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6月定例会 (2012年6月19日)

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県議会6月定例会 知事説明要旨

(2012年6月19日)

県議会6月定例会の開会にあたり、提案いたしました議案の説明に先立ち、一言申し上げます。

はじめに、寛仁(ともひと)親王殿下の御薨去(ごこうきょ)に対し衷心より哀悼の意を表します。寛仁親王殿下におかれましては、医療・福祉の分野に多大な御尽力をされたほか、スポーツの振興や国際交流の分野でも幅広く御活動されました。本県にも公私にわたり70回ほどの御来県を賜り、その都度親しく温かいお言葉をいただき、県民ひとしく感激したところであります。

ここに、県民の皆様とともに、心から安らかなる御冥福をお祈り申し上げます。

次に、経済の動向、農作物の生育状況並びに当面の県政課題について、順次、御説明申し上げます。

【経済の動向】

まず、経済の動向について申し上げます。

我が国の経済動向につきましては、依然として厳しい状況にあるものの、東日本大震災にかかる復興需要などを背景として、生産活動や個人消費を中心に緩やかな回復傾向が見られます。

今後は、景気回復の動きが確かなものとなることが期待されますが、一方で、欧州の政府債務危機等を背景とした金融資本市場の変動や海外景気の下振れ等による懸念に加え、電力供給の制約や原油高の影響などもあり、なお予断を許さない状況にあります。

本県経済について見ますと、国の動きと同様、依然として厳しさが残っておりますが、4月の有効求人倍率が4年2か月ぶりに

0.9倍を超えるなど、全体として緩やかに改善してきております。

今後も、国内外の経済情勢が本県に影響を与えることも懸念されますことから、その動向を注視してまいりますとともに、引き続き、産業振興、景気対策に万全を期してまいります。

【農作物の生育状況】

次に、農作物の生育状況等について申し上げます。

この冬の記録的な豪雪に加え、4月3日から4日にかけての暴風により、農林水産関係でもパイプハウスの倒壊や底引き網漁業の漁獲量減などを中心に大きな被害が発生しました。県といたしましては、育苗などの春作業への影響を最小限にとどめ、農家の営農意欲を損なうことがないよう、復旧に向け早急に支援策を講じるとともに、漁場底質等の調査究明に努めているところであります。

こうした中、春の農作業や農作物の生育は、融雪の遅れや4月上旬まで低温・日照不足で推移したことから、スタート段階ではやや遅れ気味でありましたが、4月中旬以降の天候の回復と生産者の皆さんの努力により、現在は、全般的に概ね順調となっております。

水稲については、田植えは、平坦部では平年並みに行われましたが、中山間の一部では平年よりやや遅れての作業となりました。移植後は天候も比較的良く、現在のところ、生育は順調となっております。デビュー3年目の「つや姫」につきましても、概ね順調に生育しております。今年は、作付面積が昨年の倍以上となり、通年販売が可能な生産量となることから、生産・販売面での対応を強化し、日本を代表するブランド米としての評価確立と定着に向けて、しっかり取り組んでまいります。

また、現在収穫期を迎えているさくらんぼにつきましては、満開期まで天候が良好に経過したことや受粉対策の実施により、5月

25日に行った作柄調査において、収穫量は「やや多い」と、また、佐藤錦の収穫盛期は昨年より4日程度早い今月24日頃と見込まれております。

7月中旬から出荷時期を迎える西瓜(すいか)などの露地野菜につきましては、生育はやや遅れ気味でありますが、病害虫の発生も少なく、順調に経過しております。

今後とも、農作物の生育状況を的確に把握するとともに、気象変動に対応した適切な栽培管理の指導を徹底してまいります。

【当面の県政課題】

次に、当面の県政課題について申し上げます。

まず、次期短期アクションプランと新しい行財政改革の指針の策定について申し上げます。

平成21年度に策定しました「第3次山形県総合発展計画」の短期アクションプランが実施期間の最終年度に入りましたことから、プランに掲げた目標の達成に向けて、諸施策の着実な推進に努めているところであります。

また、これまでの取組みの成果を基礎として、総合発展計画の基本目標であります「緑と心が豊かに奏であい一人ひとりが輝く山形」の実現に向けてさらなる歩みを進めていくため、次期短期アクションプランの策定にも着手いたしました。現在、総合政策審議会において、関連する社会経済の動向などを踏まえ、今後県が取り組むべき重点課題と対応方向等について検討いただいており、秋頃に提言をいただくこととしております。この提言をもとに、さらに、県議会の皆様や市町村、県民の皆様からの御意見もお聞きしながら、今年度末を目途に、次期プランを策定してまいります。

一方、こうした県づくりを支える基盤となる行財政の運営につきましては、平成21年度に策定した「山形県行財政改革推進プラン」に基づき、県民参加・協働による県づくりを推進するとともに、県民視点に立ち、自主性・自立性の高い財政構造への転換を着実に進めてまいりました。

本年度は、同プランの推進期間の最終年度にあたることから、プランに掲げた項目が達成できるよう全庁を挙げた取組みを進めるとともに、県議会、県民の皆様、さらには、山形県行政支出点検・行政改革推進委員会などの御意見をいただきながら、新たな指針を策定し、行財政改革にしっかりと取り組んでまいります。

次に、エネルギー戦略の推進とこの夏の省エネ節電県民運動について申し上げます。

私は、今回の原発事故を踏まえ、原子力発電への依存度合いを徐々に少なくしながら、ゆくゆくは原子力に頼らない社会を実現すべきとの考えの下に、「卒原発」を提唱いたしました。そして、この考えを具体的に展開するため、この3月に「山形県エネルギー戦略」を策定いたしました。戦略展開の初年度にあたる本年を「再生可能エネルギー元年」と位置づけ、再生可能エネルギーの拡大に向けた取組みを推進しております。

国においては、去る16日に、大飯原発3・4号機の再稼動を最終決定しましたが、関西圏の極めて逼迫した電力需給を勘案して、暫定的な安全基準に基づき重い決断をしたものであり、今後はしっかりとした監視体制のもとで、より高度な安全対策を速やかに講じ、国策として原発依存から卒業できる道筋を示すべきと考えます。また、この7月にスタートする再生可能エネルギーの買取制度に加え、エネルギー政策の大転換を図るため、「革新的エネルギー・環境戦略」や「エネルギー基本計画」の策定作業を進めており、将来のエネルギーミックスの選択肢等について、国民的議論も経ながら、この夏までに策定することとしております。この中では、本県のエネルギー戦略を実現するうえで重要となる送電網の強化などの議論も行われていることから、去る8日、関係省庁に対し緊急提案を行ったところであります。

エネルギー戦略の具体的展開を通して、未来の世代が安心して暮らせる持続可能な社会の構築を進め、山形の元気を再生し、東北復興の牽引役を果たしてまいりたいと考えております。

また、エネルギー戦略の柱の一つでもある「省エネルギー」と全県民の連携と協働による地球温暖化防止の取組みを推進するため、去る5日の「笑顔で省エネ県民運動」推進大会を皮切りに、夏と冬は省エネ節電、秋と春はエコ通勤・エコドライブを重点テーマとし、年間を通して県民運動を展開することといたしました。

今夏は、昨年と比較すると電力需給バランスは改善されると見込まれているものの、依然として電力供給力には余裕が無く、特に猛暑時には電力供給不足も懸念されているところです。

そのため、特に夏の「山形方式省エネ節電県民運動」では、昨年夏の節電の取組みを一過性のものに終わらせることなく、県民の健康と安全、生産活動の維持向上を最優先に、県民生活や企業活動に無理のない範囲で、知恵と工夫を生かした自主的な節電の取組みと、ピークカット・ピークシフトの取組みを広く呼びかけ、山形らしいライフスタイルとして定着を図ってまいります。

次に、高速道路の整備促進について申し上げます。

県内の高速道路の整備につきましては、東日本大震災の教訓を踏まえ、私自身、隣県の知事たちと連携して幾度となく国に提案・要望を重ねた結果、日本海側の公共インフラの重要性も再認識されたことから、整備に向け大きく前進しております。

今年度に入り、国土交通省から、4月6日に東北中央自動車道泉田道路の新規事業着手と日本海沿岸東北自動車道の新潟県境部朝日・温海間及び秋田県境部遊佐・象潟間の都市計画を進めるための調査着手が発表されました。また、4月20日には、東北中央自動車道の追加インターチェンジ4箇所の連結許可が発表されたところです。さらに、5月10日には、日本海沿岸東北自動車道遊佐・象潟間の都市計画決定に向けた手続き着手と東北中央自動車道福島・米沢間の平成29年度供用予定が発表されたところであります。

本県の高速道路に関するこれらの動きは、沿線の方々をはじめ、多くの皆様が長年にわたり御尽力を重ねてこられた賜であり、深く敬意を表しますとともに、関係機関の方々に改めて感謝を申し上げます。

県といたしましては、山形県の将来に欠くことのできない社会インフラである県内の高速交通ネットワークが着実に整備されるよう、引き続き全力で取り組んでまいります。

次に、東日本大震災からの復興への対応について申し上げます。

去る5月10日に宮城県知事が来県され、職員の派遣やがれきの受入れなど、本県のこれまでの支援に対する感謝の言葉がありました。また、5月30日には福島県知事が来県され、その時点で1万2千名を超える避難者の受入れや支援に対する謝意とともに、引き続きの支援について要請がありました。私からは、避難されている方々への支援や被災地をはじめとする東北全体の復興に向けた取組みを進めていくことを改めて申し上げたところであります。

本県としても、観光や農業等の風評被害対策など、依然として多くの課題を抱えており、本格的な復興までには、これから先も長い道のりが予想されますが、今後とも、関係者と力をあわせながら、出来る限りの取組みを行ってまいりたいと考えております。

その取組みの一環として、「復興のための祈りと祭り」をテーマに四季を通して交流イベントを展開する「やまがた元気プロジェクト」がスタートしました。その第1弾となる「日本一『さくらんぼ』祭り」では、これまで、隣県へのキャラバン隊派遣による

PRや被災地の小学生を招いてのさくらんぼ収穫体験、被災県等を対象としたさくらんぼ観光果樹園への無料招待などに取り組んできたところです。

来る23日と24日両日には、山形県郷土館「文翔館」をメインの会場に、東北芸術工科大学をはじめ多くの若者や県民の皆様からの参加と協力をいただきながら、「食」と「農」を起点とした盛りだくさんの交流イベントを実施する「日本一『さくらんぼ』祭り」メインイベントを開催いたします。

この時期は、主力品種佐藤錦の収穫盛期とも重なることから、被災地をはじめ全国から多くの皆様に来県いただき、様々なイベントやさくらんぼ狩りなどを通して参加者同士の交流を深め、喜びや感動、元気を分かち合い、心を一つにして東北の復興に向けて、ともに歩みを進めてまいりたいと考えております。

さらに、このたび「やまがた樹氷国体」とテーマを定めた第69回国民体育大会冬季大会スキー競技会の開催や、4月17日に開催申請を行った全国育樹祭では、本県の豊かな自然環境を次世代に継承していくとともに、東日本大震災からの復興の原動力となるよう東北全体に元気をもたらしていきたいと考えております。

また、山形青年会議所が招致活動を展開してきた「国際青年会議所アジア太平洋地域会議(ASPAC)」の2014(平成26)年山形開催が決定したところですが、世界に向けて東北の復興を発信できる場となるよう強く期待しているところです。

次に、中国黒龍江省との交流の拡大に向けた取組みについて申し上げます。

昨年10月の県中国ハルビン事務所の開設を機に、両県省間のさらなる相互理解を図り、人・物の交流を拡大させることを目的として、去る13日から本日にかけて、「やまがたフェアインハルビン」を開催しております。

私も、今回初めてとなる双方向のチャーター便で、訪問団の団長として現地を訪問し、黒龍江省人民代表大会のトップである吉炳(きつへい)軒(けん)主任を表敬するとともに、同省人民政府の王(おう)憲(けん)魁(かい)省長にお会いし、今後の交流促進について、率直な意見交換を行いました。

また、省都ハルビン市内繁華街におきまして一般市民の皆様に山形の伝統芸能を披露するとともに、現地の旅行会社やマスコミ、行政関係者等をお招きして開催した「観光情報交流会」では、温泉など本県の豊富な観光資源を紹介するとともに、果樹王国やまがたを代表する県産食品を御試食いただきながら、「おいしい山形」を強くアピールしてまいりました。

さらに、中国でも有数の国際見本市である「ハルビン国際経済貿易商談会」におきましては、観光ブースの設置や県内企業の出展を拡大したほか、個別商談会を開催したところであり、今回のフェア全体を通して、黒龍江省における本県のより一層の知名度向上が図られ、県産品の輸出や観光誘客といった経済交流の面でも着実な一歩が踏み出せたものと考えております。

今回の黒龍江省訪問では、チャーター便を運航していただいた中国南方航空黒龍江分(ぶん)公司(こうし)も訪問し、今後の更なるチャーター便の運航について意見交換を行い、その実現に向けて相互に協力していく旨の覚書を交わしてまいりました。

今後も、中国ハルビン事務所を拠点として、交流の基盤となる人脈づくりに努めながら、経済のみならず、技術・学術・教育・文化等多方面での交流の拡大を図ってまいります。

次に、大蔵村肘折地区における斜面崩壊と今後の取組みについて申し上げます。

肘折地区においては、4月10日以降数回にわたって斜面崩壊が発生し、5月13日には大規模な崩壊がありましたが、それ以降、大きな崩壊の発生は確認されておりません。その後行われた専門機関による現地調査においても、これまで以上の規模での崩壊が起きる可能性は低い旨の所見をいただいております。

現在、村道等を利用した代替道路による交通アクセスを確保しておりますが、通行止めとなっている主要地方道戸沢大蔵線につきましては、大蔵村はじめ肘折地区の皆様の御意見もいただきながら、復旧工事について検討を重ね、現在、国との調整を行っているところです。

肘折地区は開湯1200年の本県有数の温泉地であり、観光地であります。県といたしましては、地区の皆様が安心して暮らし、県内外からの観光客を迎えることができるよう復旧作業を進め、冬までに大型車が通行できる道路の整備を進めてまいります。

また、梅雨期を控え大雨等による土砂災害に備え、県内の危険区域等の巡視点検にも取り組んでまいります。

【議案の概要】

次に、このたび御審議いただきます議案の概要について御説明申し上げます。

提案いたしました議案は、平成24年度山形県一般会計補正予算など13件であります。

まず、一般会計補正予算について申し上げます。

今回の補正予算は、地すべり・土砂崩落、この冬の豪雪及び4月の暴風により発生した災害への対策を講じるとともに、喫緊の課題へ対応するため必要となる経費について計上することとしたものであります。

災害対策といたしましては、大蔵村肘折地区等の地すべり・土砂崩落に係る対策や、肘折温泉への交通アクセス確保などの観光対策を実施するとともに、道路の凍上災等に係る調査や飛島漁港等の災害復旧事業などを行ってまいります。

喫緊の課題への対応としましては、学校や保育所等の給食の放射性物質検査や、11月の就航に向けたドクターヘリ基地病院離着陸場の整備などに要する経費を追加いたします。このほか、前述のような好機をとらえ、ハルビンとの国際チャーター便の追加運航実現に向けた支援を行うとともに、現在凍結されている山形駅西口の拠点施設に関し、これまでの幅広い検討経過を改めて振り返るとともに、時代の要請を踏まえた検討を加えることにより、今日的なあり方をまとめるため、各分野の有識者等から御意見を伺ってまいります。

以上の結果、今回の一般会計補正予算総額は、9億9,200万円となり、今年度の累計予算額は、6,158億1,400万円となります。

次に、予算以外の議案の主なものについて御説明申し上げます。

山形県予算の執行に関する知事の調査等の対象となる法人を定める条例の設定については、地方自治法施行令の一部改正に伴い、予算の執行に関する知事の調査等の対象となる法人を定めるためのものであります。

平成23年度山形県一般会計補正予算(第9号)、平成23年度山形県公債管理特別会計補正予算(第2号)、平成24年度山形県一般会計補正予算(第1号)及び山形県県税条例の一部を改正する条例の制定についての4件の専決処分の承認については、いずれも急施を要したために専決処分をいたしましたので、その御承認をお願いするものであります。

山形県公安委員会委員の任命について、並びに山形県収用委員会委員及び予備委員の任命については、いずれも委員の任期満了に伴い、それぞれ提案の者を適任と認め、御同意をお願いするものであります。

以上が、今回提案いたしました議案の概要でありますが、内容の詳細につきましては、議事の進行に従いまして、関係部課長より御説明申し上げますので、よろしく御審議のうえ、御可決くださいますようお願いいたします。


 

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