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9月定例会 (2010年9月21日)

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県議会9月定例会 知事説明要旨

(2010年9月21日)

県議会9月定例会の開会に当たり、提案いたしました議案の説明に先立ち、経済の動向、農作物の生育状況並びに当面の県政課題について、順次、御説明申し上げます。

【経済の動向】

はじめに、経済の動向について申し上げます。

世界経済は、失業率が高水準であるなど引き続き深刻な状況にありますが、これまで講じられた景気刺激策の効果もあって、景気は緩やかに回復しております。

このような中、我が国経済は、引き続き持ち直してきており、自律的回復に向けた動きも見られますが、このところの円高、株安の進行などにより環境の厳しさを増しております。また、失業率が高水準にあるなど依然として厳しい状況にあります。

本県経済は、このところ、アジア向けをはじめとした輸出の回復などを背景に、生産面を中心に持ち直しておりますが、個人消費は、猛暑効果が一部見られるものの、大型小売店の販売低迷が続くなど、総じて低調に推移しております。また、雇用情勢は、有効求人倍率が2カ月連続で全国を上回る改善を見たものの、その水準は低く、厳しい状況が続いております。

このような経済情勢の下、6年半ぶりの政府・日銀による為替介入措置が行われましたが、我が国経済の先行きについては、海外景気の減速懸念やデフレの影響などに注意が必要とされているところであり、今後も注視してまいります。

【農作物の生育状況】

次に、農作物の生育状況について申し上げます。

今年の夏は、山形で6月から9月までの真夏日が過去最多を記録するなど、高温の日が多く、農作物の生育に様々な影響が出ております。

水稲については、出穂が早まり、収穫作業も例年より5日程度早く始まっており、作柄も平年並と予想されておりますが、出穂後の高温による白粒などの発生が例年より多く、品質低下などの影響が見られるところです。

果樹については、さくらんぼで着色不良などの品質低下が見られたほか、ブドウやモモ、リンゴの早生種では、日焼け果や着色遅れなどの高温障害が発生し、出荷量が例年より減少しました。

野菜については、夏秋きゅうりなど、高温少雨の影響により収穫期間が短くなった品目も見られますが、スイカやトマトをはじめ、夏野菜の作柄は概ね平年並みとなっております。

温暖化の傾向にある中で、春から気候の変動が大きい状況が続いておりますが、今後とも、農作物の生育状況を的確に把握するとともに、気象変動に対応した適切な栽培管理の指導を徹底してまいります。

【当面の県政課題】

次に、当面の県政課題について御説明申し上げます。

まず、新たな国際経済戦略の検討状況と中国における活動拠点の設置について申し上げます。

新たな国際経済戦略につきましては、大きく発展する北東アジアへの展開を重視し、中国との本格的な交易の展開や、極東ロシアへの新たな展開、韓国・台湾など従来からの重点地域での取組みの加速・拡大といった方向から、現在、鋭意策定を進めており、9月中を目途に中間とりまとめを行う予定であります。

策定に当たりましては、長期的な視点に立ち、本県の強みや特性を発揮しながら、北東アジアと発展を共にしていくこと、人材育成や人的ネットワークの形成を核にした基盤づくりを展開していくことなどを、基本的な考え方としております。

また、主要な取組みの方向性といたしましては、従来からの県産品輸出・観光誘客などとともに、技術・学術・文化等の交流や人材育成などの促進が重要と考えております。

さらに、これらを起点として、多様な経済交流を展開することとしております。

国際経済戦略を策定する上で、とりわけ中国は、世界経済の停滞の中にあっても着実に発展を続け、本県の特性を発揮した交流・連携の相手国としての魅力も飛躍的に高まっており、本戦略でも重点的に取組みを展開する必要があります。

こうした認識に立ち、中国へ本格的に展開する上で必要となる活動拠点を、黒龍江省ハルビン市に設置するべく、準備を進めてまいりたいと考えております。

黒龍江省とは、友好県省の盟約を締結し、これまで長年にわたり、経済面はもちろんのこと、技術・学術・教育など、幅広い分野で交流が進んでおり、いずれの分野においても深く定着しております。

私自身も、現地に赴いた際には、常に温かく迎え入れていただき、政府関係者の方々とも率直に意見を交わすなど、相互の信頼関係が確立されていることを強く実感してまいりました。

中国は、人と人との絆を大事にする国であります。

県として初めて中国に設置する活動拠点につきましては、信頼関係の確立された黒龍江省に置くこととし、高速交通網など各種インフラ整備が急速に進められ、大きな発展可能性が期待される中国東北地区等とのさらなる交流を拡大してまいります。

さらに、中国の主要地域において、貿易及び観光の活動に係る現地コーディネーターを配置するなど、活動拠点との連携のもとで、効果的に推進できる体制を構築してまいりたいと考えております。

次に、本県と海外との経済交流拡大に向けた取組みについて申し上げます。

これまで、韓国、ロシア、香港などにおいて、私自身も現地に赴き、本県の農産物をはじめとする、世界に誇れる県産品の販売拡大や観光誘客に取り組み、いずれも着実な手ごたえを感じているところであります。

