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6月定例会 (2010年6月7日)

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県議会6月定例会 知事説明要旨

(2010年6月7日)

県議会6月定例会の開会に当たり、提案いたしました議案の説明に先立ち、経済の動向、農作物の生育状況並びに当面の県政課題について、順次、御説明申し上げます。

【経済の動向】

はじめに、経済の動向について申し上げます。

世界経済は、失業率が高水準で推移するなど、依然、深刻な状況にはありますが、各国の景気刺激策の効果もあり、緩やかに回復してきております。

我が国経済も、経済対策の効果や輸出の増加に伴い、生産が持ち直し、個人消費も、薄型テレビの販売などが好調で、景気は着実に持ち直してきております。しかし、なお自律性は弱く、失業率が高水準にあるなど、引き続き厳しい状況にあります。

本県においては、鉱工業生産は、昨年2月を底として、持ち直しの動きが続いておりますが、世界同時不況に伴う落ち込みが大幅であったため、以前の水準までの回復には至らず、また、業種により改善の動きにばらつきが見られるところです。

雇用情勢は、引き続き改善しているものの、有効求人倍率が依然として1.0倍を大きく下回るなど、厳しい状況にあります。

個人消費は、新車販売が引き続き堅調であるなど、経済対策の効果も一部に見られるところですが、総じて低調に推移しております。

今後については、企業収益の改善に伴い、設備投資など企業活動が活発化して、雇用・所得環境が改善に向かい、個人消費などに反映されることが期待されます。一方、デフレの影響やヨーロッパにおける金融不安など、懸念される要素もあり、なお予断を許さない状況にあります。

このため、これらの本県経済への影響など、国内外の経済の動向を引き続き注視してまいります。

【農作物の生育状況】

次に、農作物の生育状況について申し上げます。

春の農作業が本格化する4月以降は、低温、日照不足が見られ、その後も寒暖の差が大きく、全体的に不順な天候が続いたことから、農作物の生育は全般的にやや遅れ気味に経過しております。

水稲については、県内全般に移植が平年よりもやや遅れたほか、一部地域では発芽不良による苗不足が見られたことから、関係団体と連携して苗を確保するとともに、栽培管理などの技術指導に万全を期しているところであります。

今年からいよいよ本格販売される「つや姫」については、概ね順調に生育しております。私も、先月下旬に県内の親子の皆様方と一緒に田植えを行いましたが、今後とも「つや姫」のブランド化に向け、先頭に立って取組みを進めてまいります。

また、これから収穫期を迎えるさくらんぼについては、開花期に好天に恵まれるとともに、受粉対策が徹底されたことなどから、5月28日に実施した作柄調査において、収穫量は「多い」と見込まれたところです。

7月中旬に出荷時期を迎えるスイカなどの露地野菜については、生育はやや遅れておりますが、病虫害の発生も少なく比較的順調に生育が進んでおります。

県では、春先の低温・日照不足に対応するため、各総合支庁に相談窓口を設置するなど、指導・支援体制を強化してまいりました。

長期予報では夏場に向けて気象変動が大きくなると予想されており、今後とも、農作物の生育状況を的確に把握するとともに、気象変動に対応した適切な栽培管理の指導を徹底してまいります。

【当面の県政課題】

  次に、当面の県政課題について御説明申し上げます。

まず、宮崎県において発生した口蹄疫の状況と、本県の対応等について申し上げます。

家畜の伝染病である口蹄疫は、4月に宮崎県で発生して以来、現在も宮崎県内での感染拡大が続いている状況にあります。

県内では、現在、牛や豚などの偶蹄類を飼養している全ての農場において異常は確認されておりませんが、県内への口蹄疫の侵入を未然に防止する水際対策が極めて重要であります。

このため、5月27日から当分の間、宮崎県、熊本県、大分県及び鹿児島県を指定区域とする、牛、豚等の家畜の移入禁止措置を講じたところです。

さらに、全農山形県本部と共同で、全畜産農家に消毒用消石灰を無償配付し、自主防疫体制の強化を図っております。

また、県内での万一の発生に備え、県における備蓄消毒薬を積み増しするとともに、「口蹄疫対策本部対応マニュアル」に基づき、関係機関等と情報を共有しながら、初動態勢の役割分担を確認し、連携体制を構築しております。

