しい気象条件下での農作物管理が求められております。

水稲につきましては、出穂(しゅっすい)後の高温経過等により、収穫作業は例年よりやや早く始まっております。先月30日に国から公表された作柄概況によりますと、本県の作柄は「やや良」と予想されております。一方、品質につきましては、高温の影響も心配されますので、技術対策の徹底を図ってまいります。

なお、デビュー3年目となる「つや姫」につきましても、高品質、良食味を確保することにより、日本を代表するブランド米としての評価が確立できるよう、引き続き私が先頭に立ってトップセールスを展開してまいります。

果樹につきましては、ももやぶどうなど総じて、食味は良好ですが、高温と少雨の影響で、着色の遅れと果実の小玉化により、現時点における出荷量は例年より少なくなっております。

野菜につきましては、えだまめをはじめ、昨年を上回る作柄となっておりますが、高温の影響により、きゅうりやトマトなどの一部では品質低下がみられます。

今年は天候の変動が大きく、農作物等の管理には、例年以上にきめ細かな対応が必要となっております。今後とも農作物の生育状況を的確に把握するとともに、適切な栽培管理が行われるよう、技術指導の徹底を図ってまいります。

次に、米の放射性物質検査の結果について申し上げます。

本県における米の放射性物質検査につきましては、収穫後、出荷前の玄米サンプルについて「出荷前検査」を行ったところであります。この検査は、米の主産県として安全性の確認に万全を期すため、昨年同様、国の考え方以上に精緻な検査をすべく、昭和25年2月時点の旧市町村単位を基本に、市町村ごとに複数地点を対象として行いました。その結果は、231地点すべてで不検出であり、安全性が確認されましたので、昨日、全市町村の出荷・販売を可能としたところであります。

なお、昨年同様、本県独自の「ブランド戦略検査」につきましても、今月下旬に「つや姫」や市町村が希望する品種を対象に実施することとしております。

今後とも、主食である米の安全・安心の確保を徹底しながら、様々な機会を捉えて、おいしさと安全性を積極的にPRしてまいります。

【県政運営の基本的考え方】

次に、これからの県政運営の基本的な考え方について申し上げます。

私は、これまで、ここ山形県で暮らし続けたいという県民の願いを何よりも大切にし、県民の生命(いのち)と生活を守ることを最優先に、県民や市町村との対話を重視しながら、活力溢れる山形県の実現に向けて、当面する県政課題をはじめ、中長期的視点に立った施策の展開に全力をあげて取り組んでまいりました。

特に、知事就任当初から、厳しい経済情勢のなか、県民生活の安定のため喫緊の課題である雇用の創出に継続的に取り組んでまいりました。その結果、平成21年度は「雇用創出1万人プラン」に基づき13,028人の雇用創出、22年度及び23年度は2年間で2万人の雇用創出を目指す「雇用安心プロジェクト」に基づき25,234人の雇用創出と、それぞれの目標を前倒しで達成いたしました。本年2月には「やまがた新雇用安定プロジェクト」を策定し、産業振興と一体となった安定雇用の創出に取り組んでいるところです。。

さらに、我が国に未曾有の被害をもたらした東日本大震災の教訓を踏まえ、「卒原発」を提唱するとともに、国に先駆けてエネルギー戦略を策定し、風力及び太陽光など再生可能エネルギーの導入拡大に向け、積極的に取組みを進めております。また、日本海側と太平洋側が互いに代替機能・補完機能を果たすことができる、災害に強い国土づくり・県土づくりのため、格子状の高速道路体系の整備等に精力的に取り組んでおります。。

このように、県勢発展につながる各分野の諸課題に積極的に挑戦することで、私の考える県づくりの土台がさらにしっかりと築かれ、活力溢れる山形県の実現に向けた歩みを着実に進めることができたものと考えております。また、先般、開催されました山形県総合政策審議会では、現行の短期アクションプランの目標指標や進捗状況などについて検証いただき、第3次山形県総合発展計画の目標の実現に向けた基盤づくりが着実になされているとの評価をいただいたところであります。

また、総合発展計画を着実に推進していくためには、確固たる財政基盤を確立する必要があるとの認識に立って行財政改革推進プランに着実に取り組んでまいりました。引き続き、来年度からの新たな取組みについて、基本的な考え方や方向性、さらには柱立てについて協議を開始したところです。

