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6月定例会 (2011年6月22日)

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県議会6月定例会 知事説明要旨

(2011年6月22日)

県議会6月定例会の開会にあたり、提案いたしました議案の説明に先立ち、経済の動向、農作物の生育状況並びに当面の県政課題について、順次、御説明申し上げます。

【経済の動向】

はじめに、経済の動向について申し上げます。

我が国経済は、東日本大震災の影響により、持ち直しの動きにあった雇用情勢に足踏みが見られるほか、企業の業況判断に慎重さがうかがわれるなど、依然として厳しい状況にある中で、このところ生産活動や輸出に上向きの動きが見られます。

本県経済につきましても、東日本大震災の影響が、消費、生産、雇用の各方面に及んでおり、依然として厳しい状況にありますが、一部に持ち直しの動きが見られます。特に、鉱工業生産は、電気機械を中心に約7割の業種で上昇しているなど、震災前の水準に近づいてきております。

今後の全国の経済動向につきましては、供給網の立て直しが進み、生産活動が回復していくのに伴い、海外経済の緩やかな回復などを背景に、持ち直していくことが期待されております。

一方、電力供給の制約や原子力災害及び原油高の影響等による景気の下振れリスクなど、なお予断を許さない状況にあります。

このため、これらの本県経済への影響など、国内外の経済の動向を引き続き注視してまいります。

これに加え、今般の国の第一次補正予算において、経営安定のための保証枠が倍増されたことを踏まえ、「東日本大震災緊急経営支援資金」を追加し、県内中小企業の震災対応支援に万全を期してまいります。

【農作物の生育状況】

次に、農作物の生育状況について申し上げます。

昨年から今年にかけての記録的な豪雪と、融雪の遅れに加え、4月までは低温・日照不足で推移したことから、農作物の生育は全般的にやや遅れ気味に経過しております。

水稲については、県内の中山間地域を中心に田植えが平年よりもやや遅れましたが、移植後は天候も比較的良く、現在のところ、生育は順調となっております。

昨年から本格販売され、高い評価をいただいております「つや姫」についても、概ね順調に生育しております。去る6月6日には、デビュー2年目を迎えるにあたり、評価の確立と全国定着に向けた取組みを、関係者が一丸となって推進する「つや姫の集い」を開催いたしました。今後とも、日本を代表する「つや姫」のブランド化に向け、関係者の総力を結集し、その先頭に立って取組みを進めてまいります。

また、現在収穫期を迎えているさくらんぼにつきましては、開花期に好天に恵まれるとともに、結実対策も徹底されたことなどから、5月30日に実施した作柄調査において、収穫量は「多い」と見込まれたところです。

7月中旬から出荷時期を迎える西瓜などの露地野菜については、生育はやや遅れておりますが、病害虫の発生も少なく、比較的順調に経過しております。

夏場に向けて気象変動が大きくなると予想されておりますことから、今後とも、農作物の生育状況を的確に把握するとともに、気象変動に対応した適切な栽培管理の指導を徹底してまいります。

なお、国の第一次補正予算への対応につきましては、今後とも、本県への具体的な配分等について鋭意情報収集に努め、適時適切な対応を行ってまいります。

【当面の県政課題】

次に、当面の県政課題について申し上げます。

まず、東日本大震災への対応について申し上げます。

東京電力福島第一原子力発電所における事故の速やかな収束と、被災地の力強い復興を、県民の皆様とともに心から祈念いたしたいと思います。

大震災の発生から100日を過ぎた現在、県民生活と県内経済の安定確保、被災地や避難者への支援、インフラの充実と交通輸送の確保、そして今後の復興支援と防災機能の強化といった視点から、様々な取組みを引き続き実施していくことが極めて重要です。

去る5月31日には、青森県、秋田県、新潟県とともに、東北全体を俯瞰した復興に向け、太平洋側と日本海側の相互補完のための公共インフラ整備、エネルギーの確保・供給体制の整備、産業の振興・活性化、防災機能の強化の4つを柱とする提案を行ってまいりました。

この中でも特に、太平洋側と日本海側を結ぶ「横軸道路」の整備が急務であること、また、国として、電力の供給体制の一刻も早い復旧を図るとともに、再生可能エネルギーの導入に対する支援の充実など、さらなる取組みが必要であることを強く訴えてまいりました。

今後とも、広域的な視点に立った東北地方の復興を目指し、議会の皆様方の御提言などを踏まえ、国に対し積極的に提言、提案を行うなど、全力を挙げて取り組んでまいります。

また、避難者への対応をはじめとする被災県への支援や、検査・測定体制の充実等による放射線対策の強化、引き続き厳しい状況にある雇用対策の充実など、県民の安全安心を確保する施策に、万全を期してまいります。

次に、山形方式節電県民運動について申し上げます。

東日本大震災に起因する電力不足による停電から、県民生活や企業活動を守るため、県民全体で節電に取り組む山形方式節電県民運動を実施しております。

実施期間は、夏場の6月から9月までとし、県が率先して取り組むとともに、産業界からも積極的な協力をいただいているところです。この運動を契機に、家族団らんにより家族の絆を強めながら節電に取り組むなど、ライフスタイルの見直しも含め、県民の皆様方への周知に努め、家庭における節電を積極的に進めてまいります。

また、原発事故を受け、今後のエネルギー政策を国を挙げて見直す必要があると考えております。具体的には、需給動向の将来を見据え、再生可能エネルギーへの転換を進めるよう働きかけてまいります。

次に、県内経済の活性化に向けた観光誘客と県産農産物の消費拡大について申し上げます。

県内経済を活性化させ、震災被災地の経済的・精神的な支援につなげるためにも、観光に関する取組みを積極的に行い、東北や山形の元気を内外に示すことが重要であります。

これまでの取組みに加え、今後最盛期を迎えるさくらんぼから夏の観光誘客拡大に向け、「東北復興支援やまがた夏の観光キャンペーン」や観光資源を活用した被災者支援事業など、年間を通じた重点的な観光キャンペーンに取り組みます。

また、観光誘客を進める上でも大きな役割を果たす県産農林水産物につきましては、東日本大震災の影響等により、消費の伸び悩みが懸念されますことから、現在、「がんばろう東北さくらんぼ元気キャンペーン」を展開しております。

今後も生産者団体等と連携しながら、さくらんぼをはじめ、ラ・フランスなどの果実、「つや姫」など、年間を通じた総合的な販売促進活動をより積極的に展開し、四季折々の県産農林水産物の一層の評価向上と消費拡大を目指してまいります。

海外からの誘客につきましては、本県の安全性を様々な機会をとらえて情報発信してまいりましたが、先日、台湾外交部より、本県を含む東北5県に対する退避勧告の解除が発表されたところです。今後とも、台湾チャーター便の誘致も含め、現地の代理店等に対する宣伝を繰り広げ、多くの方々に本県を訪れていただけるよう働きかけてまいります。

次に、中国黒龍江省への訪問と中国事務所の開設について申し上げます。

去る6月15日から16日まで、中国黒龍江省の省都であるハルビン市で開催された「第22回中国ハルビン国際経済貿易商談会」に、山形県代表として訪問してまいりました。

本県からは、14の企業・団体が出展し、これら出展された方々と一緒になって、福島第一原子力発電所の事故の風評払拭のためにも、本県の優れた産品や観光など、本県の魅力と安全性を中国の方々に大いにPRしてきたところです。

また、今年度からハルビン市に設置することとしております中国事務所につきましては、申請窓口である黒龍江省商務庁と設置に向けて話し合いを進めているところですが、このたびの機会を利用いたしまして、黒龍江省人民政府の王(おう)憲(けん)魁(かい)省長にお会いし、事務所開設への協力を要請するとともに、今後の交流の促進について率直な意見交換を行ってまいりました。

今後は、本年3月に策定いたしました「山形県国際経済戦略」に基づき、特に、日本海をはさんで隣接する中国について、経済のみならず、技術、文化、人材など、多面的な交流連携を展開してまいります。

次に、中国向けの農産物の輸出拡大に向けた条件整備の状況について申し上げます。

去る5月30日、酒田港西埠頭(にしふとう)くん蒸(じょう)上屋(うわや)が、中国向け精米くん蒸倉庫として登録されました。また、先般、農林水産省が募集した精米工場の指定に向けたトラップ調査の実施事業者として、県内から2つの事業者が選定されたところです。

さらに、福島第一原子力発電所の事故を受け、日本産食品の輸入規制措置を講じていた中国において、今般、本県及び山梨県を規制除外とする緩和基準が発表されるなど、輸出に向けた環境が着実に整いつつありますので、生産者団体や輸出関係者などの皆様からも御意見をいただきながら、中国向けの農産物等の輸出拡大に向けた取組みを進めてまいります。

また、コンテナ輸送貨物等物流の拡大が続く酒田港については、日本海側拠点港として物流機能の強化を図ることとし、関係者間で調整を進めているところです。

次に、第47回献血運動推進全国大会の開催について申し上げます。

来たる7月14日、広く献血制度への理解と協力を求め、献血運動を全国的な国民運動として推進することを目的として、「第47回献血運動推進全国大会」を本県で開催することになりました。

大会には、献血の推進に功績のあった方々や、現在携わっている方々等、全国各地から約1,500名の皆様が参加される予定です。

本県におきましても、毎年多くの方々から献血に御協力をいただいておりますが、この大会の開催を契機として、献血事業の普及啓発に、より一層積極的に取り組んでまいります。

【議案の概要】

次に、このたび御審議いただきます議案の概要について御説明申し上げます。

提案いたしました議案は、平成23年度一般会計補正予算など15件であります。

まず、一般会計補正予算について申し上げます。

今回の補正予算は、国の一次補正予算への対応や、震災に伴う電力需給の逼迫に対応するための節電等の対策をはじめとする東日本大震災関連予算に加え、融雪災害への速やかな対応、引き続き厳しい状況にある県内雇用状況を踏まえた対策等を講じるためのものであります。

はじめに、東日本大震災関連予算について申し上げます。

これまで2次にわたる震災対応の補正予算を編成し、県民生活・県内経済の安定確保や、被災地への支援に機動的に取り組んでまいりましたが、なお必要な対策を講じるためのものであります。

被災地・被災者に対する支援といたしまして、小中学校における被災児童を支援するため、スクールカウンセラー等の配置・派遣を行います。

また、震災に伴う電力の需給逼迫に対応して、山形方式節電県民運動を進めるとともに、福祉施設や農畜産業の停電対策を講じるほか、企業の事業継続計画(BCP)策定に対して支援を行います。

さらに、東日本大震災による甚大な津波被害を踏まえ、本県沿岸地域における津波浸水予測の見直しを行うとともに、震災により被害を受けた県立高等学校施設等の災害復旧を行います。

併せて、災害救助法に基づき県及び市町村が行った被災県への応援経費について、一定部分の求償を行います。

次に、融雪災害や雇用対策等、喫緊の課題への対応について申し上げます。

鶴岡市関川(せきかわ)地区や、飯豊町小白川(こじらかわ)地区における地すべり防止対策を講じるとともに、鶴岡市堅(かた)苔沢(のりざわ)漁港の防波堤の改良等に取り組みます。

また、震災に伴う景況の悪化等により、引き続き厳しい状況にある県内雇用状況に対応するため、失業者及び学卒未就職者を対象とした就労支援事業を行います。

以上の結果、今回の一般会計補正予算総額は、16億8,400万円となり、今年度の累計予算額は、6,147億6,400万円となります。

次に、予算以外の議案の主なものについて、御説明申し上げます。

山形県過疎地域自立促進県税課税免除条例の一部を改正する条例の制定については、過疎地域における課税免除の適用期間を延長するためのものであります。

山形県県立学校設置条例の一部を改正する条例の制定については、酒田商業高等学校等4校を統合し、酒田光陵高等学校を設置するためのものであります。

山形県公安委員会委員の任命について、山形県監査委員の選任について及び山形県人事委員会委員の選任については、それぞれ提案の者を適任と認め、御同意をお願いするものであります。

以上が、今回提案いたしました議案の概要でありますが、内容の詳細につきましては、議事の進行に従いまして、関係部課長より御説明申し上げますので、よろしく御審議のうえ、御可決くださいますようお願いいたします。


 

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