なお、国におきましては、去る5月28日、口蹄疫対策特別措置法を制定し、口蹄疫ワクチンを接種した家畜の殺処分の強制、殺処分に伴う畜産農家の損失に対する公的補てん、畜産農家の生活の安定や関連事業者の経営再建などを柱とする、総合的な対策を 講じることとしたところです。

今後とも、県民の皆様や畜産農家等の方々に対する幅広く迅速な情報発信に努めながら、状況の変化やこれに伴う国の対応に機動的に対処し、万全の対策を講じてまいります。

次に、雇用対策について申し上げます。

本県の雇用情勢につきましては、持ち直しの動きがみられるものの、依然として有効求人倍率が低水準で推移するなど、厳しい状況が続いております。

こうした状況等を踏まえ、県では、平成22、23年度の2年間で2万人の雇用創出を目指す「山形県雇用安心プロジェクト」を今年2月に策定し、臨時的な雇用機会の提供や、雇用創出の基となる産業振興、失業者への生活面での支援など、総合的な雇用対策に取り組んでいるところです。

こうした取組みを加速するため、このたび御提案いたしました6月補正予算におきましても、更なる雇用対策を講じることとしたところです。また、県内各地域の実情に応じた対策をきめ細かく進めていくためにも、市町村との連携を強化するとともに、なお一層の取組みを要請してまいります。

今後とも、「山形県雇用安心プロジェクト」の着実な推進を図り、安定雇用に向けた道筋を確かなものとしてまいります。

次に、韓国やロシアへの訪問と、新たな国際経済戦略の策定について申し上げます。

去る4月19日から21日まで、韓国ソウルを訪問し、旅行会社、マスコミ、高級百貨店、航空会社など多くの韓国の方々とお会いし、本県の観光やおいしい食べ物など、山形県の魅力を大いにPRしてまいりました。

お会いした現地旅行会社や百貨店などの方々からは、交流拡大への前向きな言葉をいただくとともに、魅力あふれる山形県を韓国内で紹介していきたいとのお話もあり、大変有意義な訪問になったと考えております。

引き続き、県ソウル事務所が築いてきた人的ネットワークなどを活用しながら、本県の情報発信とPRを強化してまいります。

また、5月1日から6日までの間、13年ぶりの開催となる日ロ知事会議に出席するため、ロシアのモスクワとウラジオストクを訪問いたしました。この会議では、両国の地域間交流の拡大に向けて、幅広く意見を交換してまいりました。

とりわけ、渡航・通関手続きの制度の改善をはじめ、物流の円滑化や人的交流の促進など、今後の経済交流について活発な提案がなされ、実現に向け努力していくことで合意したところです。

また、地方発展省次官、ハバロフスク地方知事、沿海地方知事とも面談いたしました。その中で、ハバロフスク地方のシュポルト知事には、今年秋に本県がハバロフスクで開催する商談会への協力をお願いいたしました。学術、青少年交流など様々な可能性についても、友好的に意見を交わし、将来に向けて相互の友好関係を築く第一歩となったものと考えております。沿海地方のダリキン知事からは、ウラジオストクの見本市への参加を呼びかけられるなど、極東ロシアとの交易拡大という方向性について、認識を共有できたものと考えております。

こうした交流を踏まえ、極東ロシアの足がかりとなる今年のハバロフスク商談会に力を注ぎ、次の展開に結びつけてまいります。

私は、このたびの韓国、ロシア訪問や、これまでの中国訪問を通して、これらの国々の経済環境が大きく変化していることを改めて実感したところであります。

県といたしましては、これまで、東アジアを中心とする地域の経済成長力を、本県産業の成長に結びつけていくため、「やまがた東アジア経済戦略」に基づき取組みを進めてまいりました。この戦略の計画期間が平成22年度で満了することや、内外の経済環境の大きな変化等を踏まえ、また、これまでの訪問の結果も十分に反映させながら、今年度中に新たな国際経済戦略を策定してまいります。