こうしたことから、先ほど申し上げました国際経済戦略の策定と並行し、県産品の輸出促進や観光誘客をよりスピーディーに進める見地から、来月には、ハルビンにおける「山形県食品フェア」及び極東ロシアでの本県初の商談会を開催いたします。

今後の有望市場である中国・ロシアとの経済交流の促進に向けて、山形県の一層のPRに努めてまいりたいと考えております。

さらに観光誘客、特に海外からの誘客の面では、今回初めて、秋の紅葉シーズンに、台湾からのプログラムチャーター便の運航が決定いたしました。

これは、これまで高い評価をいただいておりました冬の樹氷のほかに、秋の紅葉という本県の魅力が、台湾において認知されはじめた成果であります。冬のチャーター便につきましても、引き続き運航されるよう関係先への誘致活動を進めてまいります。

海外市場の開拓、県産品の輸出拡大、観光誘客の促進を図るためには、海外における山形県の知名度向上に向けた、粘り強い取組みが重要であります。今後ともプロモーションを継続して展開するなど、本県の一層のPRに努めてまいります。

次に、喫緊の課題である雇用対策について申し上げます。

県内の雇用情勢につきましては、今年の1月以降、一貫して回復傾向にはあるものの、7月の有効求人倍率は0.56倍と、依然として厳しい状況が続いております。

このような状況等を踏まえ、このたび提案いたしました9月補正予算におきましても、切れ目のない雇用創出を図るため、雇用基金を活用した公募事業の追加を行うなど、さらなる雇用対策を講じることとしたところです。

今後とも、「山形県雇用安心プロジェクト」の着実な推進を図るとともに、国の経済対策の動向も見据えながら、安定雇用に向けた道筋を確かなものにしてまいります。

また、来春高校卒業予定者の7月末現在の求人・求職状況につきましては、県内における求人倍率は、0.49倍と前年同月比で0.02ポイント上昇しましたが、全体としては、なお極めて厳しい動きとなっております。

このため、9月10日以降、山形労働局と共同して、地域の企業を直接訪問し、要請文書を手渡すなど、約8,000の企業・団体に対して、さらなる求人要請を行ったところです。

今後も、労働局や教育委員会などと一体となって、求人開拓、就職ガイダンスの開催などの雇用確保対策を実施するなど、全力で取り組んでまいります。

次に、有機エレクトロニクス事業の一層の推進について申し上げます。

有機エレクトロニクス事業につきましては、平成15年度以来、7年間にわたって事業化に向けた研究開発に取り組み、照明用の白色有機ELパネルの開発と、パネル製造会社の設立などの成果をあげてまいりました。

こうした成果を踏まえ、本年度は、有機ELの事業化・製品開発に向けた県内企業等による主体的な取組みを支援する段階へと歩を進めました。

さらに、県内企業からの研究開発の支援に関する幅広いニーズにも対応できるよう機能を拡充し、去る7月に、「産学官連携有機エレクトロニクス事業化推進センター」を設置したところです。

この秋にも、本センターを本格的に稼動させるとともに、パネル製造、照明器具・応用製品の事業化に意欲のある県内企業等に対する支援を一層強化いたします。

今後とも、「有機ELといえば山形」といわれるよう、取組みを進めてまいります。

次に、「つや姫」のブランド化に向けた取組みについて申し上げます。

県民の皆様から大きな期待をいただいている「つや姫」が、来月いよいよ全国に向けてデビューいたします。

県では、おいしい「つや姫」を消費者の皆様にお届けするため、様々な取組みを進めております。

とりわけ、「つや姫」の品質確保に向けましては、適期刈取りや適切な乾燥・選別作業を徹底するとともに、新たな出荷基準のもとで、食味を左右するタンパク質含有率をチェックするなど、万全の対策を講じてまいります。

販売促進やPR対策の面では、「つや姫」の販売開始を県内外に広くアピールするためのイベントを、来月、山形市内及び東京都内で開催するとともに、小売店店頭でのキャンペーン活動を積極的に展開してまいります。

また、首都圏をはじめ、県内においても、テレビCMや新聞広告の媒体を活用し、広く認知度の向上を図るとともに、私も先頭に立ってトップセールスに積極的に取り組んでまいります。

平成22年産米の概算金が大幅に下落するなど、米をめぐる環境は厳しさを増しておりますが、「つや姫」のブランド確立に向け、関係機関・団体と一体となって、引き続き強力に取り組んでまいります。

次に、酒田港の重点港湾への選定について申し上げます。

酒田港の重点港湾選定につきましては、地元の皆様方をはじめ、県議会の皆様、産業界等と連携して要望を行ってまいりました。こうした取組みが功を奏し、去る8月3日に国土交通省から選定をいただいたところであります。

これは、地域住民、企業、行政が一体となって活性化に向けた取組みなどを積み重ねてきた成果であり、これまで御支援、御協力を頂いた多くの方々に、改めて深く感謝申し上げます。

