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2月定例会 (2011年2月21日)

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県議会2月定例会 知事説明要旨

(2011年2月21日)

平成23年県議会2月定例会の開会にあたり、一言申し上げます。

まず、今冬の豪雪への対応等について申し上げます。

この冬は、12月下旬から発達した低気圧と強い冬型の気圧配置の影響により、県内全域において断続的に雪が降り続き、最上町向町と鶴岡市櫛引では、観測史上、積雪の最大値を更新するなど、5年ぶりの大雪となったところであります。

この度の豪雪により、雪下ろし作業等に伴う事故が多発し、死亡者は、平成に入ってから最多となっております。

亡くなられた方々と御遺族に深く哀悼の意を表しますとともに、雪下ろしによる負傷や家屋の損壊などに遭われた方々に、心からお見舞い申し上げます。

県としましては、県民生活や経済活動等への影響に対処するため、1月21日に「山形県豪雪対策連絡会議」を設置し、市町村や関係団体と連携しながら、事故防止の呼びかけや高齢者等の生活支援、道路除雪やパトロールの徹底などを図っているところであります。

また、去る8日には、農道等の除雪や農業施設の復旧などに要する経費、県道等の除雪経費等に対する財政措置、高齢者世帯等の除排雪に対する支援、特別交付税の増額配分など9つの項目について、国等に対して、県市長会、町村会と連携した緊急要望を行ったところです。

今後、寒気の緩みに伴う雪崩の発生など、融雪に伴う危険が増すことから、引き続き、市町村とともに県民の皆様への注意喚起を行いながら、融雪災害や凍上災等への対応に万全を期し、県民生活に支障をきたさないよう努めてまいります。

次に、酒田港における定期コンテナ航路について申し上げます。

酒田港と釜山港を結ぶ定期コンテナ航路について、今般、3年ぶりに週2便で運航されることとなり、新たな航路のコンテナ船が2月25日に酒田港に入港する運びとなりました。

2便化により、酒田港の利便性は大いに高まることとなりますので、これを機に、これまで取組みを進めてきた物流支援機能を充実強化し、酒田港の一層の利用拡大に向けて取り組んでまいりたいと考えております。

次に、外国資本等による森林買収問題への対応について申し上げます。

県内において、外国資本や企業による森林買収の事例が発生しており、水資源・森林資源や自然環境の保全への影響を懸念せざるを得ない状況が生じつつあります。

このため、去る17日に環境省、農林水産省、国土交通省を訪問し、国策として実効ある法制度の整備を求める政策提案を行ってまいりました。提案した法制度の整備が早期に実現するよう、強く期待するものであります。

今後とも、外国資本等による森林買収に関する情報を、実態調査等を通じて関係市町村等と共有し、問題点の把握を進める中で、県としての対策の検討を行うとともに、個別の事案に関しては、関係機関・団体と連携を密にしながら、迅速かつ一体的に対応してまいります。

さて、今回、県議会定例会に提案しております議案の説明に先立ち、県政運営に対する所信の一端を申し上げ、議員各位並びに県民の皆様の御理解と御協力を賜りたいと存じます。

【本県を取り巻く情勢】

世界経済がグローバル化する中では、国際情勢の大きな変化や国家間の諸問題などが、直接県内社会経済にも様々な影響を及ぼす状況にあります。

顧みれば、平成22年は、米国や日本など先進国の経済成長が低迷する中で、中国にあってはGDP(国内総生産)が日本を抜き世界第2位になるなど、アジア諸国は高い経済成長を続けております。

また、国際情勢が激動する時代にあって、資源・エネルギーをめぐる国家間相互の利害の衝突などにより、国際関係に緊迫した事態も見られます。このような中にあって、先進国に名を連ねる我が国は、国家間の様々な対立や困難の解決に向けて国際的な役割を積極的に担っていくべき立場にあると考えております。

国内に目を転ずれば、我が国経済は、昨年秋から、輸出や生産が緩やかに減少し、足踏み状態にありますが、各種の政策効果や海外経済の緩やかな回復により、個人消費が持ち直し、生産に下げ止まりの兆しがみられるなど、一部に持ち直しに向けた動きがみられます。しかし、雇用情勢は、有効求人倍率の改善が大きく進まず、失業率が高い水準にあるなど、依然として厳しい状況にあります。