次に、「第3次山形県総合発展計画」及び「地域主権時代の県政運営指針(山形県行財政改革推進プラン)」の推進について申し上げます。

いずれも、先の2月定例会において御可決、または御意見をいただき、3月末に正式に決定したところです。

総合発展計画につきましては、今年度重点的に取り組むべき施策や目標を「県政推進プログラム」に掲げ、評価・検証を行いながら、着実に推進してまいります。

また、県政運営指針につきましては、地域の創意工夫と想像力を活かし、自らの地域のことは自らの意思で決定するという地域主権の理念のもと、発展計画の目指すべき方向に沿って、県政発展の基軸となる施策を確実に実行していくためにも、行財政改革にしっかりと取り組み、「活力溢れる山形」を目指してまいります。

次に、山形空港における定期路線の確保について申し上げます。

4月28日に、日本航空から山形空港発着の名古屋便及び札幌便の本年10月末での運休が示されました。

本県の基幹的交通ネットワークの一翼を担う両路線の運休は、 県としては受け入れがたいものであります。

日本航空は現在経営再建中であり、両路線の運休に関する意志は固いものと見られますが、引き続き、山形空港利用拡大推進協議会等、関係機関と連携しつつ、路線の維持または早期の運航再開に向けた取組みを展開してまいります。

次に、県民の安心を確保する医師確保対策の充実等について申し上げます。

喫緊の地域医療課題に的確に対応するため、今年度、健康福祉部内に「医療政策監」を配置するとともに、医療行政を専任する「地域医療対策課」を設置するなど、体制の整備を図りました。

また、医師確保に向けた具体的な取組みといたしまして、県内で診療に従事する医師の確保・定着を図る観点から、医師修学資金貸付制度を大幅に拡充したほか、山形大学医学部の地域医療システム講座の設置を支援するなど、連携の強化を図ったところです。

さらに、医学生や研修医の県内への誘導を図るためのガイダンスの充実、医師の負担軽減や勤務環境改善など勤務医対策の強化など、短期的・中長期的視点からあらゆる対策を講じることにより、県民が安心して医療を受けることができるよう、医師確保対策を積極的に進めてまいります。

また、周産期医療体制の強化として、この4月、県立中央病院に総合周産期母子医療センターを開所し、妊娠、出産から新生児にいたるまで、高度専門的な医療を一貫して提供できる体制を整備 いたしました。今後とも医療をめぐる環境整備を進め、県民の皆様に安心して生活していただける医療提供体制を充実してまいります。

【議案の概要】

次に、このたび御審議いただきます議案の概要について御説明申し上げます。

提案いたしました議案は、平成22年度一般会計補正予算など14件であります。

まず、一般会計補正予算について申し上げます。

改善基調にあるものの厳しい状況が続く雇用情勢に、機動的に対応するため、「山形県雇用安心プロジェクト」の着実な推進と、切れ目のない雇用創出を引き続き図っていくことが重要です。このため、「重点分野雇用創造事業」について、民間の知恵をお借りして雇用の創出を図る公募事業を大幅に積み増しするなど、なお一層の雇用対策を講じてまいります。

また、本県期待の水稲新品種「つや姫」のブランド化戦略につきましては、厳しさを増す米の流通環境や、激化する産地間競争を踏まえ、首都圏における認知度を高めるためのテレビCMや、全国紙での広告の展開等を追加して行ってまいります。

県内外へのPRを一層強化し、「つや姫」の本格デビューに向け 万全の対策を講じてまいります。

この結果、今回の一般会計補正予算総額は、9億8,800万円となり、今年度の累計予算額は、6,013億4,900万円となります。

次に、予算以外の議案の主なものについて、御説明申し上げます。

山形県県税条例の一部を改正する条例の制定については、地方税法の一部改正に伴い、県たばこ税の税率を改める等のためのものであります。

山形県過疎地域自立促進県税課税免除条例の一部を改正する条例の制定については、過疎地域における課税免除の対象となる業種の見直しを行う等のためのものであります。

山形県後期高齢者医療財政安定化基金条例の一部を改正する条例の制定については、高齢者の医療の確保に関する法律の一部改正に伴い、後期高齢者医療に係る保険料率の増加の抑制を図るための交付事業に、基金を活用できるようにするためのものであります。

山形県公安委員会委員の任命について及び山形県人事委員会委員の選任については、それぞれ提案の者を適任と認め、御同意をお願いするものであります。

以上が、今回提案いたしました議案の概要でありますが、内容の詳細につきましては、議事の進行に従いまして、関係部課長より御説明申し上げますので、よろしく御審議のうえ、御可決くださいますようお願いいたします。


 

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