今回の選定を契機として、酒田港の一層の整備促進を図るとともに、酒田港を起点とした経済、文化交流をさらに拡大し、環日本海時代に向け、本県がより一層飛躍できるよう取り組んでまいります。

次に、「平成23年度県政運営の基本的考え方」について申し上げます。

来年度の予算編成や組織機構等の検討に先立ち、このたび「平成 23年度県政運営の基本的考え方」の案をお示しいたしました。

平成23年度は、第3次山形県総合発展計画等に基づき、県民の皆様や市町村とともに、未来の発展の源泉となる生命(いのち)や希望を「生み・育て・活かす」ことを基本に、施策を展開してまいりたいと考えております。

まず、県民の暮らしに直結する喫緊の課題であります景気・雇用対策を、充実強化してまいります。

また、安全・安心な暮らしと、活力ある産業の実現に向け、「医療・福祉・子育て支援などの充実」、「地域産業の振興・活性化」、「農林水産業の再生」に取り組みます。

さらに、暮らしや産業を支える基盤の形成に向け、「教育・人づくりの充実」、「県土環境の保全・創造・活用」に取り組みます。

今後、この案について、県議会の皆様をはじめ県民の皆様から広く御意見をいただき、それらを十分に踏まえたうえで、「平成23年度県政運営の基本的考え方」を決定し、来年度の予算編成等に臨んでまいります。

【議案の概要】

次に、このたび御審議いただきます議案の概要について御説明申し上げます。

提案いたしました議案は、平成22年度一般会計補正予算など、 45件であります。

まず、一般会計補正予算について申し上げます。

今回の補正予算は、当初予算編成後の、本県を取り巻く社会経済状況の変化に的確に対応するため、雇用対策などの緊急的な課題について補正を行うものであります。

第1は、「景気・雇用対策の一層の推進」であります。

雇用基金の活用による雇用創出事業を追加実施することにより、「山形県雇用安心プロジェクト」を着実に推進してまいります。

また、各種基金を活用し、社会福祉施設等の環境改善を図るほか、道路照明灯などの緊急修繕や、県立高等学校の木造校舎の耐震補強工事を行うなど、県民の安全・安心のための、きめ細かな県内施設等の整備を行います。

また、農業関係では、国の内示に伴い公共事業を追加するほか、新規就農者や認定農業者等が行う農業用機械・施設整備等に対する支援を追加いたします。

なお、先般国において、「新成長戦略実現に向けた3段構えの経済対策」が決定されました。

県といたしましても、県内の景気・雇用状況に鑑み、本県への配分額等、その詳細が明らかになり次第、適切に対応してまいりたいと考えております。

第2は、「短期アクションプランの着実な実施」です。

「医療・福祉・子育て支援などの充実」として、保育所等の衛生環境の改善や、地域の実情に応じた子育て支援活動に対する助成を進めます。

また、公立置賜総合病院における院内保育所及び医師等研修施設の整備を行うほか、低所得者に対する新型インフルエンザワクチンの接種費用の一部助成などを実施してまいります。

「地域産業の振興・活性化」に向けては、有機エレクトロニクス関連産業の集積促進や、山形空港における国際チャーター便受け入れ体制の確保に加え、中国黒龍江省ハルビン市への現地活動拠点の開設に向けた準備を進めます。

「農林水産業の再生」に向けては、さくらんぼの結実確保のための長期被覆施設の整備、活力ある園芸産地創出に向けた支援を拡充するほか、新農業経営改善促進資金の融資枠の拡大、本県在来野菜の流通・販売戦略の展開等を図ってまいります。

「教育・人づくりの充実」のため、私立高等学校授業料軽減補助等の対象者の増加に対応するほか、「県土環境の保全・創造・活用」のため、東北中央自動車道 南陽高畠~山形上山間の整備に向けた調査を進めます。

この結果、今回の一般会計補正予算総額は、13億3,900万円となり、今年度の累計予算額は、6,026億8,800万円となります。

次に、予算以外の議案の主なものについて、御説明申し上げます。

山形県手数料条例の一部を改正する条例の制定については、危険物貯蔵所設置許可申請手数料等の額の適正化を図るためのものであります。

山形県中山間地域等振興基金条例を廃止する条例の設定について及び山形県離島漁業再生支援基金条例を廃止する条例の設定については、国の補助制度の変更に伴い、両基金を廃止するためのものであります。

山形県県立学校設置条例の一部を改正する条例の制定については、山形県立酒田特別支援学校の設置に伴うものであります。

山形県教育委員会委員の任命について、山形県公安委員会委員の任命について及び山形県土地利用審査会委員の任命については、それぞれ提案の者を適任と認め、御同意をお願いするものであります。

以上が、今回提案いたしました議案の概要でありますが、内容の詳細につきましては、議事の進行に従いまして、関係部課長より御説明申し上げますので、よろしく御審議のうえ、御可決くださいますようお願いいたします。

なお、平成21年度一般会計及び公債管理特別会計など10特別会計、並びに電気事業会計など6公営企業会計の決算につきましては、監査委員の審査意見書を付し、今会期中に提出いたしますので、よろしく御審議のうえ、御認定くださいますようお願いいたします。

 


 

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