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12月定例会 (2011年12月2日)

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県議会12月定例会 知事説明要旨

(2011年12月2日)

県議会12月定例会の開会にあたり、提案いたしました議案の説明に先立ち、経済の動向及び当面の県政課題について、御説明申し上げます。

【経済の動向】

はじめに、経済の動向について申し上げます。

我が国の経済動向につきましては、東日本大震災の影響等により依然として厳しい状況にある中で、生産を中心に、緩やかに持ち直しております。

今後、供給網の立て直しなどを背景に、改善の傾向が続くことが期待されておりますが、電力供給の制約や原子力災害の影響、欧州の政府債務危機などを背景とした海外景気の下振れ懸念に加え、歴史的な円高の進行や株価の低迷などにより、なお予断を許さない状況にあります。

本県経済について見ますと、雇用情勢は依然として厳しい状況にありますが、生産活動や個人消費では緩やかに持ち直しております。

一方、円高などにより、本県の景気・雇用への影響などが懸念されますことから、引き続き国内外の経済の動向を注視してまいります。

【当面の県政課題】

次に、当面の県政課題について申し上げます。

まず、環太平洋パートナーシップ協定(TPP)交渉参加に向けた協議への対応について申し上げます。

去る11月11日、野田総理大臣が、TPP交渉参加に向けて関係国との協議に入ることを、正式に表明しました。

TPPは、国民生活のあらゆる分野に大きな影響を与えることが予想されることから、県ではこれまで、交渉参加については、国民に対して十分に情報を開示し、農林水産業者、商工業者、医療関係者、消費者など国民各層の意見をしっかりと捉え、広く国民の理解と合意が得られるよう、慎重に検討すべきと国に対して提言してきたところです。

しかしながら、国民的な合意形成が図られたとは到底考えられない現状で、交渉参加に向けた協議入りの表明に至ったことは性急と言わざるを得ません。

本県といたしましては、引き続き国に対し、様々な懸念が示されていることを真摯に受け止め、我が国として戦略を持って協議に臨み、得られた情報や対応すべき課題を丁寧に開示すること、その上で、地方を含めた各界各層と議論を尽くし、それらを踏まえた実効性ある諸施策を迅速に展開するとともに、国民的な合意形成を進めることを求めてまいります。

特に、本県の基盤産業である農林水産業については、政府が掲げる食料自給率50%の達成も含め、将来に向けて力強く再生・発展していけるよう、実効性のある対策を具体的に提示し、確実に推進していくことを、強く求めてまいります。

今後とも、関係国との協議の状況や国内対策の検討状況など国の動向を注視しながら、関係機関・団体はもとより、他県とも十分に連携を図り、対応してまいります。

また、子ども手当の見直しや、社会保障と税の一体改革など、国と地方それぞれの果たす役割や財源負担など、様々な課題について議論が進められております。

こうした課題については、国民が将来に不安を感じることのない制度の構築と、その財源を安定的に確保することが重要であります。

また、財源負担のあり方についても、制度を支える地方財政の安定性が確保されることが不可欠であり、負担を地方に一方的に押し付けることがないよう十分議論が行われるべきであります。

本県といたしましては、果たすべき地方の役割に応じて確実に財源が確保されるよう、「国と地方の協議の場」等を通じて、全国知事会とともに強く主張してまいります。

次に、日本海側拠点港の選定結果について申し上げます。

中国・韓国・ロシアなどの対岸諸国の経済発展等を我が国に取り込むとともに、日本海側地域の経済発展に貢献することを目的とする「日本海側拠点港」について、去る11月11日、酒田港が選定されました。

これも、地元の皆様方をはじめ、関係者が一丸となって取り組んだ成果であり、改めて関係者の御尽力に感謝申し上げます。

「日本海側拠点港」には、国内はもとより、中国をはじめとする北東アジアとの物流を集中させることとされておりますので、県といたしましては、「重点港湾」の指定とあわせて、国の支援策強化のもとで、酒田港に関するハード及びソフト両面の整備を進めてまいります。

次に、高速交通ネットワークの整備促進について申し上げます。

去る11月11日に開催された国土交通省の社会資本整備審議会道路分科会東北地方小委員会において、日本海沿岸東北自動車道遊佐・象潟(きさかた)間を全線新設案とする方針が決定されました。

また、11月16日に開催された社会資本整備審議会道路分科会事業評価部会において、東北中央自動車道の「泉田道路」が平成24年度新規事業として採択されました。

本県の高速道路に関するこれらの動きは、これまで長年にわたり、関係者の皆様と力をあわせ、国に対し強く要望してきた成果であり、ともに喜びを分かち合いたいと思います。

高速交通ネットワークは、災害に強い県土づくりと将来の発展に不可欠な社会インフラでありますので、日本海沿岸東北自動車道や東北中央自動車道の一層の整備促進に努め、ミッシングリンクの早期解消に向け、全力で取り組んでまいります。