これらの取組みとその成果を土台として、これからの県政運営においては、「県民一人ひとりが喜びと幸せを実感し、活き活きと輝いて生きていける山形県」の実現に向け、現在策定作業を進めております次期短期アクションプランに沿って、総合発展計画を着実に推進し、これにより、未来を拓く新たな可能性を創り出し、東北全体の復興、日本の再生に貢献し、新しい時代を牽引してまいりたいと考えております。

特に、東日本大震災を経て、その重要性が改めて強く認識された、「減災」の観点も重視した災害対応力の強化、広域交通ネットワークの高速化などの機能強化と代替性・多重性の確保、再生可能エネルギーの導入促進については、重点課題としてより一層積極的に取り組んでまいります。

また、人口減少は、産業活力の低下や地域コミュニティの弱体化など地域社会の根本を揺るがしかねない影響を及ぼしますので、私は、何としても人口減少に歯止めをかけなければならない、との思いに立って県づくりに取り組んでおります。総合的な少子化対策を一層推進しますとともに、その柱となる結婚、出産、子育ての主役であり、次代の活力ある地域づくりの担い手となる、若者の県内定着・県内回帰の促進に向けた施策を総合的に推進してまいります。

さらに、県民一人ひとりが持つ力、そしてそのつながりが県勢発展のための力の源泉でありますので、山形の将来を担う人材の育成を全ての施策の基本に据えながら、これらの重点課題をはじめとして、次の6つを県政運営の柱として取り組んでまいります。

まず、一つ目は「県勢の発展を担い、未来を築く子育て支援・人づくりの充実」であります。

「人口」は社会の活力の源泉であり、重要な指標であります。少子化による人口減少が進むなかにあって、子どもを生み育てることの意義を一人ひとりが認識するとともに、社会全体で結婚、子育てを支援していく気運の醸成やその仕組みづくりが重要であります。また、活力溢れる県づくり、地域づくりのためには、特に、若者が活き活きと活躍できるための基盤の構築が必要であります。このため、総合的な少子化対策、子どもの多様な力を引き出す教育の推進や特別支援教育の充実、若者が活躍できる環境づくりなどに取り組むことにより、本県の発展を担う多様な人材の育成に向け、「子育て」から始まる「人づくり」の充実を推進してまいります。

二つ目は、「いのちと暮らしを守る安全・安心な社会の構築」であります。

少子高齢化が進行するなか、地域で安心して暮らしていくためには、生涯を通して適切な保健・医療・福祉サービスを受けられるとともに、それぞれのサービスが切れ目なく提供されることが重要であります。また、東日本大震災を踏まえ、ハード対策による「防災」に加え、避難を中心とするソフト対策を組み合わせて被害を最小化する「減災」の考え方を取り入れた対応が必要であります。このため、安心して健康長寿で暮らせる医療提供体制の充実、介護職員等の人材育成・確保、障がい児・障がい者のライフステージに応じた総合的な支援体制の構築と療育施設の機能強化、地域における災害対応力の強化をはじめ全県的な危機管理機能の充実などに取り組むことにより、県民が安心して心豊かに活き活きと暮らせる社会の構築を推進してまいります。

三つ目は、「強みと特色を活かした産業振興・雇用創出」であります。

今後さらにグローバル化が進展し、世界規模での取引が拡大するなか、本県経済の成長、活性化のためには、本県が強みを有する分野や成長が見込まれる分野などにおいて産業集積を図るとともに、急速な経済成長が見られるアジアを中心とした地域との経済交流を強化・拡大することが重要であります。また、これらの産業振興施策と一体として、県民誰もが能力を高め、それを発揮でき、安定して働くことのできる雇用・就業の場を創出・確保することが必要であります。このため、県内企業の持つ高い技術力など本県産業の強みを活かした競争力を持つ産業群の形成、県産品の販路拡大、地域資源を活用した観光交流の拡大などに取り組むことにより、国内外における競争に打ち勝つ産業の振興と安定的な雇用創出を図ってまいります。

四つ目は、「高い競争力を持ち、豊かな地域をつくる農林水産業の展開」であります。

本県の農林水産業は、県民そして国民のいのちを支える産業であり、また、食料生産から始まり、加工や流通販売、さらには食を起点にした観光など幅広い分野につながっており、地域活性化の原動力になるものであります。このため、競争力の高い農林漁業経営体の育成、農林水産業を起点とする多様な経営展開、県産農林水産物の流通・販売の促進、農林水産業を支える人材・基盤づくりなどに取り組むことにより、日本の食を支える食料供給県山形の地位を不動のものにしてまいります。