今後は、国内における景気雇用対策等の継続実施や、海外経済の改善などを背景に、景気が回復していくことが期待されますが、海外景気や円高などのリスクも存在することから、地方経済にとっても、引き続き大変厳しい状況にあるものと認識しております。

また、政府の新成長戦略における経済連携戦略の一環として、昨年11月9日の閣議決定で、関係国との協議を開始するとされた「環太平洋パートナーシップ協定(TPP)」について、現在、国において交渉参加の検討がなされております。今後、我が国が参加することとなった場合、他の連携協定同様に、経済の多くの分野に影響を及ぼすことが想定されますが、特に農業分野については、本県の基盤産業として、担い手の確保や、農産物や加工品等の流通まで幅広い検討が求められるところでありますので、本県の実情を踏まえ、しっかりと提案してまいりたいと考えております。

このような中、我が国は少子高齢化を伴う人口減少時代に突入しており、労働力人口の減少による生産力の低下や、消費需要の縮小はもとより、地域コミュニティ機能の弱体化、年金・医療・介護などの社会保障制度の問題など、国民の暮らしへの深刻な影響も引き続き懸念されます。

国においては、これまでの制度の枠組みや固定観念から脱却し、前向きな姿勢で、かつて例のない少子高齢化社会に対応するこれからの国づくりにまい進していただくことを熱望するものでありますし、地方としても、国民生活に密着した行政の立場から、しっかりと発言していく必要があります。

【協働と希望】

このように、本県を取り巻く国内外の情勢が厳しい中で、様々な課題を乗り越え、活力が溢れ、飛躍を続けるふるさと山形県を形づくっていかなければなりません。

そのためには、顕在化する多様な地域課題の解決に向けて、地域で活動する方々をはじめ、企業やNPO、ボランティア団体など様々な主体が問題意識を共有していく中から、手を携えて協力・協働していくことが必要です。

これまで行政が担ってきた分野で、こうした方々が中心となって取り組む自立的な活動を積極的に支援し、「新しい公共」の担い手の定着と拡大を図ってまいります。

また、昨年末以来、本県をはじめ全国各地で、匿名による児童福祉施設等への寄付が多数寄せられたことが広く報道されました。県民一人ひとりの心の中に根付くこうした共助の想いを大切に、人と人との絆、人と地域のつながりをもう一度見つめ直しながら、この変化の激しい時代を、新しい発想や知恵を出し合い、乗り越えていくことが重要と考えます。

これからの成長を支え、未来の発展へとつながる新たな芽を創り出し、育むとともに、それらをもとに、希望溢れる社会づくりに向けて一人ひとりが信念を持って決断、行動することで、平成23年度が飛躍の年になると確信するものであります。

【県政運営の基本的考え方】

このような考えに立ち、これからの県政運営の基本的考え方について申し上げます。

平成23年度の県政運営にあたりましては、「第3次山形県総合発展計画」に基づき、県民の皆様や市町村とともに、未来の発展の源泉である生命(いのち)や希望を「生み・育て・活かす」という視点で施策を展開いたします。

本県経済は、依然として厳しい状況にあり、今日直面している最も重要かつ緊急の課題は、景気・雇用対策であります。

今後、生産面での回復傾向の持続や、各種の政策効果の発現などにより、持ち直していくことが期待されますが、景気の先行きについてのリスクも存在するところであり、その動向を注視しつつ、県民の雇用と暮らしを守るため、引き続き、切れ目のない対策を講じてまいります。

また、雇用対策についても、平成22、23年度の2年間で2万人の雇用機会の創出を目指す「山形県雇用安心プロジェクト」の着実な推進について、県のみならず、市町村や関係団体、企業等と十分な連携を図りながら、国の経済対策も活用し、全力で取り組みます。

そのうえで、安全・安心な暮らしと活力ある産業の実現に向け、「医療・福祉・子育て支援等の充実」、「地域産業の振興・活性化」、「農林水産業の再生」に取り組むとともに、暮らしや産業を支える基盤の形成に向け、「教育・人づくりの充実」、「県土環境の保全・創造・活用」にまい進してまいります。