次に、高等学校等の来春卒業予定者の内定状況とその対応について申し上げます。

県内の来春高校卒業予定者については、全体として、内定状況が前年同期を上回っている状況にありますが、短大、大学については、全体で前年同期を下回るなど厳しい状況にあります。

こうした中、若者の県内への就職を支援し、定着を促進することは、本県の発展にとって重要な課題であります。これまで、企業訪問等による求人開拓や、就職支援補助員による就職支援などに取り組んできたところですが、一人でも多くの学生・生徒が内定を得られるよう、県内就職を希望しながらも未内定となっている学生・生徒に対する支援を充実してまいります。

次に、東日本大震災への対応等について申し上げます。

現在、被災地では、必要とされる応急仮設住宅がほぼすべて完成するなど、被災された方々の生活再建への歩みが着実に進められております。

しかしながら、原発事故につきましては、関係者の懸命の努力が続けられているにもかかわらず、収束までの道のりは、未だ不透明となっております。

そうした背景もあり、東日本大震災により本県に避難されている方については、1万3千人を超える状況が続いております。

県では、避難者の方々の生活の実態や今後の意向に関するアンケート調査の結果等を踏まえ、各総合支庁において「冬の暮らしや雪道の運転に関する講習会」を開催するとともに、「やまがた暮らし安心情報」を避難者世帯に全戸配布し、冬を安心して過ごせるよう情報提供したところです。

また、避難生活が長くなりますと、雪や寒さのために家にこもりがちになるなどの懸念もありますことから、避難者が孤立することのないよう、これまで以上に、市町村や関係機関と連携して、避難者の生活相談などきめ細かな対応を行ってまいります。

次に、海外からの観光誘客と県産品輸出の拡大に向けた取組みについて申し上げます。

去る10月25日、中国黒龍江省ハルビン市に、山形県ハルビン事務所を開設いたしました。当日は、県議会の皆様方をはじめとする本県関係者や、黒龍江省政府関係者等をお招きして開所記念の式典を行うとともに、王(おう)憲(けん)魁(かい)黒龍江省人民政府省長との会談、黒龍江省人民代表大会への表敬訪問、黒龍江省日本商工会の皆様との懇談など、各方面の関係者の皆様と多角的な交流の推進に向けて意見交換を行ってまいりました。

ハルビン市への事務所開設は、日本の地方自治体として初めてであり、今後は、事務所を拠点に、これまで培ってきた人的ネットワークをさらに強化しながら、本県と黒龍江省、そして中国東北地域などとの経済交流や観光交流の拡大、技術・学術等の交流促進を図ってまいります。

また、11月21日から23日まで、香港を訪問し、現地の旅行会社や航空会社に対し、本県観光の魅力をアピールし、誘客を働きかけてまいりました。

その結果、本県への旅行商品の企画・販売や、本県にとって初となる香港から庄内空港へのチャーター便就航について具体的なお話をいただくなど、一定の成果が得られたところです。

さらに、現地で本県の食材を取り扱っているスーパーを訪問し、県産農産物の取扱いの拡大を働きかけるとともに、ラ・フランスやリンゴなどの消費拡大に向けたPRなどを行ってまいりました。

今後は、観光と県産農産物の一体的なPRに努め、海外からの観光客の回復と県産品の輸出拡大を促進してまいります。

次に、つや姫の販売状況について申し上げます。

今年産のつや姫については、県内では贈答需要が堅調であり、県外ではテレビCMの効果などもあって、2年目の販売も着実なスタートを切ることができました。

これから年末年始に向けて販売の拡大を図るべく、引き続き県内外の店頭で販売促進活動を展開するとともに、様々な媒体を使ったPRや、新たなギフト商品の企画等による贈答需要の更なる喚起などの取組みを推進してまいります。

また、つや姫に対する需要の高まりを踏まえ、供給体制の拡大を図るため、来年度の作付面積を今年度から倍増して6,500haとし、このたび、約4,500名の認定生産者を決定いたしました。

一方で、今年度の作況に地域差が見られたことなどを踏まえ、改めて生産対策の確立を進め、その徹底を期することとし、高品質、良食味が持続されるよう、稲作農家、農業団体、県が一丸となって取り組んでまいります。