五つ目は、「エネルギーを安定供給し、持続的な発展を可能にする環境資産の保全・創造・活用」であります。

原子力を基幹とするエネルギー政策の大転換が求められており、県民生活や産業活動を支えるエネルギーの安定確保と、安全で持続可能なエネルギー源である再生可能エネルギーの導入拡大を進めていくことが重要であります。また、本県の豊かな自然環境を維持し、人と自然が共生する社会を形成するとともに、環境関連産業の振興による地域づくりを推進していくことが必要であります。このため、再生可能エネルギー等の導入促進と産業振興・地域活性化とともに、環境資産を活用した地域力の向上などに積極的に取り組むことにより、環境先進地山形の構築を進めてまいります。

六つ目は、「地域活力を生み出し災害に強い県土基盤の形成」であります。

東日本大震災により、公共インフラや産業基盤が甚大な被害を受け、住民生活や経済活動など多方面に影響があったことを踏まえ、リダンダンシー(代替性・補完性)機能の確保を含めた社会資本の整備・強化などが重要であります。加えて、人口減少や高齢化が更に進むことで、中心市街地の空洞化や、中山間地域での一層の過疎化の進行など様々な問題が生じることが懸念されており、多様で利便性の高いサービスを受けられる都市と、美しく快適で暮らしやすい持続可能な中山間地域を形成することが必要であります。このため、多様で重層的な広域交通ネットワークの整備促進や、生活を支える社会資本の整備・強化、活力ある都市と魅力ある中山間地域の形成、総合的な雪対策などに取り組むことにより、県民の暮らしや産業を支える災害に強い社会資本の整備を進めてまいります。

私の県政運営の原点は、「心の通う温かい県政」の推進という基本姿勢のもと、県民一人ひとりの思いを起点とした県づくりを進めることであります。今後とも、県民の皆様との対話を大切にし、人と人との絆をもとに、活力溢れる県づくりを進めてまいりたいと考えております。

【当面の県政課題】

次に、当面の県政課題について御説明申し上げます。

はじめに、総合的な雪対策について申し上げます。

本県は2年連続して豪雪に見舞われ、県民生活や農業生産をはじめとする産業活動に甚大な影響を受け、特に昨冬の死傷者数は過去最悪となりました。

こうした深刻な事態を受け、本年4月に私が本部長となって「雪対策総合プロジェクト推進本部」を設置し、県と市町村が一体となって「山形県雪対策基本計画」の見直しと新たな「行動計画」の策定に向けた検討を進め、10月中を目途に取りまとめることとしております。

新たな計画は、「豪雪は災害である」との認識に立ち、雪害事故の防止対策の充実や地域の除雪力の向上、市町村等関係機関との連携や除雪ボランティアの組織化による防災体制の強化、地域の実情に応じた雪対策の推進などを中心に、具体的かつ実践的なものにしたいと考えております。

冬への備えは今のうちから早めに行うことが肝要であります。県民の安全・安心を確保するための対策を早急に実行に移してまいります。

次に、エネルギー戦略の推進について申し上げます。

まず風力発電の推進につきましては、県と酒田市が、酒田市十里塚地区において、相互に協力して直営の風力発電事業に取り組むことといたしました。今後、建設に必要な調査や法手続きなどを進め、平成27年頃の稼働を目指してまいります。地元の皆様からも十分な御理解をいただくよう努力いたしますとともに、より一層、環境への配慮に努めながら、事業を進めていく所存でございます。

この事業につきましては、エネルギー戦略に掲げた目標達成のための第一歩と位置づけ、自ら事業を実施することで直接得られる知見や情報を地域や事業者の皆様に提供していくことにより、今後の事業展開のモデルにしてまいりたいと考えております。

また、風力発電に続き、このたび、大規模太陽光発電所(メガソーラー)の建設に取り組むことといたしました。具体的には、村山市にある元園芸試験場村山ほ場において1MW(メガワット)クラスの発電を行うもので、平成25年度中の稼動を目指すものです。

本県は言うまでもなく積雪寒冷地であり、村山市は特別豪雪地帯にも指定されている地域であります。メガソーラー事業にとりましては条件が不利な地域になりますが、そうした気象条件も踏まえながら、発電量を高めるための実証実験的な要素も取り入れ、そこで得られたデータを民間事業者等に提供することで、本県におけるメガソーラー導入を先導していくための取組みと位置づけております。