来たる平成23年度は、第3次山形県総合発展計画の実質的な初年度である今年度の歩みをさらに「前へ前へ」と進めるとともに、今まで以上に「連携する」ことに意を用い、「連携から協働へ」とその取組みを着実に進化・発展させ、「県民参加の県づくり」を力強く推し進めてまいります。

私は、知事就任以来、「心の通う温かい県政」の推進を基本姿勢として、ここ山形県で暮らし続けたいという県民の願いを何よりも大切にし、県民の生命と生活を守ることを最優先に、「活力ある山形県」の実現に向け、全身全霊を捧げてまいりました。

初心を忘れることなく、県民、市町村、現場としっかり「対話」し、知恵を出し合い、山形を良くしたいという県民一人ひとりの思いを起点とし、未来への希望に満ち溢れた県づくりに全力で取り組んでまいります。

【今後の政策の展開方向】

次に、今後の施策の展開方向について、主なものを申し上げます。

来年度の施策展開については、「平成23年度県政運営の基本的考え方」にお示しした柱に沿って施策を展開いたします。

まず、「景気・雇用対策の充実強化」については、昨今の厳しい経済状況に鑑み、県政の最重要課題として、景気対策に積極的に取り組むとともに、「山形県雇用安心プロジェクト」の着実な推進に全力で取り組んでまいります。

第一の柱である「医療・福祉・子育て支援等の充実」については、本県の人口減少が加速している中で、多様な子育て支援サービスの充実などの総合的な少子化対策を推進するとともに、結婚や子育てを社会全体で応援する仕組みづくりを強化いたします。

また、医師確保対策の強化等による医療提供体制の充実、福祉施設の増設や、障がいを持つ方々への支援の強化など、医療・福祉施策の充実に取り組んでまいります。

二つ目の「地域産業の振興・活性化」については、本県のものづくりを支える人材の育成、新たな産業として今後成長が見込まれる分野への取組みを促進するほか、積極的な企業誘致の展開、「自動車関連産業の集積に向けた施策の新たな展開方向」を踏まえた県内企業の参入や、関連技術の開発促進を進めます。

さらには、地域資源を活用した着地型観光の展開、海外誘客の促進などを進めてまいります。

また、今年度策定いたします「新たな国際経済戦略」に基づき、成長著しい中国をはじめとする東アジアなどの海外市場における県内企業の取引拡大や、重点港湾に選定された酒田港を活用した広域物流機能の強化に努めてまいります。

三つ目の「農林水産業の再生」については、「農林水産業元気再生戦略」に沿って、意欲的な農林水産業者などの取組みに対する支援を充実強化し、県産農林水産物の生産力向上と利用拡大を推し進めるとともに、「山形つや姫」をはじめとする県産米の評価向上に向けた取組みを進めるほか、県産米を使った米粉利用の推進などに取り組みます。

併せて、安心して農業生産を継続していただくために不可欠な、農業基盤整備を充実強化するほか、森林林業の振興にも積極的に対応いたします。

こうした取組みにより、農林水産業を起点とする産出額3,000億円の達成に向け、引き続き全力で取り組んでまいります。

四つ目の「教育・人づくりの充実」については、学校におけるきめ細かな教育の推進として、本県が全国に先駆けて推進してまいりました少人数学級編制教育山形「さんさん」プランの完成年度を迎えることができました。この体制の下で、「教育県山形」として充実した教育を展開してまいります。

加えて、私立学校生徒への修学支援をはじめとする私学振興のさらなる充実を図ったほか、子どもの読書活動の推進や、県立学校の特色ある教育活動の充実を進めます。

高等教育の面では、県立米沢女子短期大学への管理栄養士養成課程設置に向けた事業を推進します。

五つ目の「県土環境の保全・創造・活用」については、家庭・産業分野における省エネルギーの取組みを一層進めます。

交通ネットワークなど必要な社会資本の整備、機能強化に引き続き取り組むほか、既存の道路や橋りょうなどの社会資本を、将来にわたって長く大事に使い続けるための長寿命化対策を拡充し、積極的に進めます。

