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9月定例会 (2009年9月29日)

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県議会9月定例会 知事説明要旨

(2009年9月29日)

県議会9月定例会の開会に当たり、提案いたしました議案の説明に先立ち、経済の動向、農作物の生育概況並びに当面の県政課題について、順次、御説明申し上げます。

【経済の動向】

はじめに、経済の動向について申し上げます。

今般の世界景気の後退は、アジアを中心にようやく底入れしつつあるものの、その回復力はまだ弱く、厳しい状況が続いております。

我が国経済も、数次にわたる経済対策の効果などから、本年4-6月期の実質国内総生産が、5四半期ぶりにプラス成長となり、生産を中心に持ち直しの動きが見られます。一方、失業率が過去最高水準となり、雇用や所得を巡る情勢は一段と厳しさを増しており、物価も下落傾向が鮮明となるなど、先行きが懸念される状況が続いています。

本県におきましても、鉱工業生産について、主力の電子部品・デバイス工業などの上昇が続く一方で、このところ、情報通信機械工業、一般機械工業などは、一進一退の動きとなっております。

個人消費は、政策効果もあり、新車販売台数が上向いているものの、大型小売店販売額の低迷が続くなど、全体として低調に推移しています。また、雇用情勢も有効求人倍率が全国のポイントを相当に下回るなど、依然として極めて低い水準にあります。

このように、景気が自律的な回復に向かうかどうかは、国内外ともに、依然として予断を許さない状況にあります。

引き続き、これら経済の動向を注視するとともに、足下(あしもと)の景気回復に向けて、切れ目のない景気・雇用対策を実施してまいります。

【農作物の生育概況等】

次に、農作物の生育概況について申し上げます。

水稲については、7月からの連続した日照不足や8月下旬からの低温により登(とう)熟(じゅく)がやや遅れ、収穫作業も例年よりやや遅れて始まっております。「つや姫」は、生育も概ね順調で、9月下旬から収穫が始まりました。

果樹については、9月に入り気温が順調に推移したことから、全般的に生育は平年と比べ2、3日ほど早い傾向にあり、りんごや西洋なしなどの果実の肥大は概ね順調に進んでおります。

野菜については、栽培管理の徹底により、全般的に作柄は平年並みで、県内で生産が拡大している枝豆も概ね順調に収穫され、現在、出荷の終盤を迎えております。

今後とも、農作物の生育状況を的確に把握するとともに、気象変動に対応した適切な栽培管理の指導等を徹底してまいります。

【当面の県政課題】

次に、当面の県政課題について御説明申し上げます。

まず、新型インフルエンザ対策について申し上げます。

全国的に新型インフルエンザが流行し、本県においても、8月にその流行が確認されて以降、感染拡大が続いております。

県としましては、感染予防策や感染した場合の注意点などについて、県民の皆様に注意喚起を行うとともに、学校等において自主的に臨時休業を判断するための目安を設定し、感染拡大を早期に防ぐなどの対策を講じております。

また、患者が一部の医療機関に集中することを避けるとともに、重症患者に対し適切な医療が提供できるようにするため、原則として全ての一般医療機関において、外来診療を実施する体制に移行しております。さらに、感染すると重症化する危険性の高い妊婦の方や基礎疾患を持つ方への対応について、院内感染防止対策の徹底とともに、抗インフルエンザ薬の早期投与などの配慮を、各医療機関に対して要請いたしました。

今後とも、新型インフルエンザに係る遺伝子検査や感染動向の調査などを着実に実施し、感染拡大の防止に努めるとともに、引き続き適切な対策に取り組んでまいります。

なお、ワクチン接種に関しましては、国が実施主体となり、接種対象者の優先順位を定め、10月下旬から実施されることとなっております。県としましては、接種事業が円滑に実施できるよう、スケジュールの調整やワクチンの流通確保に努めてまいります。

次に、鶴岡市大網七五三掛地区における地すべりの現状と対応について申し上げます。

県はこれまで、農林水産省や国土交通省とともに実施している緊急調査及び緊急対策工事について、関係機関と連携し、全力を挙げて取り組んでまいりました。

その結果、地すべりについては、局部的に不安定な箇所が見られるものの、その動きは7月中旬から沈静化しております。

国においては、こうした現状を踏まえ、来年度以降、直轄事業による恒久対策工事の実施について検討を重ねているところです。

地区住民の生活や営農活動については、これまで、災害見舞金をお渡しする一方で、水田転作等に対する営農指導を行ってまいりましたが、さらに、鶴岡市と連携して施設栽培作物の導入や被災者の生活再建に対する支援等を実施してまいります。