なお、民間事業者の事業展開に向けた具体的な取組みといたしまして、先に酒田港臨港地域において風力発電に係る公募を実施しており、あわせて、メガソーラーの公募についても今後準備を進め、条件の整ったところについて取組みを進めてまいりたいと考えております。

次に、ドクターヘリの運航開始について申し上げます。

ドクターヘリにつきましては、これまで、基地病院のヘリポート、格納庫等の整備をはじめ、搭乗スタッフの研修やランデブーポイントの選定、全市町村での住民説明会の開催などの諸準備を進めてきたところですが、これらの進捗状況を踏まえ、11月15日に運航を開始することと決定いたしました。

また、ドクターヘリの就航を県民に広く周知するとともに、関係機関の連携強化を図るため、来る29日にキックオフイベントを開催することとしております。

今後とも関係機関と密接に連携を図り、ドクターヘリの就航に万全を期してまいります。

次に、大蔵村肘折地区における斜面崩壊に対する取組みについて申し上げます。

現在、通行止めとなっている主要地方道戸沢大蔵線につきましては、先月11日から復旧工事に着手しており、12月中に大型車も通行できるルートを確保できるよう、着実に工事を進めてまいります。また、崩落した土砂により一時せき止められた銅山川につきましては、河道の閉塞による水位上昇が再び発生しないよう、仮排水路工事を行ったところです。

県といたしましては、肘折地区の皆様の安全・安心を確保するとともに、本県有数の温泉地、観光地である肘折地区に再び多くの観光客においでいただけるよう、引き続き復旧に向けた取組みを進めてまいります。

次に、全国規模の大会の招致と山形県、東北地方全体の元気再生に向けた取組みについて申し上げます。

本県から出土した土偶「縄文の女神」が今月6日、国宝に指定されました。県内6件目の国宝誕生を県民の皆様と共に心から喜びたいと思います。この土偶は、縄文人から私たちへのすばらしい贈り物であり、県民の誇りであります。このたびの国宝指定を契機として、「山形の宝」のシンボルのひとつとして大切にするとともに、観光の振興など地域の活性化にも役立ててまいります。また、土偶に込められた豊穣への祈り、生命再生への願いが、東日本大震災からの復興を目指している東北全体の元気につながるよう、そのすばらしさや魅力を発信してまいりたいと考えております。

また、平成26年秋の「第38回全国育樹祭」の本県開催が、先月、正式に決定いたしました。本県の豊かな森林を守り、活かし、そして次世代に継承するという県民意識を醸成する契機にしてまいりたいと考えております。

あわせまして、「全国豊かな海づくり大会」の招致について申し上げます。

これまで、漁業関係者、団体をはじめ県民の皆様から御意見をいただきながら検討を進めてまいりましたところ、是非とも本県開催を実現して欲しい旨の要望をお受けしたところであります。県としても、皆様の熱い思いをしっかりと受け止めるとともに、本県水産業の振興や地域の活性化のために極めて意義深い大会でありますので、本県水産業のさらなる発展を図るためにも、このたび、平成28年度の開催を申し出ることといたしました。

もとより海と森は、「森は海の恋人」といわれるように密接な関わりをもっております。全国育樹祭で育まれる「森づくり」の気運を豊かな「海づくり」につなげることで、河川や森林との結びつきをテーマに全県的な広がりをもって展開したいと考えております。

さらに、平成26年度に本県での開催が決定している「デスティネーションキャンペーン」につきましては、11月上旬に推進組織を設立し、県民総参加や農観連携のもと、今後10年を見据えた本県観光の姿を提案、実践してまいります。

こうした様々な取組みを通し、山形県、そして東北地方全体の元気再生につなげてまいります。また、こうした取組みには、県全体の盛り上がりが何よりも大切だと考えておりますので、是非県民の皆様からも御支援・御協力を賜りますようお願いいたします。

【議案の概要】

次に、このたび御審議いただきます議案の概要について御説明申し上げます。

提案いたしました議案は、平成24年度一般会計補正予算など、35件であります。

まず、一般会計補正予算について申し上げます。

今回の補正予算は、雪対策をはじめとする県民の生命(いのち)と暮らしを守る取組みや、新たな観光交流機会の創出などの復興・再生に向けた取組みを推進するとともに、再生可能エネルギーの導入を加速させるなど、先に御説明申し上げましたこれからの県政運営を見据えつつ、当面の県政課題を踏まえ、直面する緊急的な課題について補正を行うものであります。