併せて、高齢化の進行等に伴い、重要性を増している路線バスなど、公共交通機関の運行に対するきめ細かな支援を充実させてまいります。

【平成23年度予算を取り巻く環境】

次に、このたび御提案いたしました平成23年度予算を御説明申し上げます。

国の平成23年度予算は「成長と雇用」を最大のテーマとし、今後需要が拡大していく分野を中心に、雇用を増やし、経済成長の要としていくための政策に重点を置き、景気回復とデフレ脱却への道筋を確かなものにするとともに、持続的な成長の基盤を築くことを基本として編成されました。

地方財政については、企業収益の回復等により、地方税収入や地方交付税の原資となる国税収入が増加する一方、社会保障関係費の自然増や公債費が高い水準で推移すること等により、定員の純減や人事委員会勧告等の反映に伴い給与関係経費が減少してもなお、依然として大幅な財源不足が生じるものと見込まれました。

こうした厳しい状況の下、昨年6月に策定された財政運営戦略に基づき、安定的な財政運営に必要となる地方の一般財源総額について、実質的に平成22年度の水準を下回らないよう確保することを基本とし、地方交付税総額を前年度より0.5兆円増額することなどを柱とする地方財政対策が講じられたところです。

【平成23年度当初予算等】

次に、このような状況の下で編成を行った平成23年度予算の基本的な考え方と、概要について申し上げます。

歳入面では、自主財源の柱である県税につきまして、企業業績の回復等により増加が見込まれます。

一般財源の大宗を占める地方交付税は、このたびの地方財政対策により、地域主権改革に沿った財源の充実確保が一定程度図られたことにより、増額が見込まれます。

県債発行額につきましては、地方財政対策における臨時財政対策債の発行額が大幅に減少したことから、前年度を下回りました。

歳出面では、人件費について、職員数の着実な削減や、人事委員会勧告の実施などにより、1.9%の減となりました。

一方、公債費については、将来の公債費負担を見据え、引き続き適正な公債管理に意を用いた結果、1.8%の増となったほか、社会保障関係経費は、高齢化の進展等に伴い、引き続き増加基調にあります。

こうした環境下にあって、「平成23年度県政運営の基本的考え方」に沿った施策を重点的に展開し、「連携から協働へ」、そしてその取組みを着実に「進化・発展」させたうえで、「県民参加の県づくり」を強く推し進めるべく編成いたしたところであります。

また、依然として厳しい県内の景気・雇用情勢の回復に向けた対策を積極的に盛り込んだところです。

その概要について申し上げます。

第一に、「医療・福祉・子育て支援等の充実」であります。

子育て支援については、県民総ぐるみで子育てを支援する「山形みんなで子育て応援団」の活動を一層推進していくほか、市町村が行う子宮頸がん等ワクチン接種に対する県単独の追加助成を今年度に引き続き実施します。

また、2人以上のお子さんのいらっしゃる、いわゆる多子世帯の保育料の負担軽減を図るための助成を拡充するほか、年度途中でも低年齢児が保育施設に円滑に入所できるよう、受入れ促進のための助成を新たに行います。

父親が育児休業を取得した場合に奨励金を支給することなどにより、父親の育児参加に対する気運の醸成を図ります。

医療については、「地域医療再生基金」を活用し、医師確保対策の推進、ドクターヘリ導入に向けた準備、夜間の救急電話相談窓口の設置などを行い、県民の安心につなげてまいります。

福祉については、特別養護老人ホーム等の施設整備の促進を図るとともに、発達障がいを持つお子さんと保護者の不安を解消するため、地域における支援体制を充実してまいります。

第二は、「地域産業の振興・活性化」であります。

現在策定中の「次期産業振興プラン」に示す基本目標の実現に向けて、効果的な施策の展開を図ってまいります。

まず、ものづくり分野では、有機エレクトロニクスの事業化推進に対し、引き続き支援を行います。

また、企業立地のための補助制度について、企業ニーズを踏まえてメニューの拡充を図り、県内への立地の促進に努めます。

自動車関連産業の振興に向けては、県内企業が共同開発に結びつけるための試作等への支援や、初期投資に係る負担軽減を図るための設備貸与資金の新設など、集積促進に向けた施策と、県内への波及効果を高める施策に戦略的に取り組みます。