こうした生産・販売両面の取組みにより、全国を代表するブランド米としての評価確立と、定着を図ってまいります。

次に、東北芸術工科大学の法人統合への対応について申し上げます。

学校法人東北芸術工科大学と、学校法人瓜生山(うりゅうやま)学園の法人統合につきましては、かねてより、東北芸術工科大学が公設の大学であることから、県民に対する説明が十分になされ、その理解が得られているのか、県・市の補助金によって整備された資産の保全をどのように担保するのか、などについて明確にするよう求めていたところですが、去る11月25日、学校法人東北芸術工科大学から回答書をいただいたところです。

これまでの説明に加え、今回の回答書を検討するにあたり、最も重要な視点は、統合により、東北芸術工科大学がこれまでと同様に、県民の期待に沿った形で運営されていくことが、県民の皆様から認めていただけるかどうかであります。

さらに、法人・大学の運営、補助金により整備された資産の管理などに関し、常にしっかりとした説明や報告を受けるようにしたうえで、大学運営の重要事項については、県・市の意見が十分に反映される仕組みを構築することが不可欠であります。

回答書では、県・市の意見を反映させる仕組みとして、県・市・大学の三者による協議会を設置することとされていますが、持続的な運営を保障する見地からは、その設置根拠を三者による協定締結に求めるなど、何らかの手段が必要ではないかと考えております。

この点については、山形市長とも意見を同じくするところであり、今後、引き続き山形市と連携しながら、法人側と協議を進め、議会の皆様の御意見も踏まえ、しっかりと対応してまいります。

【議案の概要】

次に、このたび御審議いただきます議案の概要について御説明申し上げます。

提案いたしました議案は、平成23年度一般会計補正予算など、32件であります。

まず、一般会計補正予算について申し上げます。

今回の補正予算は、国の第3次補正予算への対応や、雇用の維持・促進への対応など、緊急的な課題について予算措置を行うものです。

第1に、国の第3次補正予算などへの対応であります。

まず、県内へ避難している方々への生活相談支援体制を強化するため、避難者の世帯を訪問し、情報提供や相談などを行う生活相談支援員の配置を進めるとともに、避難者支援を行うNPO等の活動に対し助成を行います。

また、今後の災害への備えとして、災害拠点病院等におけるDMATの装備の充実等を図ります。

次に、震災からの復興や防災対策、さらには国の執行留保解除等に伴う公共事業の追加に対応し、農業水利施設の補修や地すべり・治山対策事業、漁港の防波堤の延伸、橋りょうの耐震補強、街路・道路事業、土砂災害対策事業、下水道浄化センターの自家発電設備の設置などに取り組みます。

また、この夏の豪雨等により、たん水被害が生じている庄内砂丘地区の災害対策に取り組みます。

第2に、雇用の維持・促進への対応であります。

一定の改善は見られるものの、引き続き低い水準にある企業の求人状況を踏まえ、新たに未内定の新規学卒者を対象とした短期集中のスキルアップ事業を行い、内定率の向上を図ります。

また、昨年度に引き続き、学卒未就職者等を対象とした、基礎研修と就労研修を組み合わせた安定雇用促進事業を実施するなど、新規学卒者の切れ目のない就職対策に万全を期してまいります。

なお、今年度の給与改定につきましては、「民間給与との較差は極めて小さく、ほぼ均衡している」とする県人事委員会報告を踏まえ、改定を行わないこととしたところであります。

この結果、今回の一般会計補正予算総額は、24億1,200万円となり、今年度の累計予算額は、6,294億9,700万円となります。

土地取得事業特別会計など3特別会計及び電気事業会計など4公営企業会計の補正予算につきましては、職員の異動などによる人件費の補正等を講ずるためのものであります。

次に、予算以外の議案の主なものについて、御説明申し上げます。

やまがた緑環境税条例の一部を改正する条例の制定については、従前の取扱いと同様に、5年後を目途として、やまがた緑環境税条例の施行状況、社会経済情勢の変化等を勘案し、同条例の規定について検討を加えることとするためのものであります。

山形県立高等学校の授業料等徴収条例の一部を改正する条例など、授業料等徴収条例の一部を改正する条例の制定は、いずれも、東日本大震災により被災した者に係る受験料等を免除するためのものであります。

医療事故に係る損害賠償の和解についての専決処分の承認については、急施を要したため専決処分いたしましたので、その御承認をお願いするものであります。

山形県公共調達評議委員会委員の任命については、提案の者を適任と認め、御同意をお願いするものであります。

以上が、今回提案いたしました議案の概要でありますが、内容の詳細につきましては、議事の進行に従いまして、関係部課長より御説明申し上げますので、よろしく御審議のうえ、御可決くださいますようお願いいたします。


 

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