第1に、「県民の生命(いのち)と暮らしを守る取組みの推進」としまして、自ら雪下ろしを行うことが困難な要援護者への除排雪支援や空き家の雪下ろしへの対応、ボランティアセンターの機能強化、樹園地の枝折れ防止のための作業道の除排雪支援など、市町村が実施する地域の実情に応じた雪対策を支援するための「雪対策総合交付金」を創設し、来るべき冬に向けて総合的な雪対策を展開してまいります。

また、災害拠点病院において災害派遣医療チーム(DMAT)を新設するための資機材整備を支援するとともに、知的障がい特別支援学校の分教室等設置に向けた調査検討、総合療育訓練センターの改築に向けた地盤調査、さらには、朝日学園における学校教育の実施に向けた環境整備など、暮らしの安心を支える社会基盤の整備を進めてまいります。

加えて、4月の強風・高波による漁港・港湾施設の被害や、冬期間の低温による道路の破損、大蔵村肘折地区の地すべり等の災害復旧事業を実施いたします。

第2に、「復興・再生に向けた取組みの推進」としまして、縄文の女神の国宝指定を契機とした交流人口の増大に向けた取組みを支援するとともに、山形デスティネーションキャンペーンに向けた推進体制を整備するなど、新たな観光交流機会の創出を進めます。

また、台湾で開催される北海道・東北共同観光物産展において県産品のPRや観光プロモーションを行うほか、中国黒龍江省ハルビンにおける「つや姫」の販売促進を支援するなど、海外からの誘客促進や県産農産物の輸出拡大に取り組んでまいります。

第3に、「再生可能エネルギーの導入促進に向けた取組みの推進」としまして、さきほど申し上げました風力発電やメガソーラーの取組みに加えて、風力発電の導入拡大に向けた送電線への接続に係る事業モデルの構築を行うとともに、農業水利施設を活用した小水力発電施設の整備を進めてまいります。

この結果、今回の一般会計補正予算総額は、51億2,800万円となり、今年度の累計予算額は、6,209億4,200万円となります。

次に、予算以外の議案の主なものについて、御説明申し上げます。

山形県県税条例の一部を改正する条例の制定につきましては、身体障がい者等が所有する自動車に対して課する自動車税の減免に係る申請書の提出期限を延長する等のためのもの、山形県防災会議条例の一部を改正する条例の制定につきましては、災害対策基本法の一部改正に伴い、山形県防災会議の委員のうち自主防災組織を構成する者又は学識経験のある者のうちから知事が任命する者の定数を定めるとともに、同会議の幹事を増員するためのもの、山形県小水力発電施設整備事業分担金徴収条例の設定につきましては、県が行う小水力発電施設整備事業により利益を受ける土地改良区から分担金を徴収するためのもの、山形県病院事業の設置等に関する条例の一部を改正する条例の制定につきましては、病院事業の診療科目を新設するためのものであります。

山形県教育委員会委員の任命につきましては、提案の者を適任と認め、御同意をお願いするものであります。

以上が、今回提案いたしました議案の概要でありますが、内容の詳細につきましては、議事の進行に従いまして、関係部課長より御説明申し上げますので、よろしく御審議のうえ、御可決くださいますようお願いいたします。

なお、平成23年度一般会計及び公債管理特別会計など10特別会計、並びに電気事業会計など6公営企業会計の決算につきましては、監査委員の審査意見書を付し、今会期中に提出いたしますので、よろしく御審議のうえ、御認定くださいますようお願いいたします。

最後になりますが、最近の日中関係にかんがみ、一言申し上げます。

このたび、中国各地で反日デモが発生し、日系企業等に対して破壊行為が行われたことは大変遺憾であります。本県の関係でも多くの企業が現地で経済活動を行っておりますので、まずは、日本人の安全確保と財産の保護が図られるよう、国において、中国政府への要請も含め、万全を期していただきたいと思います。

日中関係につきましては、本県といたしましても、国際経済戦略を策定し、中国をはじめとする東アジア地域との交流拡大を図るため、様々な施策を推進しているところです。こうした取組みの基本となります当面の安全確保に全力を尽くしたうえで、冷静かつ大局的な観点も持ちつつ、引き続き関連情報の収集に努め対処してまいります。


 

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