観光・交流については、グローバルな視点で県産品の輸出や観光誘客を進めるため、中国黒龍江省ハルビン市への現地活動拠点の開設、現地コーディネーターの活用や海外での商談会の実施など、アジア諸国との観光や経済交流を一層進めます。

加えて、酒田港の利用拡大に向けた支援、港湾機能の拡充を行うなど、東アジアや極東ロシアをターゲットとした市場開拓に取り組みます。

第三は、「農林水産業の再生」であります。

農林水産業を起点とする産出額3,000億円の目標達成に向け、「農林水産業元気再生戦略」に沿った施策を重点的に進めます。

まず、オーダーメイド型の支援については、今年度についても多くの農業者の皆様などから申込みをいただきましたが、来年度は助成の規模を拡充し、さらなる産出額拡大を目指します。また、対象に付加価値の形成につながる食品製造業も追加し、農業の総合産業化に向けた取組みを積極的に支援してまいります。

また、活力ある園芸産地を創出するための支援を拡大するとともに、さくらんぼの長期被覆施設の整備等による産地の強化支援を継続することなどにより、園芸生産額の拡大を目指します。

さらに、昨年本格デビューいたしました「山形つや姫」のブランド定着を図るための戦略を強力に展開いたします。

学校給食において県産農産物を積極的に使用する市町村を支援することにより、地産地消の取組みのさらなる促進を図ります。

水産については、庄内浜産水産物のブランド力向上に向け、水産資源の開発や販路開拓などの取組みを支援します。

畜産については、規模拡大を目指す畜産農家の施設・設備の整備に対する支援を拡充します。

また、県内において被害の拡大が著しいナラ枯れについては、計画的かつ効果的な防除対策を実施いたします。

耕地および林務関係の公共事業については、今後の産出額拡大に向けた基盤整備の強化や、農業水利施設の長寿命化に向け、事業量の増加を図ったところです。

第四は、「教育・人づくりの充実」であります。

まず、少人数学級編制教育山形「さんさん」プランについては、対象を中学校全学年に拡大して実施いたします。

また、子ども読書活動推進計画の策定をはじめ、総合的な読書活動の推進を図り、子どもたちの感性を磨き、豊かな想像力や思いやりの心を育むための取組みを進めます。

私立学校については、公教育の一翼を担い、多様な人材を育むその重要性に鑑み、私立高等学校に対する一般補助金の補助率について、現行の45.5%から47%に引き上げ、私学振興と教育水準の向上を目指します。

さらに、私立高等学校の授業料について、就学支援金の支給を引き続き行うとともに、県単独の授業料軽減補助については、生活保護世帯及び市町村民税非課税世帯の補助単価を上乗せし、低所得世帯の一層の負担軽減を図ります。

県立米沢女子短期大学への管理栄養士養成課程設置に向けては、新校舎の増築にかかる基本・実施設計に取り組むとともに、教員の確保など、開学に向けた準備を進めます。

県立学校の整備については、平成24年度の開校に向け酒田光陵高等学校(仮称)の校舎等の整備を進めるとともに、村山産業高等学校(仮称)の整備に着手いたします。

なお、第5次山形県教育振興計画が6年目を迎えるに当たり、中間見直しを行ったところであります。

見直しの重点テーマとして、変化する時代を主体的に生きぬく力をはぐくむ「いのちの教育」を掲げ、考える力をはぐくむ読書活動の推進、発達段階に応じた体系的なキャリア教育への取組み、外国語によるコミュニケーション能力の育成やICT活用能力の育成等を通じて、社会を生きぬく力を育成してまいります。

第五は、「県土環境の保全・創造・活用」であります。

地球温暖化防止に向け、次世代省エネ基準等を満たした環境面でのモデルとなる住宅を建築した場合に助成を行うほか、中小事業者が行う省エネルギー設備等の導入に対する助成を新たに実施します。

道路や河川等の整備と適正な維持管理については、国の事業費が減少したことなどに伴い、国直轄事業と公共事業は減少しますが、県単独事業の大幅な増加により事業量確保に努めるとともに、社会資本の長寿命化対策の推進など、必要な社会基盤の整備を切れ目なく進めます。

なお、現在、国会で審議が進められております地域自主戦略交付金、いわゆる一括交付金については、全国知事会としても強く要望してきたことの一つであり、強い関心を持って見守っておりますが、予算に組み入れるまでの制度情報が未だ得られないことから、国の予算成立後の対応といたしたところです。

また、市町村における路線バスやデマンド型交通システムの運行等を支援するため、補助対象を拡充するなど、高齢者など交通弱者の方の生活交通確保対策を充実してまいります。

次に、「県民協働・地域の支え合いの推進」であります。

これまで申し上げました県政運営の5本柱に加え、このたびの予算編成において、県民参加による県づくりを推進し、県民協働や地域の支え合いを実現するため、特に意を用いたところであります。

社会貢献基金を活用したNPO等との協働による事業の推進や「新しい公共」の拡大に向けた取組みの促進を図ってまいります。

また、地域の支え合いの面に重要な役割を果たしている、民生・児童委員の活動やシルバー人材センターに対して、支援の充実強化を図ります。

さらに、県民参加による道路美化や、河川等の環境保全活動の実施等に支援を行うほか、ひとり暮らし高齢者等に対する日常的な支え合い活動の体制づくりを推進するなど、「連携から協働へ」の取組みを更に進めます。

次に、当面する最も重要な課題である景気・雇用対策について申し上げます。

景気・雇用対策につきましては、国の経済対策による補正予算も積極的に活用し、平成22年度2月補正予算と当初予算を合わせて一体的に対策を講ずることとしております。

まず、住宅産業の経済波及効果の高さに鑑み、本県独自の景気・雇用対策として、住宅リフォームへの支援、新築住宅への支援、住宅関連産業・技術者への支援を3本の柱とした総合的な住宅対策を、市町村と連携しながら実施いたします。

加えて、雇用基金を活用した雇用創出の取組みをはじめ、「社会資本の長寿命化対策」の大幅な拡充、「地域活性化交付金」を活用した事業などにより、予算総額で290億円、企業の資金繰り対策等も含め、全体で923億円の事業規模で取り組みます。

これらの切れ目ない景気・雇用対策により、「山形県雇用安心プロジェクト」の着実な推進を図り、県民の安心なくらしや雇用を確保してまいります。

これら施策の推進のため、所要の予算額を計上した結果、平成23年度の一般会計当初予算は、6,007億1,800万円となり、前年度予算に対して0.1パーセントの増加となりました。

また、今回の予算編成と同時に「山形県財政の中期展望」を策定いたしました。

今後を展望いたしますと、依然として多額の財源不足が生じる厳しい財政状況が見込まれますが、引き続き歳入、歳出両面からの対策を講じながら、中長期的な財政健全化のため、「臨時財政対策債と補正予算債を除いた県債残高の減少」を着実に達成しつつ、調整基金を一定程度確保し、財政の健全化を図ります。

【平成22年度2月補正予算】

次に、平成22年度2月補正予算について御説明申し上げます。

まず、国の補正予算などによる経済対策等への積極的な対応であります。

地域活性化に向けた「きめ細かな交付金」や「住民生活に光をそそぐ交付金」等を活用した、県民生活に密着した身近な施設や環境の整備などに加え、安心こども基金等、国の補正予算に伴う基金の積み増しなどを行います。

また、今冬の雪による影響を踏まえ、豪雪対策として、農業用施設復旧支援などの農作物被害等対策を講ずるとともに、道路除雪経費を追加します。

加えて、鳥インフルエンザの県内発生時の初動対応等に要する経費を計上いたします。

こうした対応に、災害復旧関係の執行実績等による減額を合わせますと、一般会計の2月補正予算総額は、219億1,300万円の減額となりました。

予算以外の案件につきましては、「山形県暴力団排除条例」の設定や、「山形県特別職の職員の給与等の支給に関する条例の一部を改正する条例」、「山形県部設置条例の一部を改正する条例」の制定などについて、御提案申し上げております。

議案の詳細につきましては、議事の進行に従いまして、関係部課長より御説明申し上げますので、よろしく御審議のうえ、御可決くださいますようお願いいたします。


 

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