今後とも、地すべり監視を継続するとともに、鶴岡市及び国との連携を図りながら、地区住民の生活再建や営農活動支援に取り組んでまいります。

次に、来春高等学校卒業予定者の求人・求職状況と対応について申し上げます。

全体的に厳しい雇用情勢が続いている中、高校生の求人・求職状況については、8月末現在の求人倍率は0.88倍となり、前年同期比で0.75ポイントの下降と昨年を大きく下回っている状況にあります。特に県内求人倍率は0.59倍と、県内就職を希望する生徒にとっては極めて厳しい動きとなっており、県としても憂慮すべき事態と考えております。

このため、9月11日には山形労働局長と私との連名で、約8,000社に対してさらなる求人要請を行ったところであり、引き続き労働局や教育委員会などと一体となって求人開拓、就職ガイダンスの開催などの雇用確保対策を実施してまいります。また、商工会議所・商工会等地域の関係機関と連携し、1人でも多くの生徒が就職できるよう、全力で取り組んでまいります。

次に、「つや姫」の先行販売について申し上げます。

来年秋の本格的なデビューに向け、流通・販売等の検証を行い、本格販売に結び付けていくことをねらいとして、県内では来月10日から、県外では翌11日から先行販売が行われます。

これに併せて、山形駅西口の霞城セントラルや東京銀座のおいしい山形プラザなどで、私も先頭に立って「つや姫」を県内外にアピールいたします。「つや姫」が、県民の皆様や県外の消費者の手に、間もなく届くことになりますので、是非味わっていただきたいと思います。

また、来年の作付けに向けた準備として生産者の募集を行ったところ、県内全域から2,699名の応募をいただきました。今後、各地域の「つや姫」生産者認定委員会での審査を経て、年明けに認定する予定です。

なお、先日「つや姫」が宮城県の奨励品種に指定されました。市場へのデビュー前に、本県と同様に米どころである隣県から高い評価を得たことは喜ばしい限りであります。

今後とも、品質・食味・安全の三位一体の栽培管理を徹底することにより、「つや姫」が県産米の評価を牽引する地位を確立できるよう、また、他県での作付けについても、関係者と一体となって取り組んでまいります。

次に、国際交流の推進について申し上げます。

インドネシア共和国パプア州との姉妹県州15周年記念事業として、10月27日にジャヤプラで開催される記念式典に出席するため、県、県議会、県遺族会及び友好協会の訪問団がパプア州を訪問することとしております。

この訪問を機に、これまで培われてきた両国の友好の絆をより一層確かなものとし、今後の交流の推進に繋げてまいりたいと考えております。

次に、新たな総合計画の策定について申し上げます。

7月21日の第2回山形県総合政策審議会において、人口減少の加速化や景気・雇用情勢の悪化、暮らしに関わる不安の増大など、本県を取り巻く昨今の社会経済情勢の大きな変化を踏まえ、今後の県づくりの指針となる新たな総合計画の策定について、諮問を行いました。

諮問後、同審議会では、これからの県づくりの展開方向などについて検討する政策研究会を2回にわたり開催し、答申に向けての御議論が重ねられ、9月14日の第3回審議会の審議を経て、先ごろ、中間報告が取りまとめられたところです。

中間報告では、未来の発展の源泉となる生命(いのち)や希望を生み・育て・活かすという県づくりの中心的な考え方や、「暮らし」、「地域産業・地域経済」、「地域社会」の3つの「県づくり構想の柱」などが示されております。今回の中間報告をもとに、今後、市町村はじめ県民各層から広く御意見をお聞きしながら、引き続き答申に向けて様々な視点から御審議をいただくものと伺っております。

この中間報告に対しましては、年度内の計画策定に向け、県議会の皆様からも、今後とも、十分に御意見を賜ってまいりたいと考えております。

次に、「平成22年度県政運営の基本的考え方」について申し上げます。

平成22年度の予算編成や組織機構等の検討に先立ち、このたび「平成22年度県政運営の基本的考え方」の案をお示しすることとしました。

この案は、国において、今後議論が想定されます事項も念頭に置きつつ、併せて行財政改革の推進にも意を用いながら、先ほど申し上げました、新たな総合計画の中間報告を踏まえて作成したところです。

平成22年度は、まず、暮らしに直結する景気・雇用対策に引き続き全庁を挙げて取り組むこと、

また、「医療・福祉・子育て支援等の充実」により、県民のいのちと暮らしを支える基盤をより強固なものとしていくこと、さらには「地域産業の振興・活性化」、「農林水産業の再生」に取り組み、経済をはじめ地域の活力を高めていくこと、そして、「教育・人づくりの充実」や「良好で機能的な県土環境の保全・創造・活用」を通じて、将来への発展の芽を生み出すこと、

このような考え方のもとに、県政運営に取り組んでまいりたいと考えております。

今後、この案について、県民の皆様、県議会の皆様から、広く御意見をいただき、それらを十分に踏まえ、「平成22年度県政運営の基本的考え方」を策定し、来年度の予算編成等に臨んでまいります。

次に、副知事の定数について申し上げます。

これまでも申し上げてまいりましたように、本県の人口規模、経済状況、財政状況等に鑑み、副知事は1人とし、県政運営の推進に当たっては、各部長、各総合支庁長等が県組織の要を担い、副知事が総合調整をすることにより、全職員の力を結集していくことを基本に考えております。

知事に就任して半年以上が経過しましたが、副知事を1人選任する人事案件を2月定例会に提案し御同意いただき、以来、着実に県政運営に取り組んできたところです。

こうした経過も踏まえ、今後とも、副知事1人体制の下で県政を担っていけるものと考えており、副知事の就任実態と副知事定数条例の整合性を図ることが、地方自治法の趣旨に適うものであることから、今回、副知事の定数を1人にする、山形県副知事定数条例の一部を改正する条例案を提案しております。

【議案の説明】

次に、このたび提案いたしました補正予算について御説明申し上げます。

今回の補正予算は、県民の雇用・生活を守るための「経済危機対策」の追加や、6月補正予算編成後の情勢変化により対応が必要となった緊急的な課題などについて、補正措置を講ずるものであります。

まず、「経済危機対策」の概要について申し上げます。

対策の第一は、「農林水産業の振興」です。

国の補正予算に対応し、林道の改良や地すべり防止対策を追加するとともに漁業用作業施設を整備します。また、老朽化した庄内家畜保健衛生所について移転し、機能を強化します。さらには、農業改良資金の融資枠を拡大し、新規就農者の円滑な経営開始と営農定着を図ります。

第二は、「安全・安心の確保」です。

介護に従事する職員の処遇改善や介護施設の整備を促進するとともに、低所得者等向けの貸付制度である「生活福祉資金」について貸付条件を緩和するなど、セーフティネットの充実を図ります。

また、高校生の奨学金貸与者の増加に対応するほか、私立高等学校の授業料減免制度の充実を図ります。

新型インフルエンザ対策については、院内感染防止のための医療機関の施設・設備の整備に対する助成等を行うなど、対策を強化します。

さらに、防災対策として、緊急地震速報等を迅速に伝達するためのシステムの整備を図ります。

第三は、「地域活力の増進」です。

移動通信用鉄塔の整備を進め、携帯電話の利用可能な地域の拡大を図ります。

また、公共施設における省エネ化など、地球温暖化防止対策を進めるとともに、海岸漂着物の撤去や再資源化を推進します。

第四に、「企業の資金繰り対策」として、中小企業の資金需要に対応するため、「経営安定資金」の融資枠を200億円拡大し、今年度の融資枠総額を600億円とします。

以上が、このたびの「経済危機対策」の概要であります。また、国の補正予算に伴い、基金への積立てを行うほか、鶴岡市大網七五三掛地区における地すべり対策工事の追加や、被災者の生活支援など、緊急的な課題への対応についても、補正措置を講じたところです。

この結果、今回の一般会計補正予算総額は、294億3,800万円となり、今年度の累計予算総額は、6,426億3,100万円となります。

次に、予算以外の議案の主なものについて、御説明申し上げます。

山形県傷病者搬送・受入実施基準協議会条例の設定については、消防法の一部改正に伴い山形県傷病者搬送・受入実施基準協議会を設置するためのもの、山形県地球温暖化対策等推進基金条例の設定については、地球温暖化対策等を推進することを目的とした基金を創設するためのもの、山形県介護職員処遇改善等臨時特例基金条例の設定については、介護職員の処遇の改善及び介護老人福祉施設等の開設の円滑化を目的とした基金を創設するためのもの、山形県高等学校等修学支援基金条例の設定については、経済的理由により高等学校等での修学が困難な生徒の教育の機会の確保を目的とした基金を創設するためのものであります。

山形県教育委員会委員の任命について及び山形県収用委員会予備委員の任命については、それぞれ提案の者を適任と認め、御同意をお願いするものであります。

以上が、今回提案いたしました議案の概要でありますが、内容の詳細につきましては、議事の進行に従いまして、関係部課長より御説明申し上げますので、よろしく御審議のうえ、御可決くださいますようお願いいたします。

なお、平成20年度一般会計及び公債管理特別会計など10特別会計、並びに電気事業会計など6公営企業会計の決算につきましては、監査委員の審査意見書を付し、今会期中に提出いたしますので、よろしく御審議のうえ、御認定くださいますようお願いいたします。


 

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