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2月定例会 (2012年2月20日)

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県議会2月定例会 知事説明要旨

(2012年2月20日)

平成24年県議会2月定例会の開会にあたり、一言申し上げます。

まず、今冬(こんとう)の豪雪への対応等について申し上げます。

本県では、昨年12月から雪が断続的に降り続いており、気温も平年に比べて低い状況が続いております。

特に、2月1日の夜半から2日午前にかけて、県内は猛烈な大雪に見舞われ、除雪作業はもとより、道路の通行規制やJRの運休など、県民生活に大きな影響を及ぼしました。その後(のち)も低温や断続的に雪の多い状況が続いており、雪下ろしや除雪作業による死傷者の数は、既に昨冬(さくとう)を上回る厳しい状況となっております。

亡くなられた方々と御遺族に深く哀悼の意を表しますとともに、雪下ろしによる負傷や家屋の損壊などに遭われた方々に、心からお見舞いを申し上げます。

また、農作物に対する被害も拡大しており、パイプハウスの倒壊や果樹の枝折れなどを中心に、既に現時点で3億円を超える被害が報告されております。

県では、1月31日に「山形県豪雪災害対策本部」を設置し、雪下ろしや除雪の際の安全対策の徹底や、高齢者世帯など援護が必要な方に対する除雪対策の推進などを呼びかけるとともに、2月補正予算において、道路除雪経費の追加などの雪害対策経費を計上したところです。また、「農林水産関係雪害対策総合相談窓口」の設置や、建設業界に対する雪下ろし作業の優先的取組みの要請などの対策を講じております。

今後とも豪雪被害の拡大が懸念される状況にあることから、県といたしましては、市町村をはじめ関係機関と連携しながら、雪害対策に万全を期するとともに、国に対し除雪経費に対する支援や豪雪対策の充実を、強く要請したところであります。

引き続き、県内の実態把握に努め、県民生活をはじめ、生産活動への影響等の対策に全力で取り組んでまいります。

さて、今回、県議会定例会に提案しております議案の説明に先立ち、県政運営に対する所信の一端を申し上げ、議員各位並びに県民の皆様の御理解と御協力を賜りたいと存じます。

【本県を取り巻く情勢】

社会経済のグローバル化の一層の進展により、国際情勢の変化が県内の社会経済にも直接的に様々な影響を及ぼす状況にあります。

顧みれば、平成23年は、歴史的な円高が進行し、我が国の経済・金融の安定に大きな影響を及ぼしました。また、欧州の政府債務危機や中東アラブ諸国における民主化運動に伴う争乱により、政治経済が混乱し、さらに、イランによる核開発をめぐる国際社会の緊張感が高まっております。

こうした国際情勢の大きな動きの中にあって、人口減少・少子高齢社会への対応、東日本大震災に端を発した原子力発電所事故や地球温暖化に対応したエネルギー政策など我が国の抱える課題は、今後世界が直面していく課題でもありますので、これらの諸課題の解決に向けて、我が国が先頭に立ち、リーダーシップを発揮していくべきであると考えております。

国内に目を転ずれば、我が国経済は、東日本大震災の影響により企業収益が減少するなど、依然として厳しい状況にある中で、ようやく生産を中心に緩やかに持ち直してきております。

今後、各種の政策が功を奏し、景気の緩やかな持ち直し傾向が続くことが期待されますが、円高の長期化による輸出関連産業の競争力の低下や、欧州の政府債務危機の影響等による海外景気の下(した)振(ぶ)れなど、国内景気を押し下げるリスクが存在することから、地方経済も引き続き厳しい状況にあるものと考えております。

また政府は、「環太平洋パートナーシップ協定」、いわゆるTPP交渉参加に向けて関係国と事前協議を開始いたしました。TPPは、農業分野をはじめとして、国民生活の幅広い分野に影響を及ぼすものであり、交渉参加の判断にあたっては、我が国の食料自給率の向上策との整合を図るとともに、国民的議論を踏まえた合意形成が欠かせないものと考えております。そのため、国に対して、引き続き、関係国から得られる情報や対応すべき課題に関する丁寧な情報開示を求めていくとともに、農業をはじめTPP交渉の影響を受ける各分野に関わりを持つ本県として、関係国との協議の状況や国内対策の検討状況など国の動向を注視しながら、関係機関・団体とも十分に連携を図り、対応してまいります。

さらに、去る17日に、「社会保障・税一体改革大綱」が閣議決定され、必要な社会保障改革と、その財源を確保するための消費税率の引上げを含む税制の抜本改革の考え方が示されました。現在の高齢化や財政の状況を踏まえれば、社会経済の変化に対応した社会保障の機能強化とともに、将来を見据えた安定的な財源確保に向けた検討は必要でありますが、具体的な対応にあたっては、大震災の影響が残る中で、地方の経済や雇用情勢などにも十分に配慮しなければならないと考えておりますので、今後の議論を注視しつつ、全国知事会等様々な機会を捉え、本県としての考えを主張してまいります。

さて、東日本大震災から間もなく1年を迎えようとしております。

被災地の復旧・復興については、国を挙げて取り組んではいるものの、現状としてはなかなか進捗が見られないものとなっており、去る10日に発足した復興庁を中心とした迅速な対応が強く求められるところです。

一方で、私たちはこの大震災から多くの教訓を学びました。

交通や物流、エネルギーに関するインフラなど生活や経済活動に係る諸機能が、太平洋側に過度に集中している国土構造の問題点が改めて浮き彫りとなり、災害に強い国土づくりが強く求められております。

また、原子力発電所の事故が、国民生活の様々な分野に、しかも広範囲な地域に、更に将来にわたって大きな影響を及ぼすことから、国においては、エネルギー基本計画の抜本的な見直し作業が行われているところです。

東日本大震災からの復旧・復興に向けては、長く厳しい道のりが予想されますが、こうした教訓を活かして、安全・安心な社会を構築し、未来の世代に伝えていくことが、大震災を経験した現代に生きる私たちの使命であると考えております。

【未来を見据えた元気再生】

このように国内外の社会経済が大きな転換期にある中で、私たちは総力を結集して、東北全体の復興、日本の再生を果たしていかなければなりません。

このため、平成24年度を山形県、東北地方の「元気再生の年」と位置づけ、本県の特性を活かした取組みや本県の有する資源にさらに磨きをかけるとともに、再生可能エネルギーや農林水産業の6次産業化など発展の可能性の芽を育み、活かすことにより、山形の新たな活力を生み出し、東北全体の復興につなげてまいります。

そして、この活力をもとに山形の新たな発展の可能性を生み出し、日本の「食料供給県」や「ものづくり産業の集積基地」としての役割に加え、再生可能エネルギーを活用した分散型エネルギー社会を先導していく取組みや、我が国の経済成長を支える環日本海地域との交流機能を備えた拠点地域の形成など、我が国の持続的な発展の一翼を担う県づくりを進めてまいります。

【県政運営の基本的考え方】

このような考えに立ち、平成24年度の県政運営にあたりましては、「第3次山形県総合発展計画」に基づき、県民の皆様や市町村とともに、人と人との絆や、地域の連携、資源の循環など『つながり』を視点に施策を展開してまいりたいと考えております。

特に、東日本大震災で顕在化した課題を踏まえ、「東北全体を俯瞰した復興・山形の再生」に向けて、公共インフラ等の代替性・補完性機能の確保や被害の軽減を図る防災機能の強化など、「災害に強い県土づくりの推進」について、引き続き、国に対する提言を重ねながら、本県独自の取組みなどを加えて展開してまいります。

また、「卒原発」の実現に向けて、現在策定中の新たなエネルギー戦略を踏まえ、再生可能エネルギー等の供給基盤の確保と、産業の振興に向けたエネルギー施策を展開してまいります。

さらに、本県経済は、東日本大震災や歴史的円高など現下の経済情勢にあって、雇用に力強さが欠けるなど依然として厳しい状況にあることを踏まえ、地域の活力や県民の暮らしに直結する新たな「産業振興・雇用創出」に全力で取り組んでまいります。

このような中、社会経済が厳しい状況の時にこそ、本県の明日を担う、たくましい人材の育成が重要であります。こうした認識に立ち、人材の育成をあらゆる政策の土台に据えて、現行の短期アクションプランの5つの柱であります「医療・福祉・子育て支援などの充実」、「地域産業の振興・活性化」、「農林水産業の再生」、「教育・人づくりの充実」、そして「県土環境の保全・創造・活用」に係る諸施策を着実に推進してまいります。

私は、知事に就任して以来、「心の通う温かい県政」の推進という基本姿勢に立ち、県民の生命と生活を守ることを最優先に、県民や市町村との対話を重視しながら、県政運営に取り組んでまいりました。

昨年は、東日本大震災への対応等に努めながら、短期アクションプランに掲げる各種施策にしっかりと取り組み、私の考える県づくりの土台を築き、活力溢れる山形県の実現に向けた歩みを着実に進めることができたものと考えています。

平成24年度は、「第3次山形県総合発展計画」の現行短期アクションプランの最終年度、仕上げの年にあたります。これまで取り組んできた施策の成果を結実させたうえで、次の段階へと発展させ、総合発展計画の基本目標であります「緑と心が豊かに奏であい一人ひとりが輝く山形」の実現につなげていきたいと考えております。

また、被災地に隣接し、現時点で全国最多の避難者を受け入れている県として、引き続き、被災地の復興を支援するとともに、避難者の方々が少しでも安心して生活を送ることができるよう、できる限りの支援を行ってまいります。

【今後の政策の展開方向】

次に、今後の政策の展開方向について、主なものを申し上げます。

東北全体を俯瞰した復興・山形の再生を見据え、「災害に強い県土づくりの推進」については、今年度中に予定しております地域防災計画の見直しを踏まえた危機管理体制の再構築など、「減災」に向けた多面的な災害予防対策を推進してまいります。

また、昨年は、日沿道の新潟・秋田両県境部の区間の計画段階評価の着手や、東北中央道泉田道路の新規着手決定、酒田港の日本海側拠点港の選定などの動きがあったところですが、引き続き、高規格幹線道路の整備促進など、いわゆる横軸機能の強化を図るなど、補完性・代替性機能の確保のための公共インフラの整備に努めてまいります。

新たな「産業振興・雇用創出」については、産業振興を通じた安定雇用創出のため、本県の強みを活かす新たな産業の振興、有望な分野への展開による産業振興を積極的に進めるとともに、誰もが就業できる環境の整備に向け、若年者や女性等の就業支援を図ってまいります。

また、引き続き厳しい状況にある景気動向を踏まえ、総合的な住宅対策をはじめとする景気雇用対策を、引き続き展開してまいります。

私は、再生可能エネルギーの導入を進めながら、徐々に原発依存から卒業していく「卒原発」を提唱いたしました。本県には豊富な自然エネルギーが賦存しております。こうした資源の活用を図りながら、県民生活や産業活動に必要なエネルギー供給基盤を確保しつつ、産業の振興・地域の活性化にもつなげていく新しいエネルギー戦略を、今年度中に策定することとしております。平成24年度は、この戦略に基づく施策を着実に前に進めてまいります。

【平成24年度予算を取り巻く環境】

次に、このたび御提案いたしました平成24年度予算を御説明申し上げます。

国の平成24年度予算は、新たなフロンティア及び新成長戦略など4分野からなる「日本再生重点化措置」に予算を重点配分するとともに、東日本大震災からの復旧・復興に全力で対応した上で、平成23年度から3年間の歳出の大枠を定めた「中期財政フレーム」を堅持することを基本として編成されました。

また、平成24年度の地方財政への対応については、東日本大震災を踏まえ、通常収支分と東日本大震災分に区分して対応が講じられました。

まず通常収支分については、地方交付税を0.1兆円増額した上で、一般財源総額については、中期財政フレームに基づき、平成23年度と同水準を確保することとされたところです。

また、東日本大震災分については、復旧・復興事業の地方負担分等について震災復興特別交付税を措置するとともに、全国的に緊急に実施する緊急防災・減災事業についても、財政措置を講じることとされたところです。

なお、引き続き高い伸びが予測される社会保障関係経費については、国において、「社会保障・税一体改革」の中で、サービスの提供に要する地方の財源についても一定の方向性を示したところですが、社会保障制度を安定的に運営するためには、実際にサービスを提供する地方の体制及び財源が安定的に確保される必要があります。

引き続き、地方財政対策等を通じて、必要なサービスを適切に提供できる安定的な財源が確保されるよう、国に強く働きかけてまいります。

【平成24年度当初予算等】

次に、このような状況の下(もと)で編成を行った本県の平成24年度予算の基本的な考え方と、概要について申し上げます。

歳入面では、自主財源の柱である県税につきまして、年少扶養控除の見直しにより個人県民税の増が見込まれる一方、自動車保有台数の減少により自動車税の減が見込まれるなど、全体として平成23年度と同水準の税収を見込みました。

一般財源の大宗を占める地方交付税は、このたびの地方財政対策により、一般財源総額の確保が図られた一方、本県人口の減少に伴う基準財政需要額の減少等により、微減となることが見込まれます。

歳出面では、人件費について、地域主権時代の県政運営指針に基づく職員数の着実な削減などにより、1.2%の減となりました。

公債費についても、将来の公債費負担を見据え、引き続き適正な公債管理に意を用いた結果、0.7%の減となった一方、社会保障関係経費は、高齢化の進展等に伴い、引き続き増加基調にあります。

こうした環境下にあって、平成24年度の「県政運営の基本的考え方」及び「予算編成方針」に基づき、持続可能な財政運営を視野に入れつつ、予算編成を行ったところです。

その概要について申し上げます。

第1に、「東北俯瞰・山形再生枠」による災害に強い県土づくりの展開であります。

  まず、太平洋側と日本海側の相互補完のための公共インフラの整備であります。

格子状骨格道路ネットワークを着実に形成するため、国道347号の機能強化に向けた調査を実施するとともに、東北中央道の追加インターチェンジ及びアクセス道路の整備、地域高規格道路の整備促進、国道13号尾花沢新庄道路・東北中央道泉田道路の整備に取り組みます。

山形空港、庄内空港の機能強化及び路線の維持・拡大に向け、両空港へのチャーター便誘致、既存路線の活用促進を進めるほか、空港の除雪機能の維持を図ります。

酒田港の物流拠点としての機能強化を図るため、ガントリークレーンの増設など荷役(にやく)機能の強化を図るとともに、取扱貨物量の増加を図るための物流機能強化策を検討してまいります。

  次に、地域産業・農林水産業の活性化であります。

「復興のための祈りと祭り」をテーマに、やまがた「さくらんぼ」祭りを皮切りに、年間を通したイベントを展開し、原発事故の風評被害の克服に向け、県産農畜産物のおいしさと安全性をPRするとともに、県内への観光誘客を図ってまいります。

また、経済波及効果の高い大会の誘致策を強化するとともに、中国ハルビン事務所の開設を契機に、訪日観光の大幅な増が見込まれる中国への観光誘客を進めます。

さらに、県産農畜産物の放射性物質検査を継続するとともに、県産稲わらの自給体制の確立に向けた支援を引き続き実施いたします。

  次に、防災機能の強化・放射線対策であります。

まず、災害等から県民の生命・財産を守る社会資本整備等の推進を図るため、私立学校や放課後児童クラブの耐震化や、災害発生時に大きな役割を果たす市町村の防災行政無線の強化に対し支援を行います。

災害発生時の交通ネットワークを確保するため、緊急輸送道路となる橋りょうの架替、道路改良、落石対策を進めるとともに、頻発する豪雨災害への対応として、水防警戒対象となる県内主要河川の護岸の緊急安全対策などを実施いたします。

また、老人福祉施設などを土砂災害から守るための砂防施設の整備を加速します。

大震災の発生時に懸念される津波の発生に備え、海岸・河川の耐震化対策、河川の津波遡上対策、市町村の津波対策に対する支援などからなる「津波対策アクションプログラム」を強力に展開いたします。

災害予防対策の推進に向け、地域防災計画の見直しや防災訓練の強化を図るほか、市町村の自主防災組織の整備や避難所機能の強化を図るための、総合的な市町村支援策を、今後3年間にわたり実施します。

また、福島第一原子力発電所の原発事故対策として、県内における放射線モニタリングを継続します。

  次に、震災からの復興等に向けた避難者支援であります。

避難者向け借上げ住宅を引き続き5,000世帯規模で提供するほか、避難者に対するきめ細かな支援体制を維持するため、復興ボランティアの運営を支援いたします。

第2に、卒原発の実現に向けたエネルギー施策の展開であります。

現在策定中の新たなエネルギー戦略に基づき、再生可能エネルギーの開発促進と地域導入、代替エネルギーへの転換、省エネの推進を政策の柱とし、具体的施策の展開を図ります。

  まず、風力、太陽光、地熱発電など大規模事業の県内展開促進であります。

県内において、風力発電の事業化に向け風況調査を行う民間事業者に対し支援するほか、内陸部における風力発電の事業展開を誘導するため、事業者と共同して事業展開地域の開拓を行います。

また、再生可能エネルギーによる発電所の建設事業に対し、融資及び利子補給を行います。

  次に、地域分散型の再生可能エネルギーの導入促進であります。

太陽光発電や、ペレットストーブ等の木質バイオマス燃焼機器など、家庭における再生可能エネルギー等を利用する設備の導入に対し、総合的な支援策を講じるほか、事業所における再生可能エネルギー等設備の導入に対する支援を行います。

また、市町村や民間の防災拠点施設への再生可能エネルギーの導入を促進するため、国の助成を受けて設置した「再生可能エネルギー等導入促進基金」を活用した支援を行います。

第3に、産業振興・雇用創出であります。

このたび策定いたしました「やまがた新雇用安定プロジェクト」に基づき、産業振興を通じた雇用創出と、誰もが就業できる環境の整備を総合的に実施してまいります。

  まず、産業振興を通じた雇用創出であります。

本県の強みを活かす新たな産業の振興に向け、農業の6次産業化に向けた施設・設備整備に対する支援制度を拡充いたします。

また、企業立地に対する支援を大幅に拡充するほか、有望な分野への展開による産業振興に向け、山形大学を中心とした産学官共同による有機エレクトロニクスの新たな展開に対し支援を行うとともに、慶應義塾大学先端生命科学研究所における先導的な研究成果の地域展開に向けた取組みを加速いたします。

産業振興に繋がる雇用支援として、国の雇用基金を活用した緊急雇用創出事業に引き続き取り組むほか、従業員の解雇を抑制するための雇用調整助成金の上積み措置を継続します。

さらに、農業における雇用・新規就農を支援するため、新たに青年就農給付金の支給を行うほか、都市の若者による地域活性化を図る「青年農山漁村協力隊プロジェクト」を引き続き実施します。

  次に、誰もが就業できる環境の整備であります。

若年者の就業支援策として、学卒未就職者等に対する基礎研修と民間企業での就労研修を組み合わせた研修プログラムを実施するほか、新たに県内高校生の早期就職に向けた面接トレーニングを実施するとともに、高校生の県内事業所見学会を開催します。

また、こうした対策とあわせ、総合的な住宅対策や、社会資本の長寿命化、県内中小企業の経営安定に向けた融資の拡充など、総合的な景気雇用対策を引き続き実施し、県内における産業振興と雇用創出、景気対策に万全を期してまいります。

以上、3つの新規重点項目に加え、「県政運営の基本的考え方」の5本柱について、施策を展開してまいります。

第1に、「医療・福祉・子育て支援などの充実」であります。

まず、医療の面では、ドクターヘリの本年11月就航に向け、基地病院のヘリポートや格納庫の整備を行います。また、医師確保対策に引き続き取り組むほか、看護師が地域的に不足している現状を踏まえ、新たに「山形方式・看護師等生涯サポートプログラム」に基づき看護師確保対策を実施するなど、地域における保健・医療提供体制の充実強化を進めます。

福祉の面では、地域自殺対策緊急強化基金等を活用した自殺対策の強化を図るとともに、介護職員の確保に向け、夜勤に対応できる介護職員の育成など、福祉人材の確保・養成などを通し、暮らしを支える福祉サービスの充実に取り組み、高齢者や障がい者など誰もが安心して暮らせる社会の実現に努めてまいります。

子育ての面では、子育て支援医療について所得制限を撤廃するほか、認可外保育施設の子ども・子育て新システムへの移行を支援するなど、子育て支援の充実を図ってまいります。

第2に、「地域産業の振興・活性化」であります。

「山形県産業振興プラン」に沿って、有機エレクトロニクスをはじめとする先導的な研究成果の事業化推進など、山形の強みを活かしたものづくり産業の集積を促進してまいります。

また、自動車関連産業の県内集積に向け、引き続き企業の育成を図るほか、円高の影響を受けている県内ものづくり企業への支援を継続します。

物産振興の面では、新たに「県産品カタログギフト」を作成し、総合ブランド戦略のベースとなる県産品愛用運動の取組みを強化してまいります。

海外への販路開拓や取引拡大の面では、昨年10月に開設した中国ハルビン事務所を拠点に、「やまがたフェアインハルビン」を開催するなど、経済成長の著しい東アジア地域等との貿易と観光交流の拡大を図ります。

第3に、「農林水産業の再生」であります。

意欲的な農林漁業者等を支援する農林水産業創意工夫プロジェクト事業について、対象事業者を拡大するなど支援を充実するとともに、園芸や畜産に対する重点的な支援を引き続き実施します。

デビュー3年目を迎え、ブランド定着の正念場を迎えるつや姫について、関西圏に対するPRを強化するなど、戦略的な取組みを展開してまいります。

また、将来の農林水産業を支える担い手の育成・確保に向けた取組みを充実強化するとともに、漁港など水産基盤、農業水利施設など生産基盤や、森林の整備に引き続き着実に取り組み、農林水産業を起点とする産出額3,000億円の達成につなげてまいります。

第4に、「教育・人づくりの充実」であります。

将来の山形を担う若者の育成に向け、引き続き教育山形「さんさん」プランを推進するとともに、特別な支援を必要とする児童生徒への支援を充実強化してまいります。

山形の未来をリードする人材育成に向け、教員の指導力強化、生徒の学力向上に取り組みます。

私立学校の振興と教育水準の向上に向け、私立学校一般補助金の高等学校に対する助成の拡充、すなわち標準運営費に対する補助率を引き上げるほか、私立高等学校等の授業料を軽減します。

新県立大学管理栄養士養成課程の設置に向け、新校舎の建築等に取り組みます。

また、若者の積極的な活動を支援・促進するため、新たに「やまがた若者元気プロジェクト」を実施し、各種審議会等への若者委員の登用や、若者による洋上・被災地キャラバンの実施、東北芸術工科大学と連携した若者の活動への支援を行います。

第5に、「県土環境の保全・創造・活用」であります。

今年度中の策定を予定しております新しい環境基本計画に沿って、水環境や森林環境の保全を図ってまいります。

具体的には、合併処理浄化槽の普及に向け、助成制度を創設して設置者負担の軽減を図ることにより、水環境の保全を図るとともに、新たに、水資源や森林保全に関する条例制定に向けた検討・調査を進めます。また、やまがた緑環境税を活用し、県民主体の森づくり活動に対する支援を拡充してまいります。

高速交通ネットワークの整備や空港・港湾機能の強化、道路・河川等の必要な社会資本整備を着実に推進するとともに、中心市街地における街づくりを支援してまいります。

また、地域コミュニティ機能の維持に欠くことのできない生活交通網の維持に向け、市町村が行う路線バスやデマンド型交通運行に対し支援を継続します。

これら施策の推進のため、所要の予算額を計上した結果、平成24年度の一般会計当初予算は、6,147億2,300万円となり、前年度予算に対して2.3パーセントの増加となりました。

公債管理特別会計など10特別会計予算は、合計1,748億5,700万円余となりました。

また、今回の予算編成と同時に「山形県財政の中期展望」を策定いたしました。

今後を展望いたしますと、依然として多額の財源不足が生じる厳しい財政状況が見込まれますが、引き続き歳入、歳出両面からの対策を講じながら、中長期的な財政健全化のため、「臨時財政対策債と補正予算債を除いた県債残高の減少」を着実に達成しつつ、調整基金の確保に努めてまいります。

【平成23年度2月補正予算】

次に、平成23年度2月補正予算について御説明申し上げます。

新たに「新雇用創出産業対策特例基金」を県単独で造成し、国の雇用基金と併せ、平成24年度当初予算と一体となった産業振興・雇用創出を計画的に進めてまいります。

また、国の3次及び4次補正に呼応し、再生可能エネルギー等導入促進基金や緊急雇用創出事業臨時特例基金など各種基金への積立を行うほか、農業の体質強化に向けた基盤整備や、産地の競争力強化に向けた加工施設等の整備に対し支援を行います。

また、今冬(こんとう)の豪雪による影響を踏まえ、道路除雪経費を追加計上するとともに、農業への豪雪対策として、23年度の補正予算と24年度当初予算をあわせ、農業用施設復旧支援などの農作物被害等対策を講じます。

こうした対応に、災害復旧など公共事業関係の執行実績等及び避難者受入れに万全を期すために用意いたしました予算の実績を踏まえた補正を合わせますと、一般会計の2月補正予算総額は、205億1,000万円の減額となりました。

予算以外の案件につきましては、いわゆる「地域主権一括法」など国の法令改正に伴う県条例の改正をはじめ、「山形県迷惑行為防止条例」の設定や、「山形県部設置条例の一部を改正する条例」、「山形県警察職員定数条例の一部を改正する条例」の制定などについて、御提案申し上げております。

議案の詳細につきましては、議事の進行に従いまして、関係部課長より御説明申し上げますので、よろしく御審議のうえ、御可決くださいますようお願いいたします